スノーピアサーのレビュー・感想・評価
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オレ、涙ボロボロ。。
「ノアの箱舟」というべき列車「スノーピアサー」には格差社会が存在し、前方車両に乗る富裕層から虐げられている後方車両の人々が革命・・・・・
じゃなくって!
前の車両に行ってみたいわ~、というだけでここまで超絶に面白い映画にするとは。
ポン・ジュノ監督なだけに、面白いのは初めからわかっている。それでも正直だれも撮りたがらないようなこの設定を韓国くさくなく、インターナショナルな作品に仕上げてしまうところがとにかくすごい。
先日見たパク・チャヌクの「イノセント・ガーデン」も面白かったが、それとの決定的な違いは、ハリウッドで、
「自分のスタイルを徹頭徹尾貫けた作品」と「スタイルをハリウッド型に装飾して、芯は自分のスタイルを通した作品」
であるか、どうかだと思う。
それはどちらが偉い、すごい、ではなく、「どちらともすごい」のだ。
日本は「テ〇〇〇・〇〇〇2~」、とか言ってる場合ではないんだが。。。
一両一両めくるめく世界、ある一両では「300」さながらの、スローアクション、あるいは三池監督大好きの閉所乱闘。近未来世界もいいが、一両クリアするごとに違った世界、展開が繰り広げられ、息つく暇はない。
本当に車両のキャラが立っている。車両の長さゆえのスナイプ・アクションもかっこいい。
さらにキャストも全員キャラが立っており、みんな見せ場がある。
韓国人親子はアジア人らしい立ち振る舞いで笑わせてくれる。
しかし、特筆ものは主人公のクリス・エヴァンス。
毎度毎度難しい、ポン・ジュノ監督作品の「主役」を見事にこなした。今までは「韓国人ならではの国民性あふれた人物の悲劇」という作品だったので、本作はそうではなくとも、比較的これまでと近い主人公像であるのは間違いなく、それをエヴァンスはきっちり演じきったと思う。
今回はこれまで続いていた「やるせない結末」から救いのあるものだと思っている。もちろんCGのシロクマ自体はアウトなのだが、ラストまでずーっと見せ場の連続で興奮させてもらい、笑わせてもらい、最後の決着はこれまでのジュノ監督作品の流れがあったのだから、CGであっても、俺はもう涙ボロボロ。。
これほどチープで救いのあるラストなんて見たことないぜ!
難点は子供教室の車両が説明過多な点。
このめくるめく映画マジックにしょうもない突っ込みや無理設定、ショボイCGなんて小さい、小さい!
もうすでに2014年のベストワンにしてもいいぐらい。
車内で巻き起こる「祭り」にも似たカタルシス
列車は世界と格差社会の象徴————この構造を提示しただけでポン・ジュノの鬼才ぶりは証明されたも同然だが、さらに言うと、ぐるぐる回る列車がとある地点を通過すると年を越したり、これまでも17年にわたる走行時間の中で何度か新陳代謝とでもいうべき出来事が起こっているなど、この世界の中にはしかるべき記憶と時間も刻み込まれている。ただし、映画における「構造」というものは、堅持するかあるいは破壊されるかの二者択一で、カタルシスを伴う娯楽作では往々にして後者だ。
その結果、本作のレジスタンスは既存の構造を全て破壊しようとする。乱暴に言ってしまうと、そこに伴うものこそ「祭り」だ。「御柱祭り」に始まり、「暗闇祭り」、それに「お正月」や「聖火リレー」まで盛り込む発想力。しかも列車には神様まで鎮座する。この極限世界でこれほどの祭りを描き上げることなど常人には真似できない。この時点で私は興奮が収まらないのである。
「格差社会、階級社会に対する怒り」だけで突っ走る暴走列車型直情映画
地球温暖化の改善の方策をやりすぎちゃって氷河期に突入した地球。外の世界ではほとんどの生物は絶滅し、生き残ったのは列車の中の人間と生き物たちだけ。まったくなんてことをしてしまったのでしょうか。人類絶滅の危機を描いたフィクションはたくさんありますが、その中でも最悪に愚かな設定です。しかし天才実業家ウィルフォードさんの作った永久列車のおかげで少数の人類が生き残れました。ただしいくつか問題があります。
・なぜかこの列車は永遠にぐるぐる走り続ける定めである
・外は寒いので出られない
・中は階級社会で格差が激しい
・列車内の秩序は銃と暴力で維持されている
・最下層の人たちは食料がなく共食いが発生、子どもを守るために善意ある大人は自分の手足を差し出す
・プロテインバーという食料の配給制が始まり共食いは終わる
・子どもはさらわれ機械の代わりに
堪忍袋の緒が切れた最下層の人々はついに立ち上がります。彼らの目的は列車の最前列まで到達し、ウィルフォードさんを殺し聖なるエンジンを奪うこと。まさに暴力革命です。主人公たちは敵味方双方に多大な死者を出しながら先頭車両めがけ突っ走ります。そんな彼らは一度走り出したら止まれない暴走列車のようです。暴走列車in暴走列車。ソン・ガンホのように、もう少し外をよく観察して、もう少し辛抱強く待てば、寒冷化が和らいだ地球にみんなで降り立てたのではないでしょうか。彼らの暴力革命は結果的に「社会の真相」を暴くことには成功しますが、列車は脱線し壊滅的なカタストロフィを招いてしまいます。
現実世界において、私たちは革命後の世界のほうがもっと悲惨である可能性を学んでいます。もし本作の暴力革命が成功したとしたら、支配層の白人たちが今度は最後尾に押し込められ、被支配民だった革命の戦士たちが支配層として支配する、革命戦士たちも総括と粛清を繰り返す、そんな人間の愚かさも描けばより深みが増したのでは。
監督が「虐げられた者たち」に寄り添い、「格差社会、階級社会に対する怒り」を描きたいのはよく分かりますし、そうすれば観客もそれなりに入るのでしょう。でも映画として面白いかは別です。本作はどのシーンにも既視感を覚え、新鮮味は全く感じられません。いろんな過去の映画で観たことのあるシーンばかりのような気がします。新鮮なのは設定の馬鹿らしさだけでした。
ラストで生き残った二人の子ども。彼女らは新世界のアダムとイヴなのでしょうか、それともシロクマの餌になるのでしょうか。愚かな人類はなにかやるたびに状況はますます悪化していく。監督の描く人類に明るい未来はないようです。
設定は面白い。設定だけ面白い。
地球に氷河期が再来。
生き残った人類は列車「スノウピアサー」での生活を余儀なくされていた。
スノウピアサーはバリバリの階級社会で、最下層民は虐げられている。
主人公は支配者層に反旗を翻し、革命を目指す。
面白そうですね。
でも、面白いのは設定だけでした。
以下、駄目な点の箇条書きになります。
(1)設定を支えるSF考証があまりにも弱い。
まず人類がスノウピアサーで生活する意味・根拠が一切ない。
列車を動かす膨大なエネルギーが無駄じゃない?等の数々の疑問には一切答えないスタイル。
全部は無理だと思うけど、SF周りの説明や補強一切なしはあまりにも男らしい。
(2)序盤から温めに温めた「子供の末路」
ずっこけました。くだらなすぎw
(3)意味のないシーン、意味がわからないシーンが多い
魚を斧でかっさばくシーン→なにあれ
入れ歯のシーン→唐突すぎて笑った
敵味方が蘇る、敵の背中に翼が生えている→なにあれ、考察しろってこと?ノーサンキュー
(4)ラストシーンがありきたり
どこかでみたようなラスト
===============
ストーリーの骨子は本当に良いんですよ。
人類が滅んだ世界で爆走する列車スノウピアサーという存在にはワクワクするし、
スノウピアサーが階級社会であること、主人公が上層を目指すうちに真実が明らかになっていくのもすごく良い。
ただし、これらは2時間で消化できる内容ではなかった。
結果、それっぽいシーンをそれっぽくかき集めただけの映画になってしまった。
映画向きの題材ではなかったと思います。
2時間無駄にしました。
見ないほうが良いです。
予想よりはだいぶ良かった ※重大なネタバレはなし
Gyaoでやってたので、またクソみたいな映画見せられるかと思ってたんですが(無料で見てるくせに酷い言い草)、予想よりずっと良かった。ポン・ジュノが『パラサイト 半地下の家族』で受賞したことを記念して、Gyaoでポン監督作品を一挙公開中とのこと。
自分は『パラサイト』よりこっちの方が好きかも。あちらの方が出来が良いのはわかるんですが、ストーリーとしてはどうもねぇ。自分がアグレッシブな映画が好きなせいもあるでしょうが…
自分はクリス・エヴァンスの演技が結構好きなんですが、本作では特に良い演技してまして、見て良かったです。ただ設定的に、主演クリスは正直ミスキャストだったと思うんだよなぁ。
本編は1分20秒くらいから。それまでは黒地に関係者の名前がつらつら出てくるだけです。1分飛ばしても黒地だったので、2分飛ばしたら始まっててヽ(`Д´#)ノ ムキー!!ってなったので、最初からちょっと見る気は失せてた。のに最後まで見たから、面白かったんだと思います。なお、途中で止めて何度もお茶飲みに行ったりはしました。
あらすじ:
温暖化が進んだ2014年。これ以上の気温上昇は危険と判断した先進国は、7年にも及ぶ大論争の末、環境保護団体や途上国の反対を押し切り人口冷却物質CW-7を一斉に大気圏上層部に散布。ところが散布直後、地上は一気に凍り付き生物はほぼ絶滅、走り続ける列車スノー・ピアサーの中以外はとても生物が住める環境ではなくなってしまった。列車に乗り込んで生き残った人々は、抽選で決められた格差を守ることを強要される。先頭車両が、列車の所有者であり列車を永久に走らせるためのエンジンを管理するウィルフォード個人の部屋、その後ろが富裕層の車両、給水車両、貧民の食べるプロテインバーを作る車両、そして最後尾には貧しい人々が詰め込まれ、生きるか死ぬかの毎日を強いられていた。そんな生活を脱するため革命を企てたカーティスは、仲間達と共謀してウィルフォードを倒し、エンジンをジャックすることで格差を無くそうと試みるが…
CW-7、全世界で7年にも及ぶ大論争の末撒いたのに、散布直後に「地球は凍り 生物は絶滅した」って字幕出てきて思わず鼻水噴き出すかと思いました。7年話し合ってこの失態ヤバすぎんだろww
7年ですよ!?専門家だって当然集めたでしょうし、7年もあれば研究も色々進んだでしょうし、全世界の頭脳集めて7年話し合いですよ??1時間に1単語しか喋れない呪いにでもかかってたんか???
それに線路も、整備してないのにヒビ割れもなく、落石も凍りもせず7年間も列車走り続けてるって…どうなっとんねん。
プロテインバーしか食うもんない貧民達も、めちゃくちゃ元気そうです。痩せた人もいるにはいるけど、絵に描いたような健康体の方々が多くて笑ってしまった。カーティスなんか、もはやそこらの一般人よりよっぽど栄養摂取抜かりなさそうな体型してるし。
ウィルフォードも「好きなだけ泣くといい」とか言いつつ10秒もしないうちに戻ってきて、いや好きなだけ泣かせろよwwとシリアスなシーンなのに笑ってしまいました。お前の「好きなだけ」って10秒もないのかよ…話しかけてくんじゃねーよ泣いてんだろ今…
とまぁ、そんな感じのめちゃくちゃユルい突っ込みどころは色々あるんですが、伝えたいことを伝えるために作ったような作品なので、細かいところは気にしないでおきましょう…あれ、この台詞『パラサイト』の時も書いたような…
原作はフランスの"Le Transperceneige"というグラフィックノベルだそう。日本でいうライトノベルみたいなもんなのかな。ラノベほど若者向けっぽいチャラついた感じはありませんが、文学作品というほどでもない感じ。
監督がポン・ジュノとはいえ根っこは原作の流れを汲んでるでしょうが、書き換えがどのくらいなされたのか…脚本はポン・ジュノと、原作者とは別の人、2人で担当したようですが。
原作の主人公はヒョロガリ設定だったそうで、話の内容的にもその方が圧倒的に説得力あったのにと感じるシーンがちらほら。何で主演クリスにした????
本作が2013年で、『アベンジャーズ』(2012)の翌年公開なので、どーーーーしても今流行りの俳優使いたい、でも設定がヒョロガリ…あっ、極寒の設定だし厚着させちゃえ☆っていう安易な考えのせいで、ムッキムキの無敵感漂うマッチョが何か割とチョロく先頭車両まで行ったなって感じの話になってました。そもそも顔がイカつすぎて厚着させたから何だっつーんだよ!!面構えがもう100万馬力だよ!!!!
行けるでしょうね、貴方なら。って割と白けた感情が湧いてきます。卑怯なヒョロガリ君が何やかんやあって、ラストでそれやったら自分がヤバいとわかってるのに勇気を出して他人のために動く!ってストーリーだから感動するんでないの?
監督は最初クリスの起用に消極的だったそうですが(見た目的に)、繊細な演技ができるとのことで踏み切ったそう。そりゃあの見た目じゃ起用に消極的にもなるわ。
最初ヒョロガリ設定だったと言われなきゃ全然わからないし、むしろ「外界では軍人でした」「一般人の首なんか素手でへし折れます」って設定でもおかしくないくらいの強面。弱音吐いても何かゴリラ(?)。
だから~~~、俳優の持つ雰囲気って大事だよねって『コラテラル』のレビューでも書いたじゃ~~~ん!!!(知らんがな)
クリスのために多分どっか書き換えたんじゃないかと思うくらいには良い演技してたんですが、如何せん「ヒョロガリ設定だからこそ映えるシーン」がそこかしこにあって、見てる最中「このシーン、ヒョロガリが演じてたらしっくりきたんだろうな、泣けただろうな…」と考えてしまい、元がヒョロガリ設定だったと知ってると余計ゴリマッチョで台無しやんけと感じることしばしば。
しかし『PUSH 光と闇の能力者』や『ギフテッド』の時も思ったけど、クリスは本当に子供好きなんですね。子供相手に話してる時、完全に目元とろけてる…笑
そして子供関連の悲しいストーリーに弱いのか、これマジ泣きでは…と思われるシーンも。鼻水拭いたろか?
『ギフテッド』の時もそうでしたが、子供が泣いてたり、子を想う親、みたいな話に極端に弱い模様。感激屋なんですかね。凄いロマンチストですぐ泣くと本人も言ってましたが。
作中で子供はそこまで酷い仕打ちされてるシーンはありません…いや、充分酷いけど、グロくはない。でも、現実だったらこの程度じゃ済まないよなーと。プロテインバーさえあれば、最後尾だって秩序保ってますからね。プロテインバーだって1人1本なのに、パクるために人殺したりもしないし、レイプもないし、普通に子供産んでるし(どこで子作りしたんや…)想像よりびっくりするほど穏やか。
本作はPG12ですが、食人エピソードがあるので多分その辺かな。「この監督は大体どの作品にも生々しいエロが入っててウンザリする」とどっかのレビューで見かけたので本作も…と覚悟してたんですが、本作にはエロは一瞬もありませんでした。精々「最後に女抱いたのいつ?」みたいな下世話な話が出てくる程度。PG12じゃこんなもん…なのか?
あと、殆どの人が最もヤベーと思うシーンは38~39分辺りの「プロテインバー制作秘話」。大量のGキBリが(多分)出てきます。自分はヤベー臭いを感じ咄嗟に目を背けたんですが、最後尾の人々が食ってるプロテインバーの原料わかるかな?のコーナー☆で、カーティスが窯の蓋を開けると……ウジャジャジャジャジャジャジャ…って音がしてたので、多分尋常じゃない量のGが…ウワァァァァァァΣ(゚д゚lll)
いやぁ、もっかい見返す度胸はないですね。カーティスがウハァッ!!?って飛び退いて口抑えてたけど、そりゃそうなるわ。むしろ自分だったら吐くと思う。流石にCGだと思いますが…ていうかそうであってほしい。
ところでポン監督だから韓国俳優いっぱい出てくるかと思いきや、予想より全然でした。まぁスノー・ピアサーが「ノアの箱舟」をモチーフとした列車なんで、色んな人種・国籍で集めたんでしょう。その割に黒人はほぼおらんが。韓国人親子が重要な役ではありますが、それだけ。
ただ、韓国人親子の父が英語喋れないので通訳機を使うんですが、これが出てくると途端に場の空気がマターリ…何でわざわざ英語喋れない設定にしたんだろ。原作もそうなのか?
俳優自身も英語は得意でないのか、ネイティブと英語で台本読み合わせするのは難しい、緊張したとインタビューで答えてました。
ちなみに父親役は『パラサイト 半地下の家族』で半地下の父親役だったソン・ガンホ。雰囲気は全然違います。
こうして比べるのは悪いと思いつつ、ハリウッドでじゃんじゃん出てる人や何度も主役張る人ってやっぱ上手いんだなぁと。クリスが目を引く存在感を放っていて、実はすんごいキャラの濃い富裕層役でティルダ・スウィントンも出てるんですが、こちらもふざけてるんだけどなかなかの存在感なんですよね。
で、ソン・ガンホは韓国ではかなり有名だと思うんですが、こちらは重要な役どころにも関わらず、あまり印象に残りませんでした。クリスとソンが話してるシーン、クリスは凄く良い演技してるんですが、ソンが…温度差すげーよ?どうした?笑
やっぱクリスの演技、個人的にはうまいと思うんですけどねぇ。世間の評価はあまり芳しくないですね。前もどっかで書いたけど。
あとは、前方車両の連中は煌びやかな格好してるんですが、後方は薄汚れた顔、服の人しかいなくなる上とにかく画面が暗いので、そのせいもあるかも。暗い色の服着て薄汚れた顔してても、クリスは瞳が目立つんですよね。これで髪も瞳も茶や黒だと、本当に目立たないと思います。有色人種はやっぱハリウッドでは損なのかなぁ…
撮り方はやはり『パラサイト 半地下の家族』の雰囲気を感じます。同じ監督だからそりゃあねって話なんですが、見せ方に結構個性が出るもんですね。今まであまり意識したことなかったんですが、「あーこないだ見たな」と思うくらいには同じ雰囲気を感じました。
否定的な意見の多いラストは、キリスト教圏の人々的にはアダムとイブのつもりなのかなと。
温暖化の被害者の象徴として、また人間も頑張れば生き抜けるって意味で白熊を出したみたいだけど、どう考えても世間といったら列車の中しか知らん、Gプロテインバー以外の食事も知らん子供だけじゃ生き抜けないでしょうね。残念でした。バッドエンドです。
ウダウダ語りましたが、序盤の「CW-7撒いたら氷河期がきて殆どの生物が絶滅した」っていう命懸けのコントが面白すぎて、ここが一番記憶に焼き付いてます。
格差は富裕層が良い生活し過ぎてて、もうちょい貧富の差フラットにできたろとしか言いようがない。知恵を出し合えば皆がそこそこの生活できそうな、割と良い機能や道具も揃ってるので、フラットにしても結局奪い合うほどの貧乏にもならなそうというか。貧民連中だけであれだけ賢いのが揃ってるなら、皆で仲良くやってれば全員で安全に外に出る案も出ただろうし、何であんなことになるのか…
「所詮自分が良い生活するためなら他人を犠牲にするのが人間なんだー!」って話にしたかったのか知らんが、それが本質なら人類とっくに死に絶えてると思いますけど。
もちろんこれは列車内の限られた人数だから言えることで、現実はそう簡単じゃない!それを象徴する映画なんだから細かいとこ突っ込むなよ!列車を世界の縮図だと思って見ろよ!ということなんでしょうが。
あと真面目な顔して見てたのに「へっ?」と思ったのは、謎の魚踏んでカーティスがつるんっ!と見事な横滑り&転倒を披露するとこ。笑うとこなのか?アレ…目が点になりました。
これ笑うとこなのかな、とちょいちょい半端な笑い所がありますが、Gのシーンさえ避けられれば一度は見てみてはと勧められる作品。
氷に覆われた世界で生き残った人類を乗せて激走を続ける高速列車
ポン・ジュノ監督作品のほっこりとさせられる所が好きなのですが、苛酷な状況設定だからか、そのような場面は有りませんでした。
激走を続ける高速列車は、人類の貪欲な迄の経済活動を表現しているのかも知れません。
この作品は、限られた地球上での変わらない貧富の差、民族・国家間での争い、低賃金労働で回る経済活動の
不毛さを問いかけているのでしょうか。
ラストシーンは自然への畏敬の念と希望を表現しているのかも知れません。
暗い場面や過激なシーンが多いのですが、監督の強い
思いの表れなのでしょうか。
ソン・ガンホさんが、やや長髪でいつもよりイケていました(笑)次回作は人間味溢れる役を期待しています。
BS- テレ東を録画にて鑑賞
韓国映画
日本語(日本人)が時折出てくるけど、韓国人がメインで出てきます。日本人はその中で労働者、そしてなぜかお祈りの時間もあるようです。さらには寿司屋が出てくるのに、寿司を握るのは黒人です。日本を侮辱したいのか?映画では世界の縮図が長い列車の中にあるような気がしました。ごく一部の人間が有限の資源を食い尽くそうとしている。この辺りはちょっと考えさせられます。
非凡さは認めるが
原作か脚本か知らないが、設定が面白い。温暖化対策の失敗のため生存できない氷河期。ノアの箱舟なのに目標なく走り続ける列車。革命を起こす主人公も革命後の像を持っていない。そんな閉塞感の中、革命は進む。目指すものが見いだせないため、当然ともいえる結末。ただ、一縷の望みを感じさせ終わる。
全編で感じる不安感。この何とも言えない不安感の継続、救いのなさが好きでない。監督が、現代社会と階級制度に対するアンチテーゼとしてこの作品を作ったとしたら成功かもしれないが。
下克上電車
電車の最後尾にいた人間が先頭を目指す。
前に進むにつれて、次の扉の先には何があるのか気になって仕方がなくなる。
貧民の生活から、食糧工場、農場、水族館、保育所や商業施設、クラブなど、
社会構造を表す様々な車両を通って、いざ先頭車両へ。
最下層から困難を乗り越えて、上流階級へ向かう
正に下克上。
最後も何が起こるかわからない。
まさかの展開。
新しい未来が始まるような終わり方だった。
登場人物達の感情はよくわからなかったが、
先頭車両という目標に向けて、前に何があるのか知りたくてたまらない中毒にハマる。
世界観は好き
設定
・氷河期が訪れて世界中の生き物が死滅した
・唯一の生き残りは、世界横断列車のスノーピアサーの乗客
・車内ではヒエラルキーに基づいて生活水準が明確に異なる
ストーリー
・貧困階級が不満爆発して一揆を起こす
所感
・細かな設定に現実味があり、全体的に違和感なく見れる。
貧困層の食事は虫から作られたプロテインバー
雪を溶かして水にする、エンジンの熱で湯を沸かす
壊れた部品の役割を人間が担う
・閉鎖的空間における生態系を維持するために間引きをする点、その為に自発的に混乱が起きるような仕掛けを作る点、管理者と連携して火種となるプレーヤー(サクラ)を混ぜておく点、計画的にカオスを作り出す点、は思想として面白い。
ティルダ・スウィントン‼️
あの、ティルダ・スウィントンがすごいことになっていので、あとから気づいてびっくりしました。
これを見れただけでも収穫。
「キャプテン・アメリカ」のクリス・エヴァンスが髭面で主人公カーティスを演じているほか、エド・ハリス、ジョン・ハートなど、多彩な顔ぶれ。
ほかにソン・ガンホとコ・アソンという、「グエムル」コンビが復活しているので、これもグエムルファンなら必見。
原作はフランスのコミックらしい。ポン・ジュノがハリウッド進出しての第一作とのことで、数々の実験とヘンテコが詰まっている珍未来SF。
本当は近未来SFと書きたかったが、まさに珍未来だ。
地球温暖化問題がようやく国際問題の俎上に載せられた2020年現在、この映画は必見だ。ポン・ジュノは必見だ。
台詞(とくにラスト付近のエド・ハリス)や、冒頭のキャプションで説明している部分も多いため、全体の理解は、なかなか大変かも。
自分には合いませんでした。
皆様、あけましておめでとう御座います。
本年も宜しくお願いします。
新年一作目はレビューし忘れていたこの作品にしてみました。
原作はグラフィックノベルらしくツッコミどころ満載でしたね。
温暖化対策のために使用された冷却剤を散布して地球を寒冷化させた辺りまではまだしもw生き残った人類が何故に列車に乗らなければならなかったのか?”等という疑問をもってしまうと全く面白くなくなってしまいますね。
穿った見方になってしまいますが、日本人の扱いの酷さとか、主人公はどれだけ狙撃の素質があるんだよ?等々に加え、閉鎖空間でのリサイクルやエネルギー問題、最下層の人間を生かしておく理由(子供を供給するだけでは理由として弱いですよね)そもそもカニバリズムに走らせるくらいの状況だったら、最初から助けなかった方が良かったのでは?等という意見や疑問は全て流して鑑賞するべき作品なのかもしれませんが、さすがにちょっと酷過ぎですね。
あの列車は今現在の世界の縮図、特に富裕層と貧困層の格差が拡がり過ぎた社会を現したモノでしょうし、聖なるエンジンは社会システムを表しているような気がしましたが、どうなのでしょう?
バイオレンス描写も温いですし、ラストも在り来たり過ぎてインパクトがありませんでしたし、だからと言って全く面白くない訳でもありませんでしたし、設定としては悪くないだけに何かいろいろと惜しい映画でした。
やっぱりポン・ジュノ監督の作品は自分には合わないかも…。
一番の見所はティルダ・スウィントンの怪演かもしれませんね。
設定はいいのに後半になればなるほど…
ディストピア、列車のカースト制度で資本主義を表現した設定、クリス・エヴァンスの演技は良いのに全体的に何かが欠けていて物足りなかった。
永続的なエンジン、なぜ列車なのか、あたりは設定だからでスルーできるのですが、エンジンコアで子供が何をしていたのかが理解できない。カースト上位の人の無抵抗な感じもがっかり。全体的にキャラクターの内面?カーストの設定描写が弱い気が。
緩やかに面白いけど、抽象的すぎて表面的だったなぁという感想です。
世界をぶち壊せ。
DVDで2回目の鑑賞。
世界滅亡後の人類唯一の生存圏―永久機関列車“スノーピアサー”。その車内では徹底した階級社会が構築され、最後尾に住む下層階級は先頭車両の上流階級に圧政を敷かれていました。劣悪な環境を覆そうと下層階級の人々はカーティス(クリス・エヴァンス)をリーダーとして団結、革命を成し遂げるため先頭車両に向けて決死の進撃を開始するのでした…。
――
先日、最新作「パラサイト」で韓国映画初のパルムドールを受賞したポン・ジュノ監督が、多国籍な豪華キャストを揃えて手掛けた初めての英語作品。凄まじい大作感でした。
しかし相も変わらぬポン・ジュノ節(笑) 手に汗握る展開とバイオレンス、圧倒的な絶望から這い上がろうとする人間を容赦無く叩き落とす、不条理かつ意外過ぎる真実―。度肝を抜くストーリーと世界観がこれでもかと詰まっていました。
ソン・ガンホとコ・アソンが、「グエムル 漢江の怪物」から引き続いて親子役で共演。ふたりの演技力の高さと確かさはやっぱりすごいなと思いました。
スノーピアサー
世紀末物のSFかと思って観た。配給食はありきたりな品で、武装集団にほぼ素手で買ってしまう、悪役はサイコでマーベルか?と思う程。
永久機関エンジンの説明は無く劇中でも意味不明な回転体が回っているだけ、エンディング近くで手順だとして普通に子供がカプセルに入るがそれが何をする事になったのか意味不明。
所々のキャストのセリフの間が放送事故級に長いのもテンポが悪い。2時間を超える作品であるが後世にも名作には数えられないだろう。
過激派すぎる
寒冷化により列車の中だけが全てになってしまった世界の序列最下位の車両にいる男の話。
雪が溶け始めてるからという理由で列車爆破しちゃダメでしょ。
その後は全員助からないでしょうね。
なぜ占拠するだけではダメだったのか。
設定サイコー
めちゃくちゃ面白い設定だけど最後はどうなんだろう?小さい男の子と10代くらいの女の子しか生き残らなかったこれは子孫を残せるのかな?それなら素直に列車の権利を受け取ってどうには治安を回復させる手段を考えた方が将来性があったはず。とにかく最後がえっ?って終わり方でもやもやしました。
2つにわれる
面白いと思う人とつまらないって思う人の2つに割れると思う。ごめんなさい。私はつまらない方。まだまだ子供なのかな。考え方が。
最初の設定は面白いしリアリティーがあると思う。日付も設定されているし。でも結局のところ何だったんだろう。途中を飛ばしてもいいかなって。
貧民たちの先頭にたったカーティス。みんなのヒーローにも見えるけれど、結局事態を悪くしてしまった。大人たちが余計なことをしたせいで、子供たちはより過酷な未来になってしまった。
最後はホッキョクグマ。どうしてあの動物にしたんだろうか。もう少し象徴的なものがインパクトは残せただろうけど、インパクトをつけたくないならあれで十分なのだろうか。
キャスティングはよかった。
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