「『ゾンビ特急地獄行き』なオチです(笑)」カサンドラ・クロス アンディ・ロビンソンさんの映画レビュー(感想・評価)
『ゾンビ特急地獄行き』なオチです(笑)
オールスターキャストで大作映画の風格を纏おうと図ってますが、B級映画のイカガワシさの匂いプンプンな映画です(笑)。
この時代に良く企画された、ありがちな手法です。
娯楽映画と割り切って観る分には何らの問題もないし、そこそこ楽しめる作品です、期待しすぎなければ.....
1976年12月のお正月映画的に公開されて、話題性でガッポリ頂きを狙ったんでしょう、見事に思惑的中なれども、観た後の評価については、まあそれなりということで。
出演陣もお金の魅力に目が眩んだんだろうか?、とかも思えたりで。
公開時の海外での評価は”著しく低かった”ようです。
因みに1972年のイギリスとスペインの合作ホラー映画に『ホラー・エクスプレス / ゾンビ特急地獄行』(Horror Express)という映画があります。
日本では劇場未公開で、レンタル・ビデオ時代に”未公開のゴミ映画”的な中の一本として知られており、ビデオソフト販売もあったようです。
主演が、クリストファー・リー、ピーター・カッシング、 テリー・サバラスといった、其々なかなかの面構えの面々で、「なんで劇場公開しなかったのかな?」ですが、イギリス・スペイン合作といった変わった映画だったし、「観たら理由も何となく....」な映画なんですが、レビューのタイトルに有るように、「密室の列車から漏れを出すこと無く処理する方法」が殆ど『カサンドラ・クロス』と一緒です。
最初は、「なんだ、『カサンドラ・クロス』のパクリじゃん」と思ったものの、良く見たらこちらの方が製作年が4年も早い。
実は、逆だったんですね。
その上、「凍土から太古の未知の生命体が現代に蘇って人間に乗り伝染って、次々と宿主を変えて疑心暗鬼に......」って展開?
そう、『遊星からの物体X』ですね?
こちらは1982年制作作品で、10年も後になります。
「『カサンドラ・クロス』+『遊星からの物体X』=『ホラー・エクスプレス / ゾンビ特急地獄行』の合体パクリ映画じゃないか?」
と思ったら逆で、要するにこの、『ホラー・エクスプレス / ゾンビ特急地獄行』の設定やストーリーから、『カサンドラ・クロス』と『遊星からの物体X』の2本に分離したと見なすのが正しい解釈であると思うに至ったということです。
確か、字幕版ならアマ・プラなどにも有ったと思うので、ご興味湧いた方は是非(?)ご覧ください。
( テリー・サバラス氏の役については、「なんでこんなの出たの...?」とか思いましたけど。)
映画って、ホントに面白いですね!?
へぇ~「…ゾンビ特急…」て、知りませんでした。
「遊星からの物体X」は、1951年の「遊星よりの物体X」のリメイクですから、その映画よりずっと前ですね。
クリストファー・リー、ピーター・カッシングとなると、B級ホラーの大スターですが、彼らが出演した未公開作品は多いですよね。
勉強になりました。