イコライザーのレビュー・感想・評価
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致命的な脚本の甘さ
最近、ホームセンターに出入りする事が多くなった。というのも、友人が今、家を「手作り」していて、僕もそのプロジェクトに加わっているからだ。どんなジャンルにしても、その道のプロが使う道具は見ているだけで大変面白い。一体、この道具、何に、どんな風に使うのだろう? と首をひねるような不思議な道具が一杯ある。そんな訳で、ホームセンターに行くと、思わず長居してしまうのである。
さて、本作の主人公も、ホームセンターに務めている。
アメリカ人にしては中肉中背。エプロンをかけて商品を棚に補充してゆくその背中は、典型的、善良な一市民に見える。
彼に家族はない。過去一度結婚したらしいが、奥さんとは別れてしまった。今は一人で暮らしている。食事も自分で作るらしい。キッチンに立って皿を洗っているその後ろ姿も、けっして嫌そうには見えない。
むしろ、今の気楽な独り身の生活をエンジョイしているかのように見える。趣味は読書。近所の行きつけの軽食堂で彼は、じっくりと味わう様に、本を読んでいる。今読んでいるのはヘミングウェイの「老人と海」だ。
この、いかにも実直で平凡な人物を演じるのが、アカデミー賞俳優「デンゼル・ワシントン」その人である。
そもそも、本作を観ようと思ったのは、彼が出演するから、という、たったそれだけの理由だった。
やっぱり、どこをどう切っても、デンゼルの演技には「味」がある。デンゼル・ワシントンのファンとしては、彼が劇場の大きなスクリーンに現れる、というだけで、嬉しくなってしまうのだ。本作はぶっちゃけて言えば、それだけの映画であると言い切ってしまっていいだろう。
主人公は、ふとしたきっかけで知り合った街の女が、巨大マフィアの一商品として使い捨てられる様子を知ってしまう。その巨大組織を、彼の超人的な能力、そう「殺人のプロ」としての能力でぶっ潰してゆく、その過程を楽しむ映画である。
ところがだ、問題はなぜ彼が、自分自身の危険を顧みず、巨大組織の壊滅に立ち上がろうとするのか?
そこまでするには「強烈な動機」が必要だ。
本作では第一に「正義」「ジャスティス」が強調されている。
しかしである。
彼はなぜ、ホームセンターで、平々凡々とした、当たり障りのない生活を守ってゆかないのか? 軽食堂で読書を楽しむ事をかなぐり捨てるのか?
何十年か前に「木枯らし紋次郎」という時代劇が流行った事がある。主人公の決まり文句は
「あっしには関わりのねぇ事で」
それで当然なのである。平凡な暮らしを守るには、出来るだけ厄介ごとに関わらない。むしろ、ほとんどの人は、そういう生き方を選ばざるをえないのである。
「悪」なんて、世の中に掃いて捨てるほどある。一般ピープルとは、そういう「悪」を見て見ぬ振りをせざるをえない、一種の哀しみを抱えて生きているのである。
本作は、そういう「複雑系」のドラマではないのだ。
主人公は、過去になにか強烈な心の傷や「トラウマ」を抱えていたか? その質問には答えていない。これだけの腕を持った超一流の「必殺仕事人」が、仕事としての「殺人」を辞めてしまった何かの理由が見当たらない。
そのあたりはアクション映画の代名詞「ランボー」第一作を観るといい。
ベトナムの戦場で、同僚の身体が爆弾で吹き飛び、自分の身体にへばりついた経験をランボーは持っている。職を探そうにも「ベトナム帰り」と言うだけで「人殺し」と罵られ、最低賃金の仕事にすら就けない。だから、かれは放浪者としての姿でスクリーンに登場するのである。そういう時代の背景を色濃く反映した映画である。
実に良く出来ているのだ。
それと比べて本作はどうだ?
主人公の過去の出来事は? 以前の仕事を辞めた動機は?
仕事としての「殺人」をしていた自分への後悔や、懺悔の感情は? そして、精神や心に、変調は来していないのだろうか?
奥さんとの別れの理由は?
本作では何一つ明らかにされない。
そういう映画ではないらしいのである。
本作はあくまでも名優デンゼル・ワシントンが「殺人マシーン」に一瞬で「トランスフォーム」する様子を楽しむ映画であり、その殺人の手際の良さを楽しむと言う作品なのである。
終盤、ホームセンターが戦場に変わる。
僕はよくホームセンターに通うし、現在進行形で家を作っている。電動ドライバー、電動丸ノコ、手ノコ、のみ、かんな、釘の一本に至るまで、これらは木材に向かって使うものだ。
僕らは知っている。これらは使い方を間違えば、強力な「対人兵器・殺人兵器」に一瞬で変身するのである。
日常生活の中で、それら平和的な道具が、ひっそりとホームセンターの片隅で、真っ当な仕事に使われる事を願ってやまない。
助けることが出来る人
ドンパチやる映画を観たのは久しぶりかも。やっぱり迫力があるし、音が大きいから気持ちがいい。予想以上に残虐な感じだったけど、スカッとした。クロエ・グレース・モレッツはやっぱり可愛い!けど、この撮影の時はちょっとぽっちゃりしてるのかな?でも可愛い。
マッコールが何とも正義感が強くて、頭も良くて、かっこよかった。ただ、タイトルにもなってるイコライザーの名前とか意味をちゃんと組み込んだり、アピールして欲しかったかな。
2時間超えでも、飽きずに楽しめました。
デンゼルは枯れていなかった
あ、ども。
正直、デンゼル・ワシントン主演
で面白かった映画って、、『トレ
ーニング・デイ』くらい?
だったので、期待していませんで
した。劇場に足を運んだ動機はク
ロエ・モレッツが出ているから。
が、良い意味で期待を裏切られま
した。病的なまでの潔癖症という
か、異常なまでの整頓癖を見せる
デンゼルの演技がヤバイ。
しかも、痛い描写&DIY精神溢れ
る殺人スキルが最高。チラシでは
銃を手にしていますが、使うのは
1度きり。なので、このチラシを
手がけた人はわかってねーなー、
なんですが、そんな些細なことを
吹き飛ばす報復行為は圧巻。最後
の最後まで手を抜かない完ぺき主
義っぷり全快。ただただ溜飲が下
がりました。そして、ありがとう!
と心の中で叫びました。
ただ、クロエちゃんが、ちょっと
残念というか、カラダを作りこん
でいない感じでした(彼女はもっ
とできる娘だと思います)。
原作のTVシリーズへのリスペク
トをラストに見せるあたり、セン
スの良さを窺わせますし、間違い
なく、本年度№1のアクションだ
と思います。
デンゼルワシントンー(˘ω˘)
私が彼に夢中にならない理由がはっきりわかった。うん!セクシーじゃないんだわ 私にとってはね。個人的な意見。
そして 殺す行為は私にとってセクシーな行為だってこともよくわかった。
で、彼はセクシーじゃないんだアサシンでした。必殺仕事人と、比較する人もいたから期待したけれど、、、そのせいで期待しすぎたわ。残念
そんなにスッキリ気分になれず。
皆さんスッキリしたと書いてますが、私はそれほどでもなかったです。やっつけたのは小悪だけではないぞという仕上がりになってます。でも、そうしたとしても結局、次の巨悪が育つだけと思えるからです。
もっと派手なエクスペンダブルズ3は、単純でもっともっとスッキリしましたよ。
デンゼルのための映画ですね
他の方でもコメントされている方いますが、
決して19秒では処理し切れていないですね(笑)
その場にあった武器で倒していく様は知的だし、
スマートで簡潔でカッコよかった。
拳銃でなくて工具で倒していくのはユニークだった。
デンゼルのその悪党を追い詰めていく顔は
昼の優しい顔とは裏はらの違った顔をしています。
デンゼルファンの人であればどちらの顔も見れて
いいのではないでしょうか^^
宣伝下手なのか…
凄いカッコイイ!手放しでそう言える一本。
良く有りそうで、中々出逢い難いレベルを見事クリアしてくれた事に拍手!
既視感を抜いても、デンゼル兄ィの魅力がヒシヒシと伝わる寡黙なハードボイルド。
SPEが偶にやる奇跡のワーク!
…で知ってる!ドラゴンタトゥーと一緒で売れないパターンか…苦笑
宣伝がとにかく下手なんだね、勿体無い作品。
映画ならではのカタルシス!
デンゼル・ワシントンの映画にハズレ無し!
この映画も期待に見事応えてくれた!
脚本が読める俳優なのだろう、とにかく隅々まできっちり話が出来ている。
クロエ・モレッツちゃんはもう立派な女優。役づくりのために少し太ったと思いたい(笑)。
悪役も見事。
映画ってやはりホンと役者だなあと思う。
静のハリウッドアクション
80年代から90年代のハリウッドアクション映画好きには丁度良い雰囲気の映画でした。
丁度当時マッチョでタフでアクションを繰り広げていたようなそんな男が、晩年静かに時を食むように生きる侘しさ、そして一人の少女の悲しさを拭うためにかつての情念を再燃させるまでの自問自答、そして行動する姿は、日本経済を支えてきた日本の労働者達が抱く自負心とそれが未だ通用すると思わせる事を誘発させるようなそんな心地よさがありました。
しかし映画作品としてはその情念の描写が観客に一任されていた為か、見方によっては若い女性にうつつを抜かした元諜報部員とも取られるかも知れません。
それでも、目の前の悲しみを拭う力を持つ男の決断には動物とも言える感覚的な部分で共感を得る、そんな男が求める男いや漢、ManじゃなくGuyの姿って万国共通なのかなと胸焦がしながら視聴しておりました。
時折自分に自信が無くなる事も有る、年齢を重ねた男子にお勧めの作品です。
男臭い!臭すぎる!!
世界観がメッチャかっこいいです
大人の男と少女の映画はレオンを彷彿させますが似たような世界観でありながら全く違います
世界観は違えど映画の匂いがとても似てるんです
単に少女の為に戦う男を描いてるわけではなくてその男の背景を丁寧に描いてて惹きつけられてしまいます
レオン好きな人はかなり満足のいく映画だと思いますよ
お勧めです
かっこいいオヤジ
とにかくオヤジのくせにかっこいい
少女を助けるために平穏な暮らしを捨て
悪と闘うなんて
ハードボイルドだなあ
人を平気で殺すけどあれがアメリカの
正義なんだろうなあ
モレッツ好きだから観たんだけど
観てよかった^ - ^
イコライザー
主人公は、知的で、冷静沈着な黒人男性であり、一人での女性との出会いをきっかけに、とても大変な事に足を踏み入れてしまうのは、見ていてハラハラしてしまう。その反面、安心して見ていられるところもあり、スリルを求める方には少々物足りないかもしれない。
かっちょ良すぎる!
娘と映画館で鑑賞。一言、デンゼル・ワシントンかっちょ良すぎ!
久しぶり大好きなデンゼル・ワシントンが帰ってきた!って感じ。やはり彼はこうでなくっちゃね。
もうね、人間じゃないでしょ的な強さのこのホームセンター職員が、バッタバッタと悪人を倒していく様があまりにも超人すぎて、返って気持ち良かったわ。
名前を聞かれて答えてやらない姿がcool過ぎたわ。
日本の時代劇のような。
静かな佇まいから始まる本作は、日本の時代劇を思わせる。
マッコール(デンゼル・ワシントン)はホームセンターの従業員。仕事はそつなくこなし、同僚の警備員試験に協力しダイエットのアドバイスをしている。
少女のような娼婦テリー(クロエ・グレース・モレッツ)が組織に半殺しの目に合うのを見て、マッコールが立ち上がる。
とにかくこのマッコールが強い。どんなに逆境でもまったく負ける気がしない。これも日本の時代劇に似ている。
敵方のテディ(マートン・ソーカス)もわざわざやられに行っている感がある。
先に相手を捕捉したのはテディのほうなのに、マッコールに会いに行き顔をさらしてしまう。テディはマッコールのすべてが引っかかると言うが、マッコールはテディを敵と認識するのだ。この差は相当である。
ホームセンターの仲間たちが人質にとられるのは痛かったが、彼らを救いに行ったところへテディもやってくるというのは、飛んで火にいるなんとやらである。
アントワン・フークワの映画は大きい話が多く、そういったときは結構大味な演出になるが、本作のように個人レベルの話だとキメの細かい演出を見せてくれる。
また、デンゼル・ワシントンがひたすらかっこいい。ああいう大人にならなければ。
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