「切なくてよかった」容疑者X 天才数学者のアリバイ 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
切なくてよかった
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日本版では堤真一だった役を、3倍くらい気持ち悪くしたような役になっていた。「面白い、実に面白い」というようなポップな要素が排除されてすごく地に足の着いたミステリーになっていた。
すっかり内容を忘れていたので、2重殺人になっていたことに驚いた。何も別の人を殺さなくてもな、と思ったし、死体を上手に透明にすれば済むような気もしたのだが、主人公がそもそも献身をしたいのがどの時点からなのかが問題だし、それが彼をささえていたわけなのであった。本人の幸福を追求しようとする姿勢が一切ないところがすごく切ない。単に美人の隣人と言うだけでそこまで愛情を抱けるものなのだろうか。相手にとっては、本当にただの隣人であり、お客以上ではなかったはずだ。
彼女が護送車に追いすがるところは「やめろ!ばれるだろ!」とついカッとなった。彼の獄中生活は一体どのようなものなのだろうと、つい思いを馳せてしまう。
あまりに地味でちょっと退屈な部分はあった。福山が出てこないかな~と思った。
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