「残念」悪の法則 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
残念
これは観客を選んでしまう映画になってしまった。
コーマック・マッカーシー。ピューリッツァー賞が映画にないのはなぜか。この映画が答を見せてくれたのかもしれない。
「ノーカントリー」が高く評価されたのは、それは言うまでもなく、コーエン兄弟の功績である。小説がどうだったかは知らないが、映画というフォーマットに変える作業がうまくいったのだ。
リドリー・スコットはこの年代の監督にしては多作だ。多作ゆえにとんでもない映画がたまに混ざる。
彼をもってしても、この難解な脚本を見せられるものに仕立てるのには無理があった。
役者たちがみなよかっただけにもったいない。
要するに金の取り合いなわけで、それを高尚な何かのように見せようとしているだけなのだ。若い頃のガイ・リッチーがすでにやっている。「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」は傑作だった。
映画に高尚さは似合わない。だからピューリッツァー賞はいらない。
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