「チャイルド・オブ・ゴッド」狼たちの激闘 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
チャイルド・オブ・ゴッド
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若手ハンサム俳優ジェームズ・フランコの監督・主演作。
邦題と内容が思いっきりズレてて清々しい。発売元さんはアクションorサスペンス売りしたかったのだろうと思う。そうじゃなきゃ売れないからなあ。気持ちは分かるが、サスペンスアクションではない。
薬の売人でヤク中の弟と、エリート医師の兄が織りなす、挫折と再生の物語。
この手の話って、いっぱい映画化されているし目新しいところは特にない。
ヤク中の弟は、更生したと言いつつ何回も人を騙す。
一応、希望を感じさせるラストではあるんだが、その前段がクズすぎて全然信用ならない。ザラついて喉にひっかかる感じ。
ダメ弟よりもエリート兄の方が闇が深そうっていうのも、何だか悲しい。
全篇、何となく不安定な感じが漂っている。それが、演出の若さからきてるのか?狙いなのか?は、判断つかないけれども。
その、絶妙に不安定でザラついた感じ。ハンサム俳優が何となく監督してみました…っていうタイプの映画では無いなあ。面白いかどうかは置いといて、この監督さんが今後どういう風に進むのか、ちょっと気になる。
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フランコ監督作品で、観てみたいのが『Child Of God』(2014.8月アメリカ公開、日本未定)。
『悪の法則』『ノーカントリー』のコーマック・マッカーシーが原作。
『悪の法則』より100倍くらい映像化が難しい作品と思う。
大丈夫か、フランコ、面倒なもんに手を出してと思いつつ、日本公開(劇場でとかそんな贅沢は言わん、DVDスルーでもいい)を待ちたいと思う。
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