「ロザリンド・ラッセル目当てで鑑賞」城砦 たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
ロザリンド・ラッセル目当てで鑑賞
ロザリンド・ラッセル目当てで鑑賞した映画だが、キング・ヴィダー監督がイギリスの腐敗した医療世界に鋭く切り込んだ感動作であり、傑作。
1938年の映画なので、ロザリンド・ラッセルが絶頂期のたたずまい、綺麗さを見せる。
ある田舎町に列車でやってきた1人の医師マンソン(ロバート・ドーナット)。
その町には医者が定着しないようだったが、マンソン医師は高い理想を持って「正しいことをキッチリ行う医者」だった。
そのため、学校で教師をしているバーロウ先生(ロザリンド・ラッセル)との初対面でも衝突する。
……だが、観ているコチラは、「あぁ、この2人がくっ付くことになるんだろうなぁ~」と思う(笑)
そして、バーロウ先生が「喉が痛いので診て欲しい」とマンソン医師の所へやって来て、マンソン先生がロザリンド・ラッセルの口の中を見る場面は楽しい(笑)
そして、彼の腕が認められはじめたとき、「診療所を持たないか?自宅付きで…」と誘われて診療所の医師になりたかったのだが、「既婚者限定」との条件だったので、予想通り、マンソン医師はバーロウ先生=クリスティーンに結婚を申し込む。そして2人は夫婦となって、診療所に勤務するが、貧しいながらも真剣に医者として働くマンソン医師だった。
しかし、行き詰ったことからロンドンの街中に引っ越して、診察を始めるが、金持ち優遇する医者仲間とつるんでいるうちに、マンソンも正義を忘れて金儲けのことばかり考えるようになってしまった。そして……といった展開を見せる。
後半になるとマンソン夫妻は金持ちになっていくので、必然的に夫(ロバート・ドーナット)も妻(ロザリンド・ラッセル)の生活も着る服も豪華になっていく。
個人的には、ロザリンド・ラッセルのファッション・ショーみたいになって来たので、喜んで見ていた(笑)
最後は確りと締めて終わらせたキング・ヴィダー監督の手腕が光る一作であった。