「コロナ禍を予見したような映画」カサンドラ・クロス pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
コロナ禍を予見したような映画
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「午前十時の映画祭」で鑑賞。
まず、オープニングにグッときた。空撮の映像と哀愁ただよう流麗なテーマ曲に感動。
同じような題材を扱った『復活の日』の冒頭(潜水艦が氷の海を進むシーン)にどことなく似ている。「ひょっとしたら、本作のこの空撮によるオープニングが深作欣二監督にインスピレーションを与えたのかもしれないな」などと思っていると、やがて曲調は不穏さを増してくるのだった。
現代のコロナ禍を予見したような本作。ダイヤモンド・プリンセス号の騒動を想起したりもして……。
そして「正しく怖がろう」というところに落ち着くのも同じ。
見どころはなんといっても、豪華キャストの共演。ソフィア・ローレンがとにかくセクシーで魅力的だ。マーティン・シーンは『地獄の黙示録』の精悍さはなく、ちょっと別人のよう。
凝ったシナリオでまあ楽しめたけれど、悲惨な結末にはこころ暗くなった(観たのが正月の4日だから、能登の震災のこともあって、なおさら)。
しかし、濃厚接触者である医者たちが列車の中をうろうろするという初期対応はまずいですね。
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