劇場公開日 2014年5月24日

  • 予告編を見る

「主人公の清々しい「悪あがき」」ぼくたちの家族 CRAFT BOXさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0主人公の清々しい「悪あがき」

2015年1月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

崖っぷちの主人公が、開き直ってがむしゃらに前に進む事で状況を打開して行く。「悪あがき」という台詞に凝縮された、主人公の前向きな行動が、暗くなりがちな展開を公転させている。
こうした展開は、『川の底からこんにちは』でも石井裕也監督は描いているが、本作ではさらに洗練された感がある。
もう一つ言えば、主人公兄弟を演じた妻夫木聡、池松壮亮の二人の演技がとても清々しく良い。ダメな父親を演じる長塚京三、記憶を失っていくほどに若々しさを表現した原田美枝子も良い。
昨年、同監督の『舟を編む』が各映画賞で絶賛されたが、個人的には本作の方が好きな作品である。

コメントする
CRAFT BOX