劇場公開日 2015年6月20日

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「この超絶アクションに一片の悔いなし!!」マッドマックス 怒りのデス・ロード 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5この超絶アクションに一片の悔いなし!!

2015年6月24日
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鑑賞方法:映画館

興奮

198X年、世界は熱狂の炎に包まれた!!
世界観もビジュアルも後世の作品に多大な影響を与え、その作品は伝説と化した…
だが…
「マッドマックス」は終わってはいなかった!!

圧倒された…。想像を予想を遥かに越えていた…。
例えるなら、最後の変身をしたフリーザの次元違いのパワーを目の当たりにしたZ戦士の如く。(←よう分からん!)
今年のアクション映画ナンバーワンは「ワイルド・スピード SKY MISSION」で決まり!…と思っていたのだが(勿論そちらも充分面白いが)、何分“MUD”が違う!

この興奮!この迫力!このスケール!
最高!最強!最凶!最狂!
最初から最後まで爆走!
あらゆるシーンで、幾度も自分の中のMUDが刺激された。
まるで、ヤバいクスリでもやったかのようなトランス状態。
見終わった後は軽い放心状態。
「マッドマックス」最大の醍醐味、カーチェイス・シーンはさらにパワーアップ! 砂嵐の中のカーチェイスはスッゲェ…!
アクション映画なんて腐るほど見て来ているが、これほどのアクション映画はここ数年間にも無い。
30年のブランクは無駄ではなかったようだ。
「マッドマックス」への渇望と向上した映画技術が、素晴らしい相乗効果を生み出した。

ジョージ・ミラーの手によるシリーズ最新作と言うのが何より嬉しい。
シリーズを生み出し、シリーズを知り尽くしているこの男が手掛けてこその「マッドマックス」!
御年70歳。一体老体の何処に、こんなエネルギッシュさとダイナミックさが潜んでいたのだろう。
「~サンダードーム」以降アクション映画を手掛けなかったのは、本作の為であったのだ。
(この人の子豚ちゃん映画も大好きなんだけど)

残念ながらメル・ギブソンのカムバックは果たせなかったが、30年のブランクの理由の一つに、トム・ハーディと言う漢が登場するのを待っていたから、と言っても過言ではない。
ワイルド!タフ!しびれるかっこよさ!
マックスと言うよく知られたキャラを引き継ぐプレッシャーは相当なものだったろうが、そんなプレッシャーを感じさせない、新たなマックス像を演じきった。

野郎ばかりじゃない!
シャーリズ・セロンが丸刈りスキンヘッド姿でこれまでのイメージを覆す大熱演&大アクション!
マックス以上に彼女が主役に見えた。
女たちは美しく逞しく、老女戦士たちは勇敢。

「アバウト・ア・ボーイ」はもう遠い昔。ニコラス・ホルトが誰だか分からない白塗りメイクで怪演…と思いきや、美味しい好助演。
そして、悪役イモータン・ジョー!
演じるのが「1」の悪役トーカッターことヒュー・キース・バーンなのだからテンション上がる!
その姿、その存在感、もはや怪獣!
ところでミラーさん、次回作では勿論、ケル・ニルソンとヴァーノン・ウェルズを出演させてくれるよね!?

キャラもメカもコスチュームも世界観も何もかも、シリーズ一の人気作「2」を継承。「サンダードーム」の世界観も加味。
100倍MUDになって帰って来た!

ストーリーなんてあってないようなもの。
本来ならこういう中身の無いアクション映画は途中で飽きてしまうのだが、そんな心配とは無縁。
何故なら、アクションが全てを物語っている!

劇場へ急げ!
迷わず見よ!
そして燃えろ!

この超絶アクションに一片の悔いなし!!

(採点は4.5とさせて頂いた。5点満点でも良かったのだが、旧3部作が3.5~4採点なので、それに配慮して)

近大