「ハリウッド風日本のアクション映画です。」るろうに剣心 京都大火編 むしゅさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリウッド風日本のアクション映画です。
ハリウッド意識し過ぎやんw
調べると、制作会社の変更があったようです。
1作目がC&Iエンタテインメントとの共同作でしたが、
2作目、3作目は、制作・配給がワーナーになってます。
また、アジアを始めに、世界展開していくらしい。
だから、ハリウッド臭くなったのね!納得した!
前作は、
物語後半に畳み掛けるように、1対1の迫真の殺陣の連続がきちんと描かれていて良かった。
ストーリーの展開的にも、原作に近い部分が多かったこともあり、
原作漫画のレイプ実写映画反対派としては、この実写はありなんじゃないかと思った。
だから、続編も楽しみにしておりました。
さて、今回の副題は、京都大火編。
当然、志々雄真実が国盗りの前哨戦として京都大火を仕掛け、
真の目的である煉獄(甲鉄艦)で、湾岸から東京へ戦火をしかけるところ、
なんとか剣心達が煉獄を沈めることに成功し、
志々雄との最終決戦直前までのストーリーを描いたものだろうと予想する。
しかし、それは大いに裏切られることになった。
そして、京都大火編という副題をつけた意味が
想像とはまったく違うことを思い知らされることになるとは、思いもしなかった・・・。
ということで本題へ。
こっからネタバレ全開です。
冒頭は、斎藤一(江口洋介さん)が警官を引き連れて、
志々雄真実(藤原達也さん)の洞窟アジトへ。
斎藤は、雑魚との戦闘の末、志々雄と対峙するが、逃げられてしまう。
いきなり、派手な戦闘から始まります。
その戦闘に、ボリュームの大きいBGMの音、戦闘音を絡めて、
劇場の来場者の心を一気に映画へ惹きこませる手法としては、OKです。
似た感じの始まり方としては、
「劇場版エヴァンゲリヲン破」で、
マリと第3の使徒の戦闘がいきなり始まるシーンと言えば、
観たことある人は想像できると思います。
ただ、江口さん殺陣あんまりやりたくないんだろうか・・・。
殺陣はあっさりめです。
一方、神谷道場で、平和に暮らしていた剣心達に、
明治政府のトップである内務卿大久保利通から、
志々雄真実(ししおまこと)の暗殺を依頼されます。
また、志々雄達に殺された大量の警察官(冒頭の斎藤一と志々雄の衝突の被害者)の遺体を
目の当たりにして、剣心は揺れます。
この辺りは原作と同じです。
大久保利通役は、the boomの宮沢和史さん。
序盤の登場のみで、瀬田宗次郎に殺されるので、少しの出番でしたが、
違和感なく適役でした。あえて言うと、若いかな。
もう少し歳とった感じのほうが良かったかも。
ここで、志々雄の回想シーンがあります。
政府側の人斬りとして暗躍していたが、
最終的に政府に裏切られ、複数人に上半身を串刺しにされる。
志々雄は倒れるが、生きていたため、追い打ちで再び刺され、
体に火をつけられた。しかし、志々雄は体中火傷を負いながらも、
なんとか生き延びたシーンです。
このシーンで、おかしな点が2つあります。
ひとつは、どう見ても複数人に2回串刺しにされた時点で、
絶命するに決まっていること。
ふたつめは、原作では頭に不意打ちを食らったことが致命傷となり、
死にそうになったはずですが、映画ではそんな描写はありません。
映画の包帯姿の志々雄の頭を見ると、頭に鉢金を巻いているように見えますが、
このあたりを正確に描いてないとすると、今後志々雄との最終決戦時に、
斎藤一が不意打ちで、志々雄の頭に牙突を食らわせる描写も
省かれているんでしょう・・・残念。
もしかしたら、江口さん殺陣好きそうじゃないから、
志々雄と戦うことさえ、省かれてるんじゃなかろうか。。
あと、志々雄役の藤原達也さんイイです、適役。
また、警官達の遺体の横で遺族が泣き叫ぶシーンは、
志々雄達の残忍さを際立たせるための演出なんですが、
強調され過ぎなんです、原作との関係は薄いのに。
この辺りからハリウッド臭が醸し出してくる。
大久保に志々雄暗殺を依頼された剣心は、
神谷道場で留守番していた薫達に話す。
当然、反対されて、揺れる剣心。
相楽左之介役の青木崇高さん。前作以上に良くなってます。
前作は喋るシーンが少なく、戦闘シーンがほとんどだったので、
トマト(おそらく?)をかじりながら少し乱暴に喋る姿を見ると、
原作キャラ同様、野性味があふれてる感じがしました。
ただ前作同様、ギャグ要員として笑わせようとしてるのか否か、
今回もはっきりしませんでしたw
一方、大久保利通が馬車で移動中に、
瀬田宗次郎に暗殺されてしまう。
すぐに、暗殺された現場に向かう剣心。
そこで、宗次郎から志々雄の命令で殺されたものだと知る。
原作でも大人気キャラ、瀬田宗次郎がここで初登場です。
宗次郎役は、神木隆之介さん。
原作キャラのように、中性的な雰囲気を持つ
神木さんの起用は間違いなかったですね。
正直、剣心役(佐藤健さん)よりも、キャラ忠実に合ってるんじゃないですかこれは!
大久保の暗殺シーン、
宗次郎の縮地(高速で走れる必殺技みたいなもの)から、
走っている馬車に飛び移り、無造作に馬車の扉を開け、
大久保の口を塞ぎ、暗殺する。
この一連のシーン良かったなあ。
神木キュン君必死で走ってます。おそらくCG使ってないでしょう。
走りながら石垣から馬車に飛び乗るところ結構迫力あります。
原作ではそういう描画はなかったけど、
実写版映画の演出としては良かったポイントです。
剣心は、これ以上周りの人達に迷惑をかけないため、
単身で志々雄を止めることを決意する。
そして、薫にさよならを告げて、再び流浪人として京都へ向かった。
一方、四乃森蒼紫が剣心を殺しに近くで彷徨っていた?
薫にさよならを告げて別れるシーンは、原作では印象的な場面なのですが、
この映画ではびっくり( ゚д゚)するほど、あっさりしています。
原作では、薫は別れを告げられて泣きじゃくり、
その後、別れたことがショックで立ち直れない状態が続くのですが、
映画の薫は、すこしふてくされた感じだけで、悲しみはありません。
神谷道場で、元気よく竹刀を振って練習に励んでますw
四乃森蒼紫がここで初登場します。
四乃森蒼紫役の伊勢谷友介さんは、とても特徴を押さえていますね。
原作の陰険な雰囲気とても近かったです。適役です。
たまたまだと思いますが、喋る声もアニメ版の声によく似ていると思いました。
剣心は、京都に向かうところ、巻町操と出会う。
操に刀を盗まれるも、取り返し、一緒に旅をする。
途中、道中で子供に助けを求められ、新月村に向かう。
そこは、既に志々雄に占領されていたおり、政府に見放された村であった。
新月村にたどり着くと、子供の両親は、村人たちに、村の裏切り者として殺され、
みせしめに村の中心で死体が吊るされていた。
その現場を見て怒った剣心は、多数の武装した村人に1人で立ち向かい、
あっという間に、全員倒してしまう。その後、様子をみていた宗次郎が姿を現し、
志々雄のところへ案内すると剣心に言う。
巻町操登場です。演じている人は、土屋太鳳(つちやたお)さんて言うらしい。
全く知らなかったんですが、来年のNHK連続テレビ小説『まれ』で、
ヒロインを務める予定の女優さんのようです。今後注目の若手女優さんになるんでしょう。。
原作とはまったく似ていませんね。。おてんばな感じ全く出てません。
初登場シーンが、剣心の逆刃刀の奪い合いのアクション場面なのですが、
夜のシーンなので、暗くて顔が良く見えませんが、アクションは頑張ってた!
でも、覚えたて丸出しのカタコト京都弁を喋ったので、正直興醒めしてしまた( ゚д゚)!
しかも、途中から全く京都弁使わないんですよw
なぜ最初だけ無理やり喋らせたんですかね。まったく理解できん。
さて、新月村での剣心vs村人多数(50人くらいかな?)の戦闘シーン。
ここが2回目の見どころ殺陣シーンですね。1vs多数。
剣心の怒りの感情におもむくまま、
荒々しく、激しさを前面に打ち出した殺陣の数々はイイです!
しかし、ここでも激しいギターとドラム音が無駄に横から流れてきます。
ジャンルは、ハードロックかな、ヘビメタとまではいかないと思うんですが、
映画冒頭のBGMと同様のジャンルです。
映像で十分に迫力あり、見応えがあるにもかかわらず、
無駄に盛り上げようとする音響のスケベ心がウザ過ぎですわ!
さて、もうお分かりですね・・・
今後の殺陣シーンにも、あの耳障りな洋楽BGMが流れてくるんだと!
日本発祥武器カタナを使った斬り合いなんだし。古風な和楽器使った音楽のほうが良くないのかな?
日本のチャンバラを表現したいんだろ、ハリウッドさんよお!
後半は、後日また書きます。
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