「ムッシュムラムラ」トリック劇場版 ラストステージ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ムッシュムラムラ
ダチョウ倶楽部の看板、そして終盤には本人たちも登場。上島さんも亡くなってしまったんだな~としみじみ。そして野際陽子さん、岡田眞澄さん、森山周一郎さん、菅井きんさん・・・それだけでも泣けた。
小ネタをはさみつつ進められる物語はもう定番。ラストは日本の“村”シリーズから離れて海外ロケ決行だったが、中身はほぼ一緒。「霊能力は存在するのか?」という一貫したテーマもここでは最終決着させるかのような展開であり、カタコトの日本語を話す現地の呪術者ボノイズンミ(水原希子)が特殊なだけ。
その呪術者も奇術を使うのだが目的が違う。スンガイ共和国のムッシュム・ラー村の住民を火の玉から守るという宿命を持っていたのだ。今まで登場したインチキ霊能力者とは一線を画していたように思う。そして彼女の意志を受け継ぎ・・・
同性愛者を演ずる谷岡医師(北村一輝)もいい感じだったし、東山紀之もギャグに毒されずシリアスに演じていた。ストーリーの中にも悪いのは製薬会社であることを訴えてくるし、自然の中の科学知識が豊富だという呪術者の存在意義も奥深い。
それにしてもテーマ曲である鬼束ちひろの「月光」はずるい!元々TVドラマseason1のテーマ曲だったが、こんなシーンで使われると泣かずにいられない。ラストではそのドラマの第1話を見事に再現し、「トリック」は永遠だと言わんばかりにループ感を与えてくれた。ループ感といえば、season1、2に登場していた矢部の部下・前原一輝も霊能力コンテストに出演していたのが嬉しいところ。
さて、ボノイズンミの意味を考えてみたけど、「ボインの水」というアナグラムなのか?「母の泉」の教祖ビッグマザー(菅井きん)と関係があるのか?色々考えさせられる・・・