「単なるアクションを超えた深みのある作品」イコライザー M.Kotaroさんの映画レビュー(感想・評価)
単なるアクションを超えた深みのある作品
妻を失った元CIAの凄腕エージェントであるマッコールが平凡な日々を送る中,ふとしたことがきっかけで過去の自分を取り戻し,「なすべきことをなす」ために立ち上がる物語。
どんな劣勢に立たされても冷静に状況を分析し,そこにある道具や日用品を駆使してマッコールがマフィア連中を瞬殺するシーンは鳥肌もの。そこまで圧倒的な強さを誇りながら,彼は常にどこか悲しげな眼差しで,まるで哲学者のような雰囲気を身にまとっている。そんなギャップが殺伐とした物語にある種の美しさを与えていると思います。
マッコールが「過去の自分」に戻るきっかけとなったのは,娼婦として惨めな生活を送っていた少女テリーの存在。そのテリーはマフィア連中に半殺しにされますが,マッコールと出会うことで最終的には新たな自分の人生を踏み出していきます。このある種の「成長物語」も実に感動的。テリーを演じたクロエ・グレース・モレッツの演技力もピカイチでした。
単なるアクション映画の枠を超えた深みのある作品。
さすがデンゼル・ワシントン。
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