「再生ではなく、成長。」ぼくたちの家族 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
再生ではなく、成長。
クリックして本文を読む
劇場では、超大作や話題作を見る事が多いです。ですので、「晴天の霹靂」の空き時間でなんとなく鑑賞。
期待も不安も何にもなかったが、これは面白かった。
これは、家族の崩壊に気付き、そこから成長を期す話。
再生というより、成長と言った方がイイと思います。
長男に頼りっきりで一人じゃ何の決断も下せないダメダメ親父。最後は義娘に自分から頭を下げるなんて...成長したね。
大学を留年し、親に金を強請る親不孝次男。最後は自分から、親父の会社への就職を志願。しかも借金の返済もするつもりなのか...成長したな。
過去にはひきこもり、今でもあんなに暗い長男。最後の満面の笑み...成長したね。ホントによかった。そこでは、ママと兄弟の三人でフラダンスをしてて、長男が次男に「ちゃんと踊れよお〜」と言って劇場は笑いに包まれてたけど、ママの事が本当に好きなんだなと自分は感動しました。
この映画は、特別に斬新な演出手法もないし、全編通して台詞も少なめです。しかし、キャラクターの心情を表す演出が分かりやすくて、上手い。暗くてつまらない映画だと思っている人も、楽しめると思います。
若干30歳の石井監督。是枝臭をプンプンと漂わせていますが、次期巨匠候補筆頭ではないでしょうか。
印象を”笑える”としたのは、長塚京三さん演じる親父がウザすぎて笑ってしまったからです。笑
コメントする