劇場公開日 2014年9月13日

舞妓はレディのレビュー・感想・評価

全94件中、1~20件目を表示

3.5上白石萌音の原点 才能を見抜いた周防正行監督の眼力

2021年1月11日
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鑑賞方法:試写会

2020年にブレイクした女優として、必ず名前が挙がる上白石萌音であるが、業界内での注目度はもともと高かった。上白石が大きなきっかけを掴むこととなる、原点ともいうべき作品は「舞妓はレディ」といって間違いないだろう。過酷なオーディションを勝ち抜き、周防正行監督からも太鼓判を押される形で主演に抜てきされたわけだが、舞妓見習いゆえの作法やしきたりの習得、さらにミュージカル仕立てという数々のハードルを越えてきただけに、ほんわかとした見た目とは裏腹に“根性”を併せ持った女優であることがうかがえる。そしてこの類まれな才能を誰よりも早く起用した周防監督は、やはり只者ではない。

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大塚史貴

4.5マイフェアレディのオマージュ

2024年10月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

ちょっと見ただけで「マイフェアレディ」のオマージュと気付きました。
その時点で見るのやめようかと思いました。オードリヘップバーンとあまりにも
かけ離れた主人公だったからです。
でも結局最後まで見てしまいました。
それなりに楽しい映画でしたが歌と踊りが邪魔に感じるところが多々ありました。
また、九州の方言のシーンなどでは、字幕を出して欲しかったと思います。
話し言葉が分からないままに先へ進まれるのは不親切に感じました。

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papa

3.5まさにミュージカル

2024年9月6日
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鑑賞方法:TV地上波

楽しい

単純

幸せ

ミュージカルコメディと分類されてました。
爆笑は、なかったですが、たっぷりミュージカルでした。
俳優さん達も豪華で素敵でした。

マイ・フェア・レディは未視聴ですが、
そういうことなのだろうと理解できました。

舞妓さんについて知れて良かったです

さすがNHKでの放送でした(録画試聴)

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きなこ

3.5上白石萌音の映画デビュー作に驚き!

2024年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

幸せ

萌える

BSで録画視聴。
お茶屋ミュージカルに驚き。おなじみの周防監督映画には欠かせない
竹中直人、草刈民代、渡辺えりもいたが、何と言っても映画初主演の
上白石萌音が周防監督作品からデビューとは驚いた。
芸者修行がテーマだが、上白石萌音もよくこなしたと思う。
その後の彼女の活躍はご存知のとおり。
作品も面白かった。それにしても上白石萌音がまさかここで初主演とは。

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ナベウーロンティー

3.0マイ・フェア・レディ

2024年2月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2024年2月22日
映画 #舞妓はレディ (2014年)

京都の花街(かがい)を舞台に、鹿児島弁と津軽弁の訛りがきつい田舎娘が、大学教授の援助の下、厳しい舞妓修行の日々をミュージカル仕立てに

主演の #上白石萌音 は800人のオーディションから選ばれた
この時から、歌も踊りも上手だったんだな

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とし

3.0庶民的すぎる上白石萌音成長物語。 どうも中途半端だった。ミュージカ...

2024年2月4日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

庶民的すぎる上白石萌音成長物語。
どうも中途半端だった。ミュージカルっぽいのだが、感動とか、目を見張るとかが全くなし。
私が京都に懐疑的なこともあるかも(笑)
萌音ファンの方はどうぞ。

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はむひろみ

2.0優雅で穏やかな京ことばが日本の共通語になっていたら…

2024年1月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

キネマ旬報では第14位の選出だったが、
選考委員の二人が第1位に推し、
周防監督作品ということもあり観てみた。

そして、この映画が描く伝統的京都の
芸事に従事する方々の大変さを知る共に、
この映画の出演者もその再現に大変な努力を
重ねたのだろうことも想像した。

しかし、やはり私には
苦手な分野の作品でもあった。

私の映画芸術の
リアリティを重視する思考性に対して、
ミュージカルは舞台芸術と共に
象徴性やデフォルメ描写が重要な芸術だと
思っていて、
映画で好きな作品は「シェルブールの雨傘」
と「ジーザス・クライスト・スーパースター」
など、数少ない始末。
この作品、「マイ・フェア・レディ」を
模した設定に若干の興醒め感があったり、
通常の描写から突然歌い踊り出す設定が、
何故かインド映画が想起される等、
周防監督らしからぬ
オリジナリティの欠如性を感じると共に、
そもそもが通常の台詞と歌の両方が混在する
という私には苦手な構成に、
作品の世界に没入することは出来なかった。

ところで、引き続き京都が日本の首都で、
京都弁が日本の共通語になっていたら
現在とはどんなに異なる日本が
あっただろうかと、
京ことばの優雅で穏やかな特異性に
妙な想像が頭をよぎった。

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KENZO一級建築士事務所

4.0京言葉って素敵!

2023年11月30日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

舞妓にミュージカルという組み合わせが斬新で面白い!
上白石萌音さん、初主演にして堂々した素晴らしい演技!

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光陽

4.0初々しさがとてもいい上白石萌音

2023年11月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

上白石萌音扮する鹿児島育ちの西郷春子は、京都下八軒で舞妓になりたいと訴えた。春子は言葉遣いや挨拶の仕方から教わった。

一部ミュージカル調なんだね。ちょっと観ただけでも舞妓になるのは大変だ。声まで出なくなるなんてね。上白石萌音は本当に初々しさがとてもいいね。小春の舞妓姿もなかなか良かったよ。

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重

3.5萌音ファンの見逃し禁止

2023年11月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

萌える

見逃していたが、萌音好きとしてはBS放送で補完出来て大満足。おぼこさ全開の萌音さんが、終始愛おしい。「カムカム…」で兄妹になる濱田岳とのやりとりはエモい。長谷川博己の歯切れの良さも好き。萌音さんの歌も、周防義和の劇伴も相変わらず心地よい。若干、展開が緩やか過ぎるのが玉に瑕。

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LittleTitan

3.0マイ コハ レディ

2023年11月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なるほど、モジリですな。着物とダンスの取り合わせが良い。ラストのダンスはキレキレだった。衣装、メイク、調度など、すごくきれい。舞妓はん、憧れるなぁ。

BSプレミアムの放送にて。

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ぷにゃぷにゃ

4.5主人公の成長に胸が熱くなる!

2023年10月24日
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鑑賞方法:DVD/BD

日本のミュージカル映画に苦手意識があり公開された頃は観てなかったんですが、上白石萌音さんという女優を知りDVDで鑑賞。萌音さんの歌声と田舎娘が舞妓に成長する演技に驚かされました。
彼女を知ったのはドラマ恋つづでしたが、彼女は、見た目だけじゃなく内面的に成長する姿を演じることに長けているんだと思います。
彼女を抜擢した周防監督。すごいです。
メイキングなども拝見しましたが、この作品への取り組みが萌音さん自身の映画界での成長記録と重なりより感動しました。

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はるはな

4.5笑えて楽しい!舞妓✖️ミュージカル!

2023年6月25日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

萌える

宝塚歌劇団を観劇してるような気持ち!
うっとりする美声、優雅な舞、観客を花街へ連れて行ってくれる。
本格的な芸者&舞妓の振舞いなのに、笑いもしっかりあるのがすごい。厳しい修行に叱られたりはあるけれど、登場人物はみんないい人で気分爽快!

花街の裏の裏まではないけれど、裏もしっかり明かして本格的なのはお見事!外国の人にもぜひ観てもらいたいな。

上白石萌音の実力はすごい!田舎のイモ娘から見事な舞妓レディに変身!
上白石萌音の舞妓っぷりは目を見張るので、ぜひ観て欲しい!美しさに魅了されるから!

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りりまる

3.5京都弁の魅力

2023年4月24日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

舞妓になることを夢見る青森出身の少女・春子(上白石萌音)の成長物語。

主人公が悪戦苦闘しながら、舞妓に必要なスキルを修得する過程を丁寧に描いている。習得の中心は京都弁であり、主人公は容赦ないトレーニングを受け、失語症にまでなってしまう。

しかし、効果的に挿入される歌が奏功して作品を和ませている。周防監督がミュージカルという手法を使った意図だろう。

夢が叶って主人公が舞妓になったシーンでは、既に、主人公にかなり感情移入しているので、主人公の親になった気持ちになって、ほっとする。

京都弁に焦点を当てたことで、我々が、京都から受けるイメージのなかで、言葉=方言の持つ意味が大きいことが浮き彫りになっている。京都弁=方言の魅力を再認識できる。

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みかずき

4.5下八軒

2022年4月14日
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最初は飛行機で鑑賞。小さな画面でも楽しめました!厳しい中にも優しさが。俳優さんを生かしてますね。上白石萌音の才能開花作品でしょうか?

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ken

5.0クドカンよ、これが映画だ。

2020年8月23日
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鑑賞方法:DVD/BD、映画館

楽しい

知的

萌える

映画館では2014年9月23日地元のイオンシネマで鑑賞

キャストは豪華な顔ぶれ
周防監督作品ではお馴染みな人たちも初めて見る人も

舞妓をテーマにした映画といえばやっぱりこれ
まず最初に思いつくのが『舞妓Haaaan!!!』という人とは良好な人間関係を続けていく自信はない

この作品で上白石萌音という存在を知る
全然美人じゃないけどかわいい
広い意味で頭もいいから芸能界で長くうまくやっていけるだろう

周防監督のセンスを感じる
丁寧に取材し丁寧に調べ丁寧に作り込んでいる
舞妓や京都の文化に敬意と愛情を感じる
宮城の県北から出てきた某田舎モンはこれを百回は観て深く深く反省してほしい

たびたび始まるミュージカルが素敵
日本語のラップは今も大嫌いだけどこの作品で日本語のミュージカルを受け入れる事ができるようになった
大円団のミュージカルは邦画の名場面百選に必ず入れたい最高の見せ物

鯱鉾やる田畑智子は演技抜きで本当に苦しそう

千春さんがネットとかブログとか知らないはずないのに惚けるところが面白い

京都の人たちは閉鎖的で古めかしいとずれまくったイメージを披露する無知で田舎者のネット民がいまだにいるが残念だ
そもそもイメージなんてあてにならない
そんなときに使う『イメージ』は「たぶんそうじゃないかな?よくわからんけど」っていう無責任なニュアンスが込められているんだから事実と違うことが多いのは当然

方言がおかしいと指摘する人が毎回毎回いるが役者さんたちはにわか勉強で一生懸命に取り組んだのだから優しく大目に見てほしい
日本生まれ日本育ちの日本人の英会話はネイティブな人たちが聞けば変らしいけどそれを小馬鹿にしたら差別だぞ
映画としてはそれほど重要なコンテンツじゃないしどうせなら受け入れて楽しんだ方がいい
まあもっとも春子も京野先生も里春ねえさんも京都出身ではない設定だから助かっている
岸部一徳と田畑智子は京都出身で富司純子は和歌山出身っても助かっているし見事なキャスティング

文化的でためになるし何度観ても楽しかった
最高のエンターテイメント

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野川新栄

3.0着物って綺麗

2020年7月21日
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なんせ歌って踊りたい楽しい映画。
上白石さん歌が上手くてかわいらしい。
富司純子さんお綺麗ですねー。
舞妓はレディ…まいこはれでぃ…マイフェアレディ?
オマージュなのでしょうか? どなたか教えて下さい。

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ふさ

3.0未知の世界を見れたということで

2020年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

おそらく私はこれからも一生訪れることがないだろう、京都の「花街」(「はなまち」ではなく「かがい」と読むのだそうです)で、田舎出身の女の子が舞妓さんを志願して、1年掛かりで舞妓さんとしてデビューするまでを描いた、ミュージカルみたいな映画です。

ストーリーとしては予定調和そのもので、たぶん誰にでもすぐに思いつく、そのまんまのお話です。
特にコメントするまでもありません。

なのでこの映画の楽しみ方は、ディテールを楽しむということなのでしょう。
そういう意味では、ある程度は楽しめましたよ。

さて個別の演者についてですが、姉さん役の草刈民代は、踊りはさすがに抜群ですが、京都弁がちょっと相当に酷いと言わざるをえず、ほかにも京都弁がおかしな俳優が何人も登場するので、愕然とします。

劇中、気持ち悪い妙チクリンな京都弁が飛び交い、そのせいでストーリーそのものに没頭することができません。
生粋の京都人に限って人選をするなり、オーディションで候補者の言語的な能力の確認を済ませてから配役するなりしておくべきではなかったのでしょうか。

天才的な言語学者って役柄の長谷川某が、京都弁を楽譜で説明しているほどに独創的な役柄なのに、肝心な本人がおかしな京都弁を口にするのでは、ねぇ。

関西弁って、そんなにむづかしいものでもないと思うのですが。
おかしな京都弁についての感想は、これぐらいにしておきましょう。

富司純子の若い頃を演じた大原櫻子さん。
彼女が出ていた時間は3分間ぐらいですが、実力を発揮していました。
今後、要注目の若手女優さんだと思います。

ドラマはさして盛り上がることもなく、淡々と努力する女の子の姿を描くだけの映画です。
知らない世界を見せてくれたという一点だけが評価のポイント。星みっつでも甘い評価かとも思いましたが一応そういう評価にしておきます。

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お水汲み当番

4.0北へ南へ方言紀行

2020年7月11日
PCから投稿

関西人がしばしば東京圏の俳優の関西弁について苦言を呈しているのを見かける。
わたしの地元にも、いちおう方言がある。どこにだって方言はある。メジャーな方言でなければ、人様に真似されることはないし、ドラマにも使われない。

知ってのとおり、日本には地域に暗黙のカーストがある。拡大すると翔んで埼玉のようなコメディになる階級だが、その手の話は昔から腐るほどあった。耳にタコができるほど聞いた。ゆえに地元の「階級」を誰もが知っている。知らない人間はいない。出自の方言をでたらめに扱う人がいたとしても腹立たしくはならないのは「階級」を知っているからだ。出身地を馬鹿にされたとて、つゆほども苦にならない。

マツコは横浜市民が嫌いで、かれらの選民意識──特待とスノビズムに嫌味を言うが、大なり小なり、選民意識というものは、どこにでもある。
京都中枢には、よそ者を人とも思わない、旧弊な人たちがいると聞くし、もっと身近で、地元の自治体にも内輪の結束がある。
2018年末、港区が南青山に児相の建設を計画し、住民の猛反発に遭ったというニュースがあった。その説明会での南青山住人の発言たるや、貧乏人が来るんじゃねえ──という特権階級意識がダダ漏れだった。

他愛もない自尊心、カーストを形成する、翔んで埼玉のような意識の根幹は、レイシズムに他ならない。
単なる差別なのである。
上位都市部の優越がまかりとおり、かつ地方人が進んで自虐に甘んじることで、日本じゅうが麻痺して、笑えない話を笑っているのである。
地域格差は、日本という巨大村で、村人たちが、どんぐりの背比べをしている──と見るべきだろう。

したがって、映画/ドラマ等の演技に、関西弁が下手という半畳を、即座に入れてくる関西人の気持ちは、わたしにはさっぱり解らない。そんな関西人でも、関西弁を使う白人には阿諛してみる。けっきょく選民意識ではなかろうか。

長谷川博己は文学座の出身で、もともと、ハッキリとした演劇風の滑舌に特徴がある。自然な演技というよりは、明確な演技をする人で、言語学者/京野役がしっくりとおさまった。妙に作りものっぽい方言でさえ、自然さよりも正確性を期した言語学者の役どころがdefenseになっていた。
すなわち、彼の演技スタイルと役が、うるさい関西人の追及を逸らしていた。──と思えた。

万寿楽に初めてやってきた春子の一声に、瞑目して「鹿児島?」と言い、PCMレコーダーをガシっとつかんで差し向ける。が、二声に津軽弁を聞いてさらに驚く。
「たのんもんでぇ、あたいも舞妓になるごたぁ、ならねばなんねのさ」
平伏してそう言った春子の言葉遣いに「鹿児島弁と津軽弁のバイリンガル、初めて聞きました」と感嘆する。個人的にはいちばん楽しいシーンだった。
春子の鹿児島弁や津軽弁が、鹿児島県民、青森県民からの品評に遭っただろうか。──そんなことは有り得ない。鹿児島も青森もカーストの上位都市ではないからだ。

愚鈍な田舎者の上白石萌音/春子が、徐々にしゃんとした舞妓になってゆく過程が、よくわかる映画だった。その演技力もさることながら、顔がいい。庶民的で、賢さがみえる。明るく濃く華やかだが、女優風の野心/胸算用が見えない。好感度抜群だが、この後の彼女のキャリアにみる日本の演出家たちの「素材の味を引き出さない度」は、想像を絶するものがあった。

舞妓になるために訛りを矯正する人が大勢いるわけではないし、ほとんどの庶民にとって舞妓もその遊びも生涯、相まみえることのない世界だと思う。お座敷で遊んでみたいかと聞かれたら、むしろ遠慮したい。
──とんでもないわたしらたんなる山猿でございますよ、ジローラモがやってる遊びなんて、とうていむりですわ──

地域カーストが浸透し、田舎者の自覚をもった田舎者が増えたことで、カーストの上位地域の人々は、馬鹿にできる田舎者を失い、優越を発揮できる機会を失ってしまった。
結局、上方の人たちが弄れるのは、東京人の関西弁くらいしかない──わけである。

つまり、田舎者にとって、ぜんぜん知らない世界であることが、この映画の大きな魅力を担っていた。
日本の「一人ハリウッド」周防正行監督のプロダクト格の違いをみせつけた傑作だったと思う。

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津次郎

3.0大原櫻子ちゃんが見たくてこの映画を見たのですが、気づいたら上白石萌...

2020年1月12日
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笑える

楽しい

大原櫻子ちゃんが見たくてこの映画を見たのですが、気づいたら上白石萌音ちゃんのファンになってました。長谷川さんもかっこよかった!

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はるはる