「だいたい、先が予測できる。あとは忍耐かな?」ダイバージェント じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
だいたい、先が予測できる。あとは忍耐かな?
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ダイバージェントとは、「異端者」なんだそうだけど、5つの派閥に全ての人が所属するディストピアの話。
もうこの辺で、この派閥同士の抗争的な筋書きが予想できる。政治を行っているのは「無欲」だそうで、これはこれで皮肉な話だ。主導権を握ろうとする「博識」は、知識こそ全てという立場。何でも知っているなら、過去にこのような現状になった歴史を押さえているはずなのに。
さて、前半は、元々「無欲」に所属していた女性が、警察や軍隊に相当する「勇敢」に入るところから始まる。
疑問がいくつか湧く。
なぜ「勇敢」の人達は、馬鹿としか思えない無鉄砲さを常に発揮しているのか?走る電車から飛び降りたり、着地点の見えない屋上から飛び降りたりすることが勇敢なのかなあ?他の派閥から来た人にいきなり訓練をして、短期間で兵隊に育てあげるのは無茶すぎるのでは?他の派閥は触れられてないからわからないけど、ここには組織というものがないのか?まるで学生のブラック部活だ。
一方、この「勇敢」の人の意思を奪い、完全な兵士(ロボット)として使い「無欲」からの主導権を簒奪しようと計画しているのが、ケイト・ウィンスレット演じる「博識」のリーダーだ。
つまりは、このような世界になぜなったのかを忘れたのだろうか?
この映画は原作があるようだが、少々安易な設定が気になる。
結局、異端者とはなんなのか?なぜ派閥のリーダーは異端者を恐れるのか?3部作のようだから全て見ればいいのか?
映画としては成功したようだけど、最近よくある未来のディストピアの話なので、主人公がいずれも女性なことなど共通点が多い。従って、話の展開は想像がつこうというもの。
2部でこれ以上の展開がなければ、3作目に行き着かないかもしれないレベルと言わざるを得ない。