「殺戮の夜」パージ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
殺戮の夜
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一気に見れた。
エンドロールに流れるメッセージが強烈。大胆なブラックジョークに思える。
憂さ晴らしの1夜とでも言うのだろうか…あらゆる犯罪が許可される。
そんな設定に行き着いた過程にこそ興味があるというか…ちゃんとシナリオとして成立してた事に感嘆とする。
冒頭からそこはかと漂う不穏な空気がたまらなく気持ち悪く、いい感じ。
体験した事のない夜に相応しい。
人物の配置も見やすくて、パージを傍観してた立場からその渦中へと身を投じる展開とか、なるほどと唸る。
なんていうか、その最中に家族の誰かでもいいので解放される快感を少しでも表現していれば、より複雑で楽しかったのではとも思う。
続編が出来るのも納得の第1作目だった。
殺し損ねたご近所さん達と、今後どんな付き合いをしていくのだろうと不思議にも思うんだけど、引越ししないっていうのならば、それはそれで恐ろしい1年後が待ってる事であろう。
まぁ、とにもかくにも簡単に人が死ぬ。自分の欲望の赴くままなのだから、そらもう呆気ない。家族と他人を秤にかける展開とか中々にエゲツない。人の尊厳というか、品格というか理性というか…それらをいとも簡単に破壊できる銃という道具、そして対極にある暴力とか我欲とか…色んなものが暴かれる夜だった。
おそらくならばキリスト教は根強く支持もされていて、命の尊さなんかは普通に説かれているのだろうと推察する。
だからこそのパージなのであろう。
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