「あいつは頭がツルツルじゃなきゃいやだ!」007 スペクター ko_itiさんの映画レビュー(感想・評価)
あいつは頭がツルツルじゃなきゃいやだ!
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基本は初見でも楽しめる。つまり誰がも楽しめる映画になっている。
しかし、ファンなら誰もがニヤリとする「どこかで観た場面」が満載なのが『007 スペクター』だ。『ユア・アイズ・オンリー』『リビング・デライツ』『ダイヤモンドは永遠に』『私を愛したスパイ』『ロシアより愛をこめて』『ドクター・ノー』『黄金銃を持つ男』『ワールド・イズ・ノット・イナフ』等々、過去の007のコラージュに満ちた映画になっている。
第一この映画のテーマが『ゴールデンアイ』の「過去との決別」と同じだ。
それらをサム・メンデス監督は -世界中を監視している場面には監督らしさもあったけど- かつてのテレンス・ヤング監督のように大人のエンタメとして仕上げてきている。
それはいいのだけれどもそのために「場面、場面は面白いけど」感があるのも確かだ。しかし、それもかつての007でもあった
まさにすべてに007な映画だ。ラストの「引きと不穏」を除いてだが。
ちょっとだけ点数が低いのはあいつの顔が「ああ」なら頭も「ああ」して欲しかったから。あいつはあのスタイルでなければイヤだ!
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