「いい意味で吸血鬼にして吸血鬼にあらず」ビザンチウム ねことまとさんの映画レビュー(感想・評価)
いい意味で吸血鬼にして吸血鬼にあらず
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◼︎観た人にしかわからん感想を書きます。
観賞前の参考にはならないかもしれません。
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近ごろはテレビドラマやドラマCDでも吸血鬼が登場したりするご時世です。
ミーハーな女子向けなつくりのものが増えてきて、安っぽいなぁーと思う今日この頃。
(…と言いつつ気にはなるんですが。)
『ビザンチウム』。
冒頭に書いた懸念からあんまり期待していなかったものの、よかった。
主人公エレノアとクレアが見終わってみると、ともに恐ろしく吸血鬼っぽくないのが気に入ったのかもしれない。
(吸血鬼モノに娯楽性や耽美的なものを求めている人にはつまらないと思うけど。)
出てくる吸血鬼は主要人物ほぼ元人間だし(同盟の方は分からないけど多分元は人間…)
吸血鬼になった理由も、人間だったころに〝死を覚悟したから〟だし、
吸血鬼になっても、人間だったころの生い立ちや、考え方は変わらない。
200年も経っていても、変わらない。
(クレアが同盟の方から「学ばないな」と言われていたけど。)
吸血鬼になっても、人間だったころの自分は切っても切り離せない。
どうやって吸血鬼になるのか、とか、秘島への行き方とか、賢者の正体とか、タイトルの意味とか、同盟の掟とか、いろんな疑問はたっぷり残ったままなので消化不良な気はするけど、
人間らしい吸血鬼だからこそ、より吸血鬼の哀しみが映えるのだろうな、と。
フランクの存在感がやや弱めですが、一応ハッピーエンドだと思うので、ホッとできる最後でよかった。
…親子愛だよね。
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