「大袈裟に言うとグラディエーターの正しい続編をうっかり作り上げてしまったのかも知れません」テルマエ・ロマエII あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
大袈裟に言うとグラディエーターの正しい続編をうっかり作り上げてしまったのかも知れません
テルマエ・ロマエll
2014年4月公開
いやー面白い!それもとてつもないほど!
これほど面白いとは思わなかった!もっと早く観れば良かった!
しかもただ単に面白いだけでなく見応えまでたっぷり
グラディエーターは2000年の不朽の名作
大上段に振りかぶって言えば、そのグラディエーターへの日本からの回答です
というか、大袈裟に言うとグラディエーターの正しい続編をうっかり作り上げてしまったのかも知れません
ご承知の通りグラディエーターII は2024年秋に公開されました
しかし、自分には残念な出来映えのように思えました
グラディエーターが真剣で戦い殺し合う殺伐としたむきだしの暴力の世界をよりパワーアップしてみせただけです
ウクライナ戦争を目撃した世界はそうした弱肉強食の世界に歴史が引き戻されようとしている恐怖を味わったのです
そこにさらに殺伐としたグラディエーターの戦いを克明に映画にして改めて世界に観せたところで意味も意義も無いと思うのです、辟易するだけです
それよりも本作のように征服と戦争ではなく平和こそが国の繁栄をもたらすのだというテーマの映画の方が、グラディエーターの正しい続編の方向性のように思えました
リドリー・スコット監督が、本作をもしも観ていたなら、あのような作品にはならなかったとまで思いました
今からでも遅くありません
本作の海外再展開を検討して頂きたいものです
配信でもいいじゃないですか
前作は単に序章に過ぎなかった!
なんて良くある宣伝文句がピッタリなぐらい
大幅にスケールアップしていて腰を抜かすぐらいです
冒頭は荒野を行くグラディエーターを閉じ込めた檻を載せた馬車
超大作グラディエーターに出てきた物に良く似せてあります
そしてやがて、ローマ市内の雑踏
巨大なコロッセオ、フォロロマーノとグラディエーターのあの映像を様々に再現してみせます
それもなかなかのクオリティです
前作ではイタリアの太秦映画村みたいなシネチッタでの撮影でしたが、今作ではブルガリアの超巨大スタジオのオープンセットにエキストラ5000人も動員しての撮影
コロッセオもVFX の出来映えはグラディエーターにもぱっと見は引けを取りません
ローマ市街のシーンも同じくグラディエーターのワンシーンを抜きだしたかのようなレベルです
蛇足
大阪にスパワールドという
巨大スーパー銭湯があります
そこに巨大なローマ風浴場があります
本作のファンなら感激する事間違い無しです!
ルシウスになった気分を味わえます
蛇足の蛇足
パンノニアは今のハンガリー辺りブルガリアはその東、更に東がウクライナです