蜩ノ記のレビュー・感想・評価
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悟ったような人々ばかりが非現実的
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
登場人物の多くが何か悟りでも開いたかのように、強い意志を秘めながらも静かな喋り方や立ち振る舞いをする。そして彼らはとても純粋で一生懸命である。それがこの作品の雰囲気を形作っているのだが、同時にそれがどうにも嘘っぽいとも思えた。人間の持つ様々な感情や欲望からくる人間臭さが綺麗に浄化された、まるで作品のために人格を加工でもされたかのような純粋で善良な人達ばかりなのには、観ていてどうにも疑問を持ってしまう。
小泉監督は『雨あがる』もそうだったが、登場人物をそのように描きたがる傾向があるようだ。複雑な事情がある社会と悪があるのはいいが、その中で善がとことん善な存在になっているのは現実的ではない。どうも綺麗事に纏め上げようとしている意思を感じる。そして淡々としていて地味。
そうは言っても登場人物はそれなりに魅力がある。岡田准一は一番いい演技力を示していたし、役所広司も安定の存在感だった。生き様にも映像にも日本の美を感じさせる全体の質感は良かった。質感の高さと綺麗事が混ざり合って同居している印象。
武士道の魂・・
●静かに死を待てるか。
ラストに感動!
55点
武士
戸田や檀野を通して武士道とはこういうものだというのをみせられた気がしますが、良くも悪くも武士の時代はこうだったんだなと思いました。
戸田の息子が友の仇のために家老の屋敷に乗り込んで行くところは、子供ながらに勇ましく武士道を感じました。
一矢報いた時は「見事!」と心の中で叫びました。
あとはやっぱり切腹の日ですね。
お茶を飲む時に、そっと妻の手をとり握りしめ…ここは泣いてしまいます。
当時、武士の妻でこういう風に見送らなければいけない人は少なからずいたと思いますがどういう気持ちで送り出すんだろうな…
予告から大筋はわかっていましたが、その中で紡がれる武士としての誇りや命の尊さ、家族への想いに涙した物語でした。
畏怖ですらある。
「蜩の記」を観て・・
役所さん流石
好きですね
歴史は「鏡」。また、今日生きたということも、明日になれば自分を映す...
いい映画なのかな、かなかな♩
秋谷の最期の姿
秋谷の生き様にだんだんと心を入れ替えていく壇野庄三郎。あっぱれな程芯の通った生き方をしてきた秋谷を演じた役所広司はやっぱりすごいなと思った。
本当にありそうな話だからこそよりリアルな演技が出来たんじゃないかな。秋谷が最期、死刑場に向かっていくシーンがすごいよかった。
岡田准一が第38回日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を取ったからほんと見て正解。
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