私は王である!のレビュー・感想・評価
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大王も面目躍如。
日本では先にビョンホンの「王になった男」が公開されたので、
これを観たら、な~んちゃってコメディですか?と勘違いする。
いや、それくらい設定がよく似ているのだ^^;
あちらが、かなり真面目に(笑いもあるが)作られたのと比べ、
こちらはよく出来てはいるけど、コメディ色がだいぶ強い。
主人公二役を演じるチュ・ジフンの軽やかな演技からは笑いが
絶えないが、そうはいっても実在の王(世宗大王)を描いており
これが韓国では最も有名な王だというのだから演じ甲斐十分。
とはいえ今作は、米の児童文学「王子と少年」からの要素を強く
取り入れ、王になる前、空白の三ヶ月間を描いたものだそうだ。
偉大な王にもこんな過去が…?と想像するのは確かに楽しい。
こちらも王とソックリな男が登場して、確信犯的に入れ替わる。
王の座を継ぎたくない三男・忠寧が宮殿から逃げ出し、そこで
ドクチルという男とぶつかり、服を交換して逃走するのだが、
護衛も見事に騙されて宮殿へ連れ帰る。そこで忠寧は庶民の、
ドクチルは宮殿の生活を体験する訳だが、ここは普通に面白い。
毒味する間もなく料理を平らげる様子や、下の世話のくだりは、
王になった~とほぼ同じ。違うのは庶民生活を味わっている
忠寧が政治問題に気付き、王としての気概を携えるところだ。
もともと後継者になる素質は十分にあったのだが、
読書ばかりで他者にまったく関心を持たず、身辺の世話なども
他人任せの甘えん坊で頼りない王子だった忠寧。
反対に王の座よりも愛するお嬢さまを追いかけ守るのを信条と
するドクチルは、彼女に真相を明かし、悪徳官吏の目を盗んで
宮殿からの脱出を謀るが…。
歴史を変えてしまう訳にはいかないので。
ここは、この二人がまたどうやって入れ替わり、歴史がどう
繋がっていくのかがラストの見せ場になってくるが、コメディと
しての要素がかなり強かった半面、纏め方もなかなか上手い。
王になった~の方では、いつ殺されるか分からない緊張感が
最後まで途切れなかったが、こちらはもうバレバレなもので^^;
コイツどっちだ??と周囲を欺く役回りをどう演じさせるかで
最後までダレることなく見事に王が君臨?する様子が描かれる。
涙は最後までまったく出なかったが…
各キャストの演技力と愛橋溢れるドラマ構成が万人受けしそう。
これなら世宗大王も面目躍如で笑ってくれるんじゃないか。
(韓流に疎い私もチュ・ジフンは映画に出てたので分かったぞ~♪)
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