「ブロック遊びの根本。」LEGO(R) ムービー ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ブロック遊びの根本。
ブロックといえばレゴ。レゴ世代のど真ん中に育ったけれど、
当時やたら値段が高くて^^;親がなかなか買ってくれなかった。
(バケツ持ってる子は人気者、リカちゃんハウスと同様)
時は過ぎて親になり、小さな子供向けのデュプロという製品を
息子に買い与えてみたところ、バケツにどんどん溜まっていく
ブロックを尻目に、ヤツは次々と組みたてては崩すを繰り返す。
デュプロに比べるとレゴは小さい上に様々なパーツがあるため、
家具の下だとか、絨毯の隙間とかに入ると見つからないのだ~。
息子の一人遊びをかなり長い間、お相手してくれたのがレゴだ。
今作でも分かるけど、子供の発想力というのはかなり凄まじい。
オタクのオッサンが繰り出す世界もそりゃすばらしいモノだけど、
整合性を欠く自由な構築センスは、幼少期の天職に叶わない。
床にドスンとド座って(爆)何時間も作っていた背中が懐かしい…。
さて、そんなレゴの仲間達が動いているのがこの映画。
いや~!面白い、面白い。大人もワクワクしちゃうほど楽しめる。
シリーズキャラや懐かしキャラが勢揃いし、それぞれのテーマ?
に沿った形で次々と登場してくる。その盛り方ときたら!もう~!
水も炎も銃弾も、気付けばおそらく空気背景までもがレゴ(R)^^;
ここまでレゴで出来ていることに驚くばかりだが、話のテンポも
かなりの速度。どんどん紹介されるキャラクターを一瞬見失うと
すっごい楽しい場面を見逃しちゃうことになるので気をつけて!
子供連れのお父さんお母さんも、かぶりついて観ちゃいましょう。
映画ネタも恐ろしく多い(爆)。つい最近のまでありますからね~。
凡庸な青年エメット(私的にバカリズムに見えて仕方ない^^;)が、
ある日「選ばれし者」という使命を与えられ世界を救うことになる
という、どっかで聞いたことある話なんだけどな、という展開。
「おしごと大王」「スパボン」「奇跡のパーツ」など、それ何なのよ?
と思うネタがどんどん出てくるんだけど、じゃあそれが何を意味
しているのかがズバッと意外な解明をされちゃう後半にビックリ!
巧い、巧い、巧い!だよね~それが言いたかったんだ、この映画。
自由あってのブロック遊び。W・フェレルが失っちゃったもの。
何時間もかけて作られた作品が、一瞬で壊されるあのショックを
久しぶりに思い出した。オトナはどうしても貧困な考えに纏まる。
ブロック遊びの根本を、しっかりと最後に叩き込んでくれる秀作。
(バッドコップ役がリーアムだったのか~。字幕も観たかったなぁ)