劇場公開日 2015年12月4日

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「クレイグ・ボンド史上最高傑作ではないが、安定の面白さ」007 スペクター スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0クレイグ・ボンド史上最高傑作ではないが、安定の面白さ

2015年12月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

見終わった後の満足感は前作「スカイフォール」の方が上でしたが、今回はクレイグ・ボンドシリーズの集大成的な作風だったこともあって、ってまあこの先まだダニエル・クレイグが続投するのかどうかは私にはよく分かりませんが、とりあえずは一つのシリーズを見終えたような、そんな満足感は得られた作品でしたね。
過去作のオマージュたっぷりだったのも印象的、惜しむらくは私が007シリーズの大ファンって訳でもなかった為、見てない作品も多数あってオマージュに気づけていなかったシーンが多々あったのが何とも残念だったなと・・・(苦笑)

しかし相変わらずオープニングアクションからテンション上がります、そしてサム・スミスの主題歌も本当に素晴らしかった。
さすがに2時間30分の長尺でしたので中だるみはありましたが、随所に盛り込まれたド派手なアクションシーンのおかげで、飽きることなく楽しむことは出来ました。

突っ込みどころは多々ありましたが、そんなご都合主義もまた楽しかったりするのがこのシリーズのいいところ。
苦悩葛藤する人間味と、ありえない超人ぶり&強運ぶり、この辺のバランス加減がホントたまりませんでした。
今回はクレイグ・ボンドにしては珍しく特に前半ユーモアたっぷりに描かれていたのも特徴的、ブレたとも言えるしボンドらしさを取り戻したとも言えるし、そこは賛否両論でしょうが、私はコッチ路線の方が好きだなぁ。

それから今回はQの大活躍、それからマネーペニーやMやタナーも参戦した職場ぐるみのボンド軍団VSスペクターな構図も印象的でしたね。
Mはジュディ・デンチの方が味がありましたが、このメンバーで戦うシリーズをもっと見ていたいと思わせるチームワークの良さは特筆物でした。
逆にクリストフ・ヴァルツを筆頭とした悪役の方はもう一歩、これは演出の問題もあったかな・・・。
ボンドガールはモニカ・ベルッチの出番の少なさにゲンナリも、華は無いけど美しくエロい体のレア・セドゥーで十分満喫。
前作同様スケールが大きいようで小さい感じはやや微妙も、安定の面白さにまずまず満足できる内容ではありました。

スペランカー