「わが憧れのハーロックは何処へ…」キャプテンハーロック 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
わが憧れのハーロックは何処へ…
松本零士が生んだ名キャラクター、ハーロック。
世代でなくとも、レンタルで「わが青春のアルカディア」やアニメシリーズの「宇宙海賊キャプテンハーロック」も見た事あり、全く馴染みが無いという訳でもない。むしろ、好きなキャラクターである。
誇り高い姿は格好良く、“宇宙海賊”は素直にワクワク。人気のおちゃらけ海賊映画よりよっぽど好きだ。
今回の新ハーロックは、期待半分不安半分。さて、その感想は…
まずは、多くの方と意見が被り恐縮だが、映像は凄い!
日本のフルCGアニメにはこれまで幾度もがっかりさせられてきたけど、かなりのレベル。やれば出来るじゃん!
これだけは劇場で見て良かったと思った。
肝心の中身の方は…
壮大なスケールやテーマを扱っているが、何かパンチに欠けていた気がする。
テンポも早過ぎで、グッと胸に響く前にスクリーンの向こうで勝手に進んでしまっている。
ハーロック暗殺の密命でアルカディア号に乗り込んだ工作員ヤマ。そんな彼がハーロックと出会って…と、大方想像通り。(このヤマの心境の変化が、あっちにふらふら、こっちにふらふらで、イマイチ感情移入しにくい)
かつて戦争を終結させた権力機関“ガイア・サンクション”にもお決まりの隠してきた秘密アリ。
地球の真実など衝撃ではあるが、目新しさは無かった。
一番違和感を感じたのは、今回のハーロック像。
ハーロックとは、自由の旗の下に理想を追い続ける男ではなかったのか。
ここで描かれたハーロックは、自らの罪とエゴに縛られ続ける男。
ハーロックだけではなく、他の登場人物も映画のテーマも。
勿論、そこからの解放=自由が描かれている訳だが…。
残念な事に小栗旬の声はハーロックに合わない。渋さとカリスマ性が足りない。
ヤマ=三浦春馬はなかなか。
蒼井優が声を担当したミーメは青くないナヴィ族にしか見えなかった。
映像は素晴らしい。迫力もある。テーマも悪くはない。それだけに…。
かつてのハーロックを期待すると戸惑ってしまうだろう。
だけどこれは、新しい世代へのハーロックなのかもしれない。
ナレーションを小林清志氏が担当していたが、出来れば井上真樹夫氏にやって欲しかった。
それぐらいのオマージュ精神はあって然るべき!
ハーロックの生涯の友のあのキャラクターにちゃんと触れていたのは一安心。
高評価と低評価の真っ二つな作品ですね???
●宇宙戦艦ヤマト2199のリビルドは感激しましたが・・
●ガッチャマンは最悪・・●風立ちぬは微妙な俺的に迷ってます・・。
ネタバレなのでレビューは読んでませんが・・・
自身が本レビュー書く時・・また覗かせて下さいヽ(^o^)丿♪