「大満足のロマンチックな恋愛哲学映画。」セレステ∞ジェシー そいまめさんの映画レビュー(感想・評価)
大満足のロマンチックな恋愛哲学映画。
気が合い仲間で恋人同士だった彼(ジェシー)と学生結婚するも、社会人になるや、価値観の相違から離婚。
しかし、お互い居心地は良いので、ダラダラ一緒に時を過ごす時間は変わらず。
だが、時間は過ごせても、人生を共に歩むのには躊躇してしまう。
正義感が強く自分に正直で、揺るがない自信に溢れている彼女はセレステ。
心優しく、周りに自分が合わす事を受け入れ、穏やかに包み込む彼はジェシー。
ジェシーに新しい彼女が出来、浮上した事実から、セレステは混乱し、押し寄せる哀しみ、こみ上げる怒り、かすかに感じる不安。
支離滅裂な時間を過ごしながら、ゆっくり自分を変えてゆく。
とにかくセレステな要素満載の私には、あまりにもツボすぎる胸詰まる作品。
恋愛事情はもちろんのこと、生きてく中で正論がまかり通らないのが人生なのだ。
「500日のサマー」と比較される事が多いようだが、サマーは全く響かなかったので、比べられるのがいささか心外だ。
大体サマーが魅力的な女の子でない。
なんであんなに評価が高いのか謎である。
サマーが好きな女子は、あんまり思われた恋愛をしていないのではと、個人的には思っている。(個人的です)
若さに任せて勢いで走った青春時代、いろんな人や物事と衝突しながら、時にはもがき、時には感謝しながら過ごしたあの頃、様々な歓びや哀しみに心震わせながら生きていく事で、自分を何度も見つめ直した……。
とにかく、大人の女は黙って「セレステ&ジェシー」を選ぼう。
ささやかな一歩が、大きな進歩に繋がるセレステの姿が印象的。
こんなにも清々しい失恋映画に幸せな気分を味わえる不思議な作品だ。
セレステを演じたラシタ・ジョーンズにknockout!
モデルだけあって、さりげない着こなしがオシャレだし、TPOに合わせたファッションも見ていて楽しい♪
ヒッピーのように落ちぶれる所や、ジェシーにまくしたてる表情もキャラクターに合っててキュート。
魅力的な女性だ。と、思ったら、なんと、クィンシー・ジョーンズの娘ときた。
是非、何度でも再観したい作品!