劇場公開日 2014年5月10日

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「主人公成長型の見守り映画」WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5主人公成長型の見守り映画

2025年3月11日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

青春映画に定評のある、矢口監督らしさが詰まった、
コメディ調でホロッとくる、ちょっといい話の作品。

チャラチャラというか、ナヨナヨというか、空っぽで薄っぺらい、
高校を卒業したばかりの主人公が、
ひょんな事から田舎で林業の世界に飛び込み、
半人前から一人前になっていく、
いわゆる主人公成長型の見守り映画。

物語の掴みとして、ポスターの長澤まさみ目当てで林業に入門する、
下心満載な不純な動機がまず、良い。
自分にも覚えがある話で、大学のサークル入部は、私も上級生の女の子目当てで入ったら、
ガッチガチに上下関係の厳しい体育会部活動で、
逃げ出したくなったあの頃を思い出し、
この時点で心掴まれる。
19、20歳の若造なんて、所詮こんなもんだよ、としみじみ思う。

伊藤英明みたいな、暑苦しく、めんどくさい先輩もあるあるだし、
光石研みたいな情の深い社長、
マキタスポーツみたいなムードメーカーで、凄いんだか雑魚なんだかよくわからない先輩も、あるある。
みんな個性的でジジ臭いけど、なんか優しくしてくれる。

自分にも、そういう年上の同僚に、支えてもらった時期があったから今があるし、
ジジ臭くなった今、自分もそういう善きオジサンになれたのかどうか、
自信もあるような無いような。

とにかく、登場人物みんな好きになる、清野菜名のチャラチャラした同級生以外は。
ラストもやっぱりホロリエピソードで泣ける。
良い映画を観たあとの余韻もある。

いいもん観た。ラッキー。

ソビエト蓮舫
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