消えた画 クメール・ルージュの真実のレビュー・感想・評価
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これが★5じゃなかったら何が映画なのだろう。
とにかく、何もも残っていないんだな、ということがイヤというほど分かった。
徹底して闇に葬られたんだな。
どれだけ凄惨な状態だったかを残すことは許されなかった。
いや、今も許されてなどいない。
でもこの映画は作られた。
ドキュメントなのに特に映像資料がほとんど何もない。
観る者に、知識と想像力が要求される映画だと思う。
静かな、非常に静かな怒りを感じた。
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クメールルージュは国際的に最初は認められていたと僕は記憶する。
映画にしなきゃ良かったかも
カルトに乗っ取られた国で
あーインターナショナル!
強制労働の前と後について語って欲しかった
もう二度と戻りたくないポル・ポト政権下のカンボジア。監督のリティ・パニュ自身の悲惨な回想録である。
クメール・ルージュの革命がいかに短絡的で、悲惨な結果を生み出したかというのは良く伝わった。
しかし、なぜ周りの大人たちがいとも簡単にこのような政権を生み出してしまったのかについては全く触れられていない。中国の文化大革命に言及した作品には、隣人がある日突然自分を反革命分子呼ばわりする雰囲気が描かれる。この作品では、それはある日突然外から襲ってくるように描かれる。当時まだ幼かった者にとっては、いきなり何の前触れもなくやってきたことに違いないのかも知れない。しかし、こちらの勉強不足もあるのかもしれないが、もう少し、ポル・ポト生み出した当時のカンボジアの政治・社会状況に言及して欲しかった。
そして、強制労働キャンプからどのようにして逃れることが出来たのか。観客は、この先の見えない地獄にいる少年が、今観ている映画を語っているリティ・パニュだと知っているのだ。この二つの存在を結びつけるエピソードを語って欲しかった。
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