白ゆき姫殺人事件のレビュー・感想・評価
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面白かった
井上真央さんがよかったです。
自己主張がうまくできず、人生もうまくいかない、ささやかな幸せを見つけても全て奪われる。
そんな、『かわいそうな女』がよく表現されていました。
わかるー…って、何回も思いました。
菜々緒さんも良かったです。
あら、美人で信頼も厚い素敵な女性を演じていると思ったら、やはり菜々緒さん…な女性を演じていました。
イラついたー…。
登場人物全員陰湿
国定公園・しぐれ谷で誰もが認める美人OLが惨殺された。全身をめった刺しにされ、その後火をつけられた不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まる。彼女の名前は城野美姫。同期入社した被害者の三木典子とは対照的に地味で特徴のないOLだ。テレビ報道は過熱し、ネットは炎上。噂が噂を呼び、口コミの恐怖は広がっていく。果たして城野美姫は残忍な魔女なのか? それとも──。
湊かなえ作品ぐらい登場人物が陰湿だなぁと思ったらほんとにそうでびっくり。すかっとする瞬間もなく後味はあまり良くない感じ。『告白』が好きな人はいいかも。
謎解きに焦点が当たってないとわかってはいるが、犯人の動機、手口などがお粗末でミステリーとしてはイマイチかな。
少し前の映画なのでテーマがやや古い気もするが、すぐに手のひら返しする匿名の不特定多数という存在は未だにいるのは面白い。
【いる】
僕の周りにもいる。
僕に話すことと、他の人に話すことが異なるとか、自分が窮地に陥ると突拍子もないウソをつくとか…。
それも、一度や二度とじゃなく。
聞いた話だと、休日に出勤しては同僚や先輩の営業情報をくすねて、挙句の果てに、ブランクの領収書をお客に発行して、その人が横領に利用したという事件まで発展したケースもあった。
こういうタイプは、人を騙し通しているとか、状況を上手くコントロール出来ていると本当に思っているのだろうか。
僕には、常に何かに怯え、そのせいで、こうした行為を繰り返しているようにも見えたりする。
きっと、皆さんの周りにもいるに違いない。
しかし、湊かなえさんは、このストーリーと登場人物を思いつくほど、世の中に失望しているのだろうか。
それほど、出てくる登場人物がろくでなしというか、闇を抱えているというか…。
加えて、傍観者であるネットでつぶやく連中も同様だ。
まあ、上っ面の見たい出来事にしか注目しないとか、それ以外は読まないとか、そういう受け取る側の問題もあると思うが、某ネット・ニュースなんかの場合、明らかに、トピックの重要性というより、読まれてナンボの広告収入だけを考えているようなチョイスだったりもする。
赤星と根っこは同じように思う。
テレビのワイドショーの内容についてだって、コロナを巡って、橋下徹氏がこう人を攻撃したとか、玉川徹氏がこんな風に世間を煽ったとかばかりで、4人のノーベル賞受賞者の科学者が、政府に重要な、そして、バカな政治家でも分かりやすい提言でテレビでも説明したことなど、全然取り上げたりしない。
アプリにスマートという名前を冠しているのだから、もう少しクレバーでも良いと感じる。
美姫も決して善人の代表として描かれているわけではない。
孤独でお人好しなところがあって、悪意のある行動をとるわけではないが、自分の好きなことについては、周りが見えなくなって、貪欲と思われるような行動も取る。
年末のNHKの「少年寅次郎」と映画「大コメ騒動」を観て、井上真央さん見たさで、鑑賞してみたが、あの屈託のない可愛い笑顔などあろうはずもなく(分かっていたはずだが)、現代社会を考えてしまうが、ちょっと辛くなった。
最後の美姫と夕子のやり取りで少し救われるぐらいかもしれない。
とにかく、どいつもこいつもって感じだが、登場人物の違和感を、役者さん達がよく表していて、若手中心だけれども、たいしたもんだと感心もした。
面白かった…怖かったけど
犯人当てが全くできない為、井上真央さんと一緒に(?)テレビのニュースで知ってドヒャー!と驚きました。誰の言葉も表情も振る舞いも、背景隠せば(編集したら)どうとでも解釈できるし、相手を誘導できるし、話を盛ることもできるから怖い!昔のことは美化できるし捏造できるし忘れたふりもできるしなあ。それにしても、あんな小学校教師、居ないと思います、信じたい。親、問題あり!おばあちゃんとダイアナはちゃんと分かってる。
大東駿介と染谷将太が居てくれてほっとした。薄っぺらくてSNS依存でラーメン野郎の綾野剛、適役でした!
井上真央は上手い女優さんですね。以前NHKで寅さんの子ども時代ドラマがあって、寅ちゃんの母親役がとても良くて、初めてこの女優さんを認識した。きれいで優しくて明るくて強くて働き者で、割烹着(これはあまりにもステレオタイプでちょっと問題ありかな)に着物姿のお母さん。寅ちゃんのこと一番分かってくれてるお母さん役、ぴったりでした。
まあ生きてりゃ何とかなるよ。
袋叩き(リアルとネット)という陰惨な素材を軽妙な作風に収めた。
結果、まあ生きてりゃ何とかなるよ、という真っ当で前向きなところに落ち着いた。
でないとまさにお話しが拡散して収集がつかなかったろう。だから好きだ。
中村義洋は巧い人と思う。
メディアリテラシー
ミステリーのネタがとても面白く楽しめた、
今はテレビの報道すら真実かどうか分からない。なぜならメディアも利益を目的としているから。
外界の情報だけで物事のイメージを決めてしまうと、他者を傷つけることに繋がるのだと思いました。それはテレビニュースのことだけでなく、普段の噂や陰口に対しても同じ。
犯人は誰だ?本当の親友は誰だ?
いろんな情報が飛びかう現代の怖さを描いた
映画。憶測だけで、ネットにつぶやいた言動が、人を傷つけて、死にまで追い込んでしまう。曖昧な情報が、だんだん大きくなって「きっとこうだろう」「こうに違いない」と、
本人までも混乱させる、ネット社会の怖さを感じた。
犯人は、誰なのかなって予想しながら見れる楽しさもあると同時に、城野美姫の本当の友達は誰なのかというのも考えさせられる。
番組宛に、講義の手紙を書く友人。しかし、
ネットに軽々しく本名を載せてしまったり、
学生時代のことを盛って話をして、見ている人に悪い印象を与えてしまったり、、本当の友達って?今は、携帯で簡単に連絡がとれる時代だけど、ネットなんかで繋がっていなくても
相手のことを心配したり、幸せに暮らしてるかな〜なんて考えられる、考えてくれる関係が最高の友達と言えるのではないだろうか。
最後の城野美姫が綾野剛に「きっと、いいことありますよ」って笑顔で話すシーン。
城野美姫のいいこと起こった表情。あれは、
わたしには夕子ちゃんがいる。
最高の友達に助けてもらえた。私は一人じゃないっていう「いいこと」が起きた直後の表情だなーと思った。
おうち-259
わかるわかるあの、いらっとする瞬間。
具体的にどういう瞬間かと言われて、思い出せるほどいらっとしてないから忘れてるわけですが、女子あるあるの同僚いらいら。
こういうのはすぐ発散せんと。もしくは、はいはいと余裕で流していかないと、どんどん溜まっていきます。
物語は、視点を変えながら進むので、その人がこうだと信じる想像(妄想)推理ドラマがおもしろいです。
早い段階で犯人がなんとなくわかったのですが、飽きずに見れました。
職場の人間関係って大事。だって一週間のうち、大半は職場で過ごすんだもん。ナニコイツといらついても、それを共有できる仲間がいれば、それを発散できる解消法があれば、それをなんとも思わない自分でいれれば、かーなり楽です。
そして、綾野剛演じるSNS依存症のテレビ製作会社社員。
なんでもかんでもSNSで呟く彼に、果たして天罰は下るのか、というところに、湊かなえさんという一抹の不安(技量ではなく、イヤミスという意味で)がありましたが、、、。
湊かなえさん作品にしては軽やかな(?)タッチで、見やすかったです。
『告白』のようなズドン系が好きな方には物足りないかも。
毒女より、こういう割と(?)ライトめだけど嫌な女役の菜々緒さんがツボでした。
オチがすぐわかってしまった…
冒頭からオチがまるわかり
まぁそれでもいいだろうと見ていたのですが、犯人ではない人間のぼかし写真をニュースで使うシーンで、現実味がなさすぎて飛ばしてみました。
何が伝えたいのか、テーマは分かるけど、なんでこう映画内のSNS描写って寒いんだろう
SNS×サスペンス
様々な人物の視点から殺人事件の情報が語られるサスペンス映画。
メディアの記者(綾野剛)を中心としたSNSへの書き込みで「ツイート」が「真実」として独り歩きしていく。
各人物視点の事件説明は、自身に都合の良い様に事実が湾曲されており、初見であれば見応えがあるのではないかと感じる。
■良い点
・展開が早く、トレンド性もあり見やすい
・井上真央の演技がぴったり
■惜しい点
・なし
真実ってなんだ?
いちおうミステリーなんだけど、本質はそこじゃないっていうね。
かなり序盤で発生した違和感が、伏線として回収された終盤は気持ちよかった。
ただ「イヤミス」で名高い湊かなえ原作だけあって、けっこうなモヤモヤは残る感じ。
誰もがそれぞれ、自分主観のことしか語れない。
これを思い出すと、主人公である美姫が綴った内容も真実なのか?と。
まぁなんというか、テーマを深く掘り下げるというよりも、
エンタメとしてちょうどいい塩梅でまとめた感じはある。
だから、とっつき易くて良いと言えるかもしれない。
井上真央がキュートだったもんで、プラス0.5。
地味な役柄なのに、にじみ出る華やかさがあった。
【中村義洋監督作品は安定して面白い。菜々緒さん、映画初出演作ながら強烈な印象を残した作品。】
湊かなえさんのサスペンスを中村義洋監督が見事に映像化した佳作。
・菜々緒さんの妖艶な美しさと底意地の悪さの表現度合に驚き(すいません、 この作品で拝見するまで知りませんでしたが、悪女を演じさせたらこの人!というイメージを初出演作で定着させたのは凄いと思います。)
・貫地谷しほりさんの引きこもりダークな姿と異様な声に驚き
・綾野剛さんの薄っぺらい映像記者には驚かず(褒めてます、この人こういう役、本当に上手いと思う)
・金子ノブアキさん、こういう下衆な役似合うなあ、と思い
・井上真央さん 地味だけどスルメのように噛めば噛むほど味が出る役を演じさせたら、池脇千鶴さんの後釜はこの人だなあ、
と思いながら面白くストーリーに引き込まれる。私は後半まで犯人が確定できず。(途中、もしかしてと思ったら当たりました。)
<邦画サスペンス作の佳作>
<2014年4月5日 劇場にて鑑賞>
このスタッフで良く頑張った
監督:中村義洋、脚本:林民夫。
このタッグで、面白くない訳無いでしょ、て多分思ってるんでしょうね誰かが。
観る前にこの名前知ってたら、もっと期待値は下がっていた。
原作:港かなえは好きな方です。告白面白かったし。
TVの夜行観覧車はなんじゃこりゃでしたが。
今回もストーリーとしては面白かった。でも雑音が多すぎる。
演出の張り合わせが酷くて、主張が分からない。
面白いのにちょっと残念だなー、と思って見たエンドロールに、
「林民夫」の文字、あーやっぱり、と納得。
豪華役者陣に余計な演出して話を掻き乱す脚本家、
という評価は揺るぎないものになりました。
勿体ない役な染谷くんですが、彼の少ない台詞がポイントでした。
「これってみんなホントのこと言ってんすかね?」
同じ事実を、同じ時間軸と違う視点で描くのはよくあるやつだが、
そこに主観を入れていくのが湊流。そこは面白い。
でも、役それぞれが一人の時の演出が変。
綾野のツイート読み上げるの、あんなのしないって。
井上真央も、最後にちょこっとだけで良かったのに。
あのビジネスホテルは違和感しかない。
で、綾野に限らず、この映画でツイッターしてる人の短絡さに腹立つのと、
「ほーら、ネットって怖いですよねー」という偏見山盛りなのかと思ったら、
TVの無能さも結構馬鹿にしていて、
やはりこれは文章でこそ成り立つ話だと思う。
まさかの「ネスカフェアンバサダー」なのと、
久しぶりの小野恵令奈は少し太めかな、ということと、
ワイドショーアシスタントが、かぐや姫じゃないか、ということが発見。
菜々緒のアゴがどうしても気になる件も再確認。
「ゴールデンスランバー」よりは楽しめると思います。
SNSとマスメディアに対する強い皮肉作品
昨今のSNSにおけるサードパーティパニッシュメント(第三者による私刑)やワイドショーなどでのエンターテイメント性に傾倒しすぎた報道姿勢に対する強い皮肉を感じる映画でした。映画の持つメッセージ性が分かりやすく描かれていて大変良かったと思います。
序盤で思い描いていた事件の概要が、新たな証言が出てくる度に変貌していき、最後には衝撃の結末が明らかになります。伏線が次々回収されていく様は見ていて非常に爽快で最後まで飽きることなく画面に釘付けになりました。
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