劇場公開日 2013年11月16日

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くじけないでのレビュー・感想・評価

全13件を表示

3.5中途半端という味わい

2013年12月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

「狼少女」に出会って以来、深川栄洋監督の作品は観続ける、と決めている。 本作には、トヨさんと彼女をめぐる様々な人が登場する。彼らは、トヨさんの言葉に出会うことで激変もしないし、繋がりもしない。それぞれに、ばらばら、よろよろと思い悩みながら前へ進んでいく。そこがいい、と思った。 老いた母親と息子という設定から、「ペコロスの母に会いに行く」を連想する。けれども、(当然ながら)両者は大きく異なる。何と言っても、本作は八千草薫さんの魅力が大きい。ふわふわと柔らかく、繊細で、優しい。コスモスの花畑に埋もれても、何ら違和感ない少女のおもかげ。八千草さんの場合、老女という形容さえ似合わない。どこから見ても少女、なのだ。 一方、八千草さん演じるトヨさんの分まで人間臭をにじませるのは、ダメ息子•武田鉄矢。母の老いや仕事から逃げまわってギャンブルがやめられず、小学生にからかわれると同レベルでケンカをする。そんな彼が、ふさぎがちな母の気持ちを紛らわせようと、詩の手ほどきをしたのが全てのはじまり…なのだが。金八先生ばりに、口うるさく指導する姿が何ともおかしい。かつてのヒーローが、世間から完全に取り残されたはみ出し者に映る。ユーモラスながらも、ちょっとほろ苦かった。 息子ほどではないけれど、トヨさんの周りには、様々な問題やしこりを抱えた人々がいる。そんな彼らがトヨさんの言葉に触れる…と。実際、さほど大きな変化は起きない。人間は、そう簡単には変わらないのだ。はっとする体験、心にしみる経験に時々出会いながらも、代わり映えしない日常に立ち戻り、日々の生活を積み重ねていく。けれどもそれは、まったくの繰り返しではない。どんなにささやかであろうと、今日の自分は昨日の自分と違う。トヨさんの言葉に出会う前と後とでは、確実に。そう思えることが、大切なのだと思う。だからこそ、診療所の若い医者が、幾度となく気だるそうにタバコを吹かす姿に、思わず顔がほころんだ。 また、本作には、ギャンブル仲間、郵便配達、ハローワーク職員…と、脇で実力ある俳優さんが次々に登場する。が、脇はあくまで脇。それきりだったり、相も変わらずだったり。彼らがトヨさんの言葉で引き寄せられ、一つにまとまったりはしない。そこがかえって潔い。 トヨさんと彼女をめぐる人々が、なだらかで平凡な日々を繰り返す。トヨさんは、詩作の中で、かつての自分や家族、友人にふと思いを馳せる。物語は、その繰り返し。そんなふわふわとした、わかりやすい感動のツボをはずした「中途半端」なところに、本作の味わいがあると思う。 たとえば、武田鉄矢とピエール瀧演じる妻に逃げられた男が、メンチカツ(コロッケ?)片手に並んで話すシーン。画面いっぱいのカツに、ぽたりぽたりと涙が染み込んでいく。そこから遠景。泣く男と戸惑う男のすぐ横で、肉屋はごく当たり前に商売をし、人々は行きかう。店先で何かただならぬことが起きている、と察知しているのかいないのか。冷ややかでもなく、あからさまな気遣いを見せるでもなく。あえて踏み込まずにほおっておく、そんな絶妙な距離感に、ほのかなあたたかみを感じた。 さらっとしているけれど、日常に戻ったときに、ふとしたきっかけで映画のあれこれを思い出し、反芻できる。そんな作品が好きだ。 …とはいえ、そろそろ深川監督には、いわゆる大作、商業映画ではない作品を存分に撮ってほしい。

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cma

3.0家族があるということ。 観ていていてそこが辛くなる。

2023年3月29日
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鑑賞方法:VOD

家族があるということ。 観ていていてそこが辛くなる。

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rachi

3.5かなり惜しい

2020年6月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

幸せ

配役と主題歌は良かったけど回想シーンの出し方がめちゃくちゃでわかりずらい。あと息子の若い時は別に八千草薫さんにならなくても檀れいさんを老けメイクさせればいけた気がします。あと橋本じゅんさんは良い味を出していましたし武田鉄矢さんのダメ息子も似合っていましたが息子の若い頃の尾上寛之君の長髪がかなり違和感ありました。

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ジョバンニ

4.0【私を”おばあちゃん”と呼ばないで。普遍的な日本の母の姿を八千草薫さんが芯の強さを秘めて演じる。深川栄洋監督の職人技も良い。】

2020年1月6日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

 明治・大正・昭和・平成と100年に亘り、日本の移り行く姿を自らの人生と共に見つめて来た”柴田トヨ”さんの生涯を  幼少時:芦田愛菜  若い頃:壇れい  そして、八千草薫さんがバトンを受けて演じる。  90歳を過ぎて、詩作を始めた柴田さんの人生は、決して平坦ではなかった。  が、彼女の言葉  ”百年の人生で学んだこと それは、人にやさしくする。そして、やさしくしてもらったら忘れない。”  何気ない言葉であるが、金言であると思う。 <私自身が、そして多くの人が柴田さんのような気持ちで生きれるようになれば、この世の中は少しは住みやすくなるのかもしれないなあ と思わせてくれた作品> <2013年11月22日 劇場にて鑑賞>

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NOBU

1.0ご冥福をお祈りいたします

2019年11月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

 八千草さんの訃報に接し鑑賞、倉本さんのドラマに出演されていたのでお元気かと思っておりましたが残念です。お歳を召しても少女のような外連味のない美貌と上品さは稀有な存在でした、ご冥福をお祈りいたします。 実在の詩人柴田トヨさんの半生記の映画化なのだがアップが多すぎて安手のテレビ演出、さらに共感できないバカ息子を武田鉄矢さんが主演気取りで熱演するから八千草さんの物静かな気品あふれる空気感をかき乱しているように思えたが監督の好みなので致し方ない。 一片の詩が慰めになるとしてもテーマとしては重いので脚本、演出次第だが本作は好んでまでは観たい映画ではなかった。せめて本が山田太一さんだったらと悔やまれる。

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odeonza

4.090歳、人の鑑となる

2016年6月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

幸せ

90歳を過ぎてから詩作を始めた柴田トヨの半生と家族とのドラマを描いた感動作。 この人の事はTVか雑誌で紹介されていたのを見た記憶あり。 ステレオタイプのベタな感動作かと思ったら、何だ何だ、意外に良かった! 何と言っても、柴田トヨさんに頭が下がる。 90歳も過ぎると、ぶっちゃけ人生ももう終末。 しかも、目に病気も…。 体力的にも精神的にもこのままフェードアウトしてもおかしくない時に始めた、人生最後の華。 人間、幾つになっても始められる。 単なる美辞麗句と思っていたこの言葉を、まさしく体現。 人生に悩む、見出だせない、生き甲斐を感じない、全ての人たちにトヨさんの姿を見せ贈りたい。 詩の数々は詩人が詠むような名文ってほどではない。 が、その文からは温もりを感じる。 詩作の源は、歩んできた波乱の人生、家族や他者への思い。 人生の酸いも甘いも経験した年長者からの労り、エール、優しさ…。 明治、大正、昭和、平成…4つの時代を生きた柴田トヨさん。 幼少時を芦田愛菜、若き日を檀れいがそれぞれ演じているが、圧倒的に八千草薫の品のある演技に魅せられる。 その息子、健一。 昔っから迷惑かけっ放しで、あの歳になってあの冴えなさはイタイ大人だが、表には出さないが母親思いで、詩作を勧めたのも息子。 武田鉄矢が、役者デビューとなったあの名作で演じた役柄のその後を彷彿させる、ウザいけど憎めない奴。 伊藤蘭がダメ夫と高齢の義母を支えるしっかり者の嫁で好助演。 これら息子夫婦や亡き夫との出会い~結婚の家族愛、主治医(上地雄輔、好演!)やある父子家庭の父娘などのサブエピソードも効いている。 劇中で詠まれた詩で気に入った一節が… “好きな道なら、でこぼこ道だって歩いて行ける” そんな道(人生)を歩んで行きたい。

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近大

3.0八千草薫がいい

2014年11月5日
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幸せ

90歳を前にして詩を書く事の喜びを知った女性の半生を振り返りながら、出来の悪い息子との交流を描く。 八千草薫がいい。撮影時で80歳を超えていたはずだが、鈴木瑞穂と2人で、実年齢よりも20歳くらい若い役を演じているのは、ご苦労さんと言いたくなる。武田鉄矢のダメ息子っぷりも、なかなかいい味を出してる。そんなダメ息子を支える妻役の伊藤蘭もいい。他の配役も概ね良く、キャスティングの成功が作品の出来を押し上げてる。

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CRAFT BOX

5.0八千草薫さん、いいよねー

2014年2月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

おれが物心ついた頃には八千草さんはほぼお母さん役ばかりだった。おれの母より少し年上なくらいだから当然ではある。 古い映画で何度か娘役を見たことはあると思うけどおれの中ではやっぱり「柔らかいお母さん」の印象。 この映画の公開時、「見に行こう!」としてたらタイミングを逃してしまい、昨日たまたま休みでこの映画.comのMYページの評価とかレビューとかやってて、「あれ?くじけないでまだやってるとこあるじゃん」と思ってそのまま電車に乗って見に行った。 八千草さんの主役、やっぱりよかったー! でんでんやピエールが出ててびっくり。 武田鉄八、暑苦しいぐずぐずおやじの役よかった。私は元々武田鉄八さんは苦手だったのでなおさらしっくりはまって見えてよかった! 壇れいさんも宝塚だっけ?しゃきっと締まるよね。 黒木華さん、この映画で「お、この子いいな」と思ってたら黒木華さんだということを帰宅後にアプリで知った^^; 物語はトヨさんの思い出、周りの人たちそれぞれが抱える悩みだったりしがらみだったり。観ててすごく自分に置き換えちゃって。 結構泣いた。 20代の人が見たらまた感じ方がちうのだろうか? ちいさな幸せとか他愛のない言葉とか身近な将来とかすごく考えちゃいました。 とてもよい映画です。

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らっこおやじ

4.5人生を重ねた言葉に感動

2014年1月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

貧しい子供時代、できの悪い息子に苦労、夫には先立たれた人生の重みが詩に現れる。優しく包み込むように回りの人を救っていく。とても良いものをもらった気分です。

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nishibin

5.0くじけないで

2013年12月10日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

最初から最後まで涙が止まらなかった。武田鉄矢と伊藤蘭いい感じ。今失いかけているものをピンポイントでついている。

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ささのすけ

4.5何だか・・・頑張れそうな気がしてきました

2013年12月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

おばあちゃん詩人の柴田トヨさんに関しては、正直名前と年齢ぐらいしか存じ上げていませんでしたが、何とも心安らぐとても優しい詩を書き上げた方だったのですね。 心が・・・物凄く温まりました! しかも人となりも本当に素晴らしいの一言。 こう言う生き方をしてきた方だったからこそ、こう言う詩が書けたんだなと、この映画を見て至極納得した次第であります。 私はトヨさんの詩は初見でしたが、何度も読んで知っている方でも、この映画を見た後にまたトヨさんの詩を読み返してみたら、きっと更に深みを感じられるのではないかなと・・・そんな風に思えるような作品でした。 それにしても、優しさの塊のような八千草薫と、バカ息子役が嵌りに嵌った武田鉄矢の関係性が、たまらなくツボでしたね。 こんなバカ息子でも、いや、バカな息子ほど親にとっては可愛いものなんだろうなと、しみじみ・・・。 どんな相手にも無償の愛で包むトヨさんの、八千草薫の優しさに触れて、物凄く心癒され、物凄く前向きな気分にさせられました! とても良い映画でしたね。 八千草薫(柴田トヨ)・・・トヨさんの人生、佇まい、優しさ、それら全てにホッコリさせられました。 トヨさんの詩が心に響くのも、思わず納得させられるような素晴らしい人間性でしたね。 気品漂う八千草薫の存在感が、さらにトヨさんの存在価値を高めた印象です。 檀れい(若き日の柴田トヨ)・・・う、美しい! こんな綺麗な母親だったら、きっと毎日が楽しくてしょうがないでしょう。 何でこの母から健一のような息子が生まれたのか、ちょっと謎ですね(笑) 芦田愛菜(幼少期の柴田トヨ)・・・やはり天才子役!苦難に耐えた奉公先でのシーンはお見事の一言でした。 そしてあの満面の笑みに、相当癒されました。 武田鉄矢、尾上寛之(柴田健一)・・・あまりのダメ息子っぷりには呆れて怒りさえ込み上げてきましたが、そんなギリギリの線を演じた武田鉄矢の演技はお見事としか言い様が無かったですね! それと尾上寛之の金八先生風なヅラが結構ツボでした。 伊藤蘭、黒木華(柴田静子)・・・健一には勿体無いぐらい出来た嫁さんでしたね。 回想シーンの黒木華があまりにも伊藤蘭に似ていてちょっとビックリ。 鈴木瑞穂、橋本じゅん(柴田貞吉)・・・無骨で一本気な昔気質の職人でしたが、トヨさんを心から愛し、全力で守ろうとした姿には感動を覚えました! 特に橋本じゅんの演技には思いっきり感情移入させられましたよ。 倉野章子、粟田麗(柴田サト)・・・トヨさんに負けず劣らずお母さんのサトさんも本当に心優しい女性だったのですね。 特に粟田麗が演じた若き日のお母さんは、子供心に守ってあげたいと思うのも妙に納得の存在感でした。 上地雄輔(上条医師)・・・トヨさんに惚れられるのも納得のイケメン医師を好演。 揺れる心、そしてくじけそうになる出来事を目の当たりにしてあの詩を貰ったら・・・それはやっぱり泣けますよね・・・。 人生は、いつだってこれから。 何かを始めるのに、遅すぎるなんてことは決してない・・・はずですよね、トヨさん。

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シュナイダー

3.0外野うるさい!!

2013年11月30日
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鑑賞方法:映画館

難しい

幸せ

上手い役者さんなんで、ふむふむなるほどでした。 回想シーンわかります。 でも、現在との繋げ方はわかりにくい! あと、 年輩の方がいちいち解説?うんちく? 映画を見るマナー忘れてる人が沢山。 今は、お菓子持ち込み禁止です。1人くらいわからんやろ!と堂々といえから お菓子持ち込むお母さん!

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てんてんまる

5.0泣いた…

2013年11月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

とても素敵な映画でした。 八千草薫さんの笑顔が優しくて、幸せな気持ちになった。 明日からはもっと周りにいる人に優しくできる気がする。

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みどり