「ニッポン、アニメを作らせたら世界一だわ。」ガールズ&パンツァー 劇場版 nokkinokinokiさんの映画レビュー(感想・評価)
ニッポン、アニメを作らせたら世界一だわ。
この映画の存在をまったく知らなかった。
が、しかし。
つねづね敬服しているシネマディクトな二人の方が、SNS上でいずれも絶賛されている。
というわけで、俄然、気になりだしたのがつい先日。
予告編を視聴してみたけど、なんだか、いまひとつピンとはこない。
が、しかし。
あのお二人があそこまで絶賛されているということならば、ということで、その言葉を信じて行ってみた。
ムチャクチャ、おもしろかった。
とんでもねえ~、世界。
ニッポン、アニメを作らせたら世界一だわ。
もう一歩踏み込めば、狂気になってしまうだろう、そんな際どい世界観。
それは、昨年公開され絶賛された、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、あの世界と相通じるものが感じられる。
劇中では、映画 『八甲田山』 で歌われた 軍歌 『雪の進軍』やら、映画 『バルジ大作戦』 で登場した ドイツの行進曲 『パンツァー・リート』 やらが、オーケストレーションされたサウンドで流れてくるので、さらにうれしくなってしまった。
それらによって、1970年代にテレビでしょっちゅう放映された戦争映画の数々が思い出されてしまったし。
クライマックスでは、スピルバーグ監督の映画 『1941』、それへのオマージュが登場するし。
戦車が停止するときの、キャタピラーの微かな揺れなどもしっかり描写されている。
ミリタリー系のことには疎い自分が見ても、面白いのだ。
とにかく、製作陣のこだわりが痛快。
ちなみに、YOUTUBEにUPされている予告編や動画を観ても、このよさは伝わらないと思う。
戦車で砲撃する際の発射音、着弾音、そして爆裂音、装甲によって弾き返される音、空気を裂いて砲弾が飛ぶ音、キャタピラ音、エンジン音など、戦場にいるかのような雰囲気は劇場ならでは。
ちなみに、立川のシネマシティ劇場では、“極上爆音上映 (別名:センシャラウンドファイナル)”を行っている。
この、“センシャラウンド” というネーミングも、一定世代以上の方ならばニンマリしてしまうことだろう。
ここらあたりからも製作陣のこだわりがうかがえて、唸ってしまう。
大洗の街へ、いますぐに聖地巡礼したいくらい。
さてさて、一番言いたいこと。
それは、「ガルパンはいいぞっ!」ということ。