「カッコ良さげ、でも中途半端」007 スペクター ほにゃららさんの映画レビュー(感想・評価)
カッコ良さげ、でも中途半端
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ダニエル・クレイグは相変わらずカッコいいし、レア・セドゥもクリストフ・ヴァルツも好きだが、今ひとつ盛り上がりに欠ける映画だった。
冒頭、長回しからの怒涛のアクションは良かった。特に群衆の上を飛ぶヘリの中で取っ組み合うシーンは、フレッシュで手に汗握る演出だったので、これは期待できると思ったら、後のアクションには特に工夫が見られず、勝ち方も後出し的になりがちでがっかりした。
中盤までしつこく追ってくる敵は頭が悪そうな肉体派だが、ボンドに対して圧倒的な強さを感じさせるほどではなく、絶対絶命なピンチには見えない。
また、最大最強の敵であるはずのブロフェルドが、あっさりやられてしまった印象が強く、物足りなさが残った。
その他、列車の中であれだけ暴れてお咎めなしとか、敵が毎回ボンドを迎え入れることとか、脳を傷付けられたはずなのにピンピンしてるとか、基地が謎の大爆発とか、都合のいい展開も多々あり、なんだか腑に落ちない。
今作はスカイフォールの真面目路線から、旧シリーズのような娯楽作品にシフトする狙いがあったようだが、アクションもストーリーも中途半端だったと思う。
とりあえず飽きずに最後まで観れたけど、これなら前作のようなシリアス方向を突き詰めた方が良かったのでは?
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