「レゴ映画としては文句なし。Everything Is AWESOME!!!」LEGO(R) ムービー Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
レゴ映画としては文句なし。Everything Is AWESOME!!!
非常に良かった。
映像と話の新鮮さ/面白さは想像以上。
レゴで映画を作る、という作品として文句なし。
面白さに加えて情報量の多さも相まって初見は只々圧倒されました。
まず映像。
誰もが見たこと、触ったことがあるレゴブロック。
小さなブロックの集合体で映画の中の世界を構成し動きを魅せる。
レゴで全てのアクションを演出を表現している点に驚愕させられます。
マグマシーン、シャワーシーン、爆発シーン、砂埃シーン。
そして髪が靡くシーン。
全てがレゴで表現され、その徹底ぶりに息を呑み。
思わず(良い意味で)馬鹿だなぁという笑みが零れます。
真面目に表現している場面。
敢えてギャグに徹している場面。
その緩急にグッと惹き込まれました。
続いて音楽。
強烈に印象に残る「Everything Is AWESOME!!!」。
この曲が繰り返し出てきて子供を、大人を、観る者を洗脳していきます。
またバットマンのテーマソング「Batman」が完全に拗らせた方の歌になっており。
作中で登場するレゴキャラの弄り方が非常に巧い作りになっていました。
そして話の展開。
これが予想に反して秀逸。
レゴの世界で描かれるエメットの活躍と葛藤。
インストラクションに縛られない自由な発想…のみを推すのではなく、時と場合に応じてインストラクションに従う良さにも触れている点、非常にバランスが良い作りになっています。
またエメットと周りの登場人物が繰り広げる物語が或る世界へと飛び出す所。
全ての要素が一気に回収される爽快感、そして驚きと一種の寂しさを味わいます。
何より本作が秀逸なのは、そこから新たな展開が続き話がキチンと転がる所。
爽快感、驚き、寂しさがありつつ話を転がして大きな感動へと繋げていきます。
登場人物全ての成長譚に昇華している点、本当に感心させられました。
また単なる感動話で終わらせないエンディングも秀逸でした。
子供『も』楽しめる大人向けの作品である本作。
お子様と共に、もしくは大きなお友達だけど話をより理解したい方は吹替版の方が良いかもしれませんが。
字幕版と吹替版を観た結果、個人的には語感の気持ち良さや謎解きが最後まで楽しめる字幕版の方が楽しめました。
映像演出を楽しむには字幕版/吹替版関わらず3Dは必須です。
子供向けと舐め腐っている方こそ、大画面かつ良い音響施設で観て驚愕していただきたい。
オススメです。