しわのレビュー・感想・評価
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財布と時計が消えた理由
ミゲルがエミリオの財布と時計を盗んだと勘違いしてる人がいたので私の推察を残します。
盗んでいない根拠は2点
1.ミゲルがホントに盗んでいたとすれば、金と薬の入った箱に盗品を入れているはず。
2.エミリオの無くなった財布と時計は、ミゲルが薬を飲んでしまおうとしてぶち撒けた結果たまたまベッド下を覗き込んで見つけたもの。
すなわち、ボケかかった老人をカモにして金をとるミゲルの行動に不信感を募らせたエミリオ。
財布を無造作に置いては取られると思った。
ここからは映像描写はないが、ミゲルに財布を取られまいと思ったエミリオは靴下に財布を入れてベッドの下に挟んで守ろうとする。
そして、アルツハイマーにより隠したことすら忘れてしまう。(そして忘れたから映像描写がない)
目覚めて財布が無いから、エミリオは盗んだなとミゲルを疑う。時計も同様にして隠したのを忘れてしまう。
ミゲルは、時計と財布を見つけ、そもそもエミリオが自分に不信感を抱いたのは、老人たちをカモした自らの行いのせいだと気付き後悔し涙する。
心を入れ替えたミゲルは善行を行う。
この悲しいすれ違いが切ない。そういうシーンだったと思われます。
長過ぎる命 深過ぎるプール
劇場・自宅と2度目の鑑賞。
やはり高齢モノに食指が伸びがちで、観ると心のヒダに染みます🥺+0.5⭐️
私は幼少の頃から長生きはしたくないと思ってきましたが、その思いは未だ変わらずむしろより強固に✊🏼 性格も屈折しており問題アリアリなので、このまま生き長らえた先を考えると🤨・・最近は不安になってしょうがない・・😱早死願望
重いテーマですが、アニメのおかげで必要以上に自分に投影することもなく、考えることができます。
老人の処遇をめぐる問題とは現代社会特有の問題だというミゲルの指摘には
蒙を啓かされました。
科学技術が発達した現代社会は効率的で便利な世の中ですが、
それに反することは社会の役に立たないとする価値観が
付いてくるようになったのではないでしょうか。
そんな価値観では、
老人は「役に立たない」となるでしょう。
また自分が老人になったときに
周囲に迷惑をかけたくないと考えてしまうかも知れません。
そこで、老人を現代社会から切り離しておく
施設が必要になったのかも知れません。
江戸時代などの昔には
少なくともそこまで露骨に老人を隔離するような
思想はなかったように思えます。
このプロットは、
実写であればただ重苦しい印象を与えただけなのではと思いました。
アニメでの表現だから、まだ少しは客観的に、
高齢化社会の問題について意識させることができたのだと思いました。
ひとつだけ気になったのは、
老人介護施設が悪の組織のように受け取れてしまったことです。
現代社会が生み出した象徴、というスタンスだからかも知れませんが。
これも日常。
んー。これ「物悲しい」や「切ない」みたいな感想をただ言っちゃっても良いんですけど、ただ何ていうか、でも普遍的なモノじゃないですか。そういう人生の哀愁感だけを表面的に受け取ってしまって、色々考えさせられた、で済ますには勿体ないというか。
物語の体裁を取ってはいるけども、扱っているテーマや舞台って日常的なコトですよね。
この『しわ』に存在している世界って、1日1日、毎日、24時間、いつもどこかで、リアルな世界でも起こっている、というか。
その誰かと誰かのヒトコマをアニメーションにして描いているんですけども、そこにアニメ特有の面白味やアニメだからオブラートに包めるみたいな部分も確かにあるのだけども、だからといってこの日常ってリアルと何も変哲がないですよね。すいません、同じこと何回も言ってますけど。
で、今現在どこかの誰かにも起こっているし、どこかの誰にでも起こり得ることだし、そういう地球上のお話だよ、みたいな。
だから「切ない」の一言で表現するのは何か違うのかなあ、みたいな。
どこにでも転がっている現実ですよ、みたいな。
長年生きて認知症…悲しいですね。
きっと良い映画なんだと思うのですが…眠かった…。
日本のアニメを見慣れているのでスペイン産アニメーションは新鮮でオシャレな感じがしました。
認知症の老人が息子夫婦に老人ホームに入所させられて、そのホームでのいろいろな老人との人間関係を描いた映画です。
自分が認知症とわからない老人、認知症による人間関係の微妙なズレも出てきます。
こんなに長い間生きてきて、それなのに、老人ホームで様々な問題抱える老人たちと余生を送らなければいけない…。悲しいことですね。
自分もいつかこうなるのかな〜、と真摯に考えてしまいました。
ラスト、病状が悪化したにもかかわらず、老人仲間に見守られて過ごすシーンは、少しだけ救われた感じがしました。
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