「拷問ゲーム」キリングゲーム スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
拷問ゲーム
デ・ニーロにトラボルタと何とも夢のような対決が実現した訳ですが、楽しいと言うよりは痛そうの方が先に来ちゃって、心からは楽しめなかったのが本音って感じですかねぇ。
しかも背景にあるのが戦争の傷跡と言うことで、話が重く、しかも拷問的シーンも多かったので、アクション映画を見た興奮はそれほど得られない作品でした。
勿論、名優二人の一挙手一投足、味のある演技には惹きつけられましたけどね。
逆に演技に余裕がありすぎて、ほとんど拷問合戦を楽しんでるようにしか見えなかったのはご愛嬌と言ったところでしょうか。
それにしても堅物おじいちゃんの山奥隠居生活、デ・ニーロ似合いすぎです(笑)
少々惜しかったのは、コヴァチがベンジャミンに固執する理由が、もう一つ伝わってこなかったところでしょうか。
ボスニア紛争も事実がやや歪曲して描かれていましたし、全体的に説得力に欠ける内容だったのはちょっと残念でした。
しかしまあ結局のところ、戦争は加害者と被害者双方とも心に傷を負うってことなんでしょうね。
こんな拷問合戦を見せられなくてもそんなことは重々承知なのですが、そのぐらい痛みを伴う心の傷が残ると考えれば、こんな作風もこれはこれでありなのかな。
結末は賛否両論でしょうが、まあ物足りないと言えば物足りない・・・けど、個人的には嫌いじゃないラストでしたよ。
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