「未来を切り拓け。映画史に残る傑作アクション」るろうに剣心 伝説の最期編 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)
未来を切り拓け。映画史に残る傑作アクション
ネタバレ無いんですが、鑑賞前の方のハードルを上げ過ぎるのがイヤだったのでネタバレありにしてます。
念の為、鑑賞前の方はご注意を。
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とんでもない映画だった!
冗談抜きで、10年に1本の傑作アクション!
最初の殺陣(たて)からクライマックス級なのに、
物語が進むごとに上昇する天井知らずのハイボルテージ!!
前編である『京都大火編』のアクションを僕は
レビューで“フルスロットル”と表現したのだが……
あれがフルスロットル? なら今回は何だと言うのか?
ガソリンの代わりにロケット燃料でも爆発させてるのか?
はっきり言ってアンバランスだと感じる部分はある。
ヒロインの存在感がやや減じてしまったと思えるし、クライマックスで敵の背景を語るシーンは、
タイミングもドラマの比重も最適とは言えない。原作との差異や敵味方の行動に首を傾げたくなるシーンもある。
だが、そんなこんなを軽々と飛び越えてしまう狂気じみた推進力がこの映画にはある。
この映画の剣劇アクションは今まで観た邦画の中で最も凄まじい。世界的に観てもとんでもなく高いレベルだと思う。
が、問題はアクションの凄まじさだけじゃない。
世界には本作より物量と予算を投入したド派手な映画は幾らでもあるが、この映画から放たれる“熱”は何なのか?
この恐るべきエネルギーは一体何なのか?
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生身の人間とは思えないアクションを生身の役者が演じるからこその衝撃、
その役者陣の、登場人物がそのまま乗り移ったかのような泥塗れ血塗れの鬼気迫る演技。
もはや演技ではなく、酷使される肉体を通して役と同化しているのではとさえ思えてくる。
この映画の戦闘シーンは物語の添え物として存在してなどいないのだ。戦闘シーンが物語を語っている。
打ち合うほどに見えてくる登場人物たちの脆さ、そしてそれを乗り越える強い想い。
生半可な善悪の境界なんぞを凌駕する、互いの生き様を懸けた意地と意地の壮絶なぶつかり合い。
凄まじい闘いを観ている内に、訳も分からず涙が出そうになった。
死力を尽くした闘いを通して語られるのは、
過去を悔やみ、憎みながら、大きなものに翻弄されながら、
それでもより良い未来を求めて歩む力強さ。
自分を想う誰かの為に死ぬのではなく、自分を想う誰かの為に必死に生き抜けという優しいメッセージだ。
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この映画は間違いなく邦画史に残る怪物作だと思う。.
世界でも稀に観る壮絶なアクションが、熱いドラマと見事なまでに融合している。
国内外含めても、これから数年は本作を越える格闘アクションは生まれないのではないか?
文句無しの 5.0判定!
〈2014.09.13鑑賞〉
きびなごさん、こんにちは。
剣心、すごかったですね~。
前作のアクションシーンで、度肝を抜かれた私でしたが、
今作でも度肝を抜かれてしまいました~。
原作との違いはあるものの、映画にするにあたって、
簡略化は致し方ないことですね。
見ているときは、もう、あの世界に入り込んでしまって
あれがどうだとか、これがどうだとか・・・
考える暇もありませんでしたね。
師匠役が、心配だったのですが、
いまの日本では、皆さんを納得させるには、あのお方しかいないですかね。
黒髪・黒い目のブラッド・ピットも良いのでは・・・
な~んて考えていたのですが。
日本の心が、通じているかどうか、心配なところですがね。
お忙しそうですが、季節の変わり目です。
お体にお気をつけてくださいね。