「窃盗団もセレブも・・・」ブリングリング スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
窃盗団もセレブも・・・
これがほぼ実話だと言うのですから、いろんな意味で驚きました。
盗った側は当然問題大有りですが、盗られた側にもいろいろと・・・。
とりあえず、ハリウッド・セレブ恐るべし!
住所もその日の予定も公開して、警備もほぼ無しって・・・それは盗んでくれと言っているようなもので、ある意味盗まれても仕方ないんじゃないかとさえ思えてきちゃいましたよ。
まあ映画的にあんなふうに描いていただけで、実際はもっと厳重な対策が施されていたのかもしれませんが、それにしてもねぇ・・・。
映画化に全面協力してくれたパリス・ヒルトンも、偉いのかアレなのか、よく分からん(笑)
とは言え、悪いのは間違いなく窃盗団、と言えるかどうかも微妙なぐらいの10代の若者達でしたが、罪の意識の無さには呆れるばかり。
むしろ英雄気取りですから、見ていて本当にイラっとしました。
わざわざ友人に窃盗自慢したり、SNSにアップしたり、むやみやたらに証拠を残す辺り、普通に考えるとバカなんじゃないかとしか思えないのですが、まあそもそも罪の意識がないのですから、彼女達からしたらプレミアが付く商品をオークションで手に入れたぐらいの感覚なんでしょうね。
セレブが被害に合うとむしろ喜ぶアメリカの社会風潮にも問題ありですね。
と、最初は驚きつつ事態の推移を見守っていたのですが、映画的にはそれほど深みも無く、ただ事実を再現ドラマ的に作り上げただけって感じで、正直途中で飽きちゃったかな・・・。
もう少し彼女達の心理的な面を掘り下げるとか、何故あんな風に育ってしまったのかを描くとかあればまだ良かったのですが。
まあ日本でもツイッター騒動でしょっちゅう若者の信じられない異常行動が報道されていますが、今の世の中もはやこんなこと珍しくも何ともなくなっている辺り、ホント恐ろしいと言うか悲しい世の中になりましたねぇ。
あのエマ・ワトソンが演じた子のラストの行動、あれが全てを物語っていたのかなと。
それと唯一の男の子のオドオドした行動を見ると、女性の方が肝っ玉がデカイと言うのもよく分かりました(苦笑)