「フマッキーラ〜〜〜!!」マッキー マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
フマッキーラ〜〜〜!!
ポスターを見ても分かる通り、表は建設会社の社長だが裏では極悪非道の限りをはたらくスディープと人間から生まれ変わった小さなハエが主役。そして美人のピンドゥを絡めた三角関係がコトの始まりだ。
ほとんどの時間を、スディープとハエの攻防に費やす。
VFXのレベルは粗いが、この作品の面白さを左右したりはしない。
金があり、なんでも一流にこなし、女にモテモテのイケメン、スディープがたった一匹のハエに翻弄され、やがては憔悴していくサマがなんとも楽しいのだ。
全篇、スディープの一人芝居と言ってよく、CGのハエを相手に面白いリアクションを見せる。
やがてはハエと人間の頭脳戦に持ち込んでいく脚本の質の高さは、VFXに頼りっぱなしのハリウッド大作を嘲笑うかのようだ。
ハエとなったジャニが恋人のピンドゥに、どうやって自分の存在を知らせるのかも見どころ。もちろん、宿敵スディープにもただのハエでないことを知らしめなければならない。素性を明かすシーンはなかなかにインパクトがある。
ヒロイン、ピンドゥは恵まれない子どもたちのための慈善活動を行うNGOメンバーの代表格だが、マイクロ・アーティストという側面をもつところもミソ。
極小のものを作るのが得意なのだ。ハエとなったジャニのために製作するアイテムにも笑える。
もちろんハッピーエンドだが、この先、ピンドゥは自由に恋ができるのだろうか? ハエが邪魔しなきゃいいがと心配になる。
インド映画にしては歌と踊りのシーンが少なめで、話がテンポよく進む。
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