劇場公開日 2013年5月25日

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「カエルの子はカエル?」アンチヴァイラル arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5カエルの子はカエル?

2014年3月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

セレブ信仰の成れの果て、セレブのウィルスを注射してまで同化したいという狂った世界しかし、ここにはそれをリアルに感じさせる何かがこの作品には足りない。
SF作品を見る場合には、その背景となる世界観がどれだけしっかり出来ているか重要。
監督のインタビュー記事をチラッと読んだら脚本の草稿は三十稿を数えたそうだが、その過程でそぎ落とし過ぎたのか?
いきなりこの世界に放り込まれても、少なくとも私はこの世界をまったくリアルに感じられなかった。
百歩譲ってこのアイディア、発想が良かったとしても、主人公シドが陰謀に巻き込まれていく過程もうまく見せられていないし、陰謀自体もよくわからないし、シドのハンナに対する執着も描かれて然るべき。
何とか雰囲気だけで持っているかなという印象だがあまりに退屈で、途中で何度も寝てしまった。
クローネンバーグの息子という代名詞はこれからも付いて回るだろうが、名前だけで映画が撮れるほど甘くはない。

arakazu