「10%の疑惑」バーニー みんなが愛した殺人者 arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
10%の疑惑
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エンドロールで服役中のバーニー本人にジャック・ブラックが面会している映像が挿入されていて、ジャック・ブラックは多分その時の印象を役作り活かしているはずだから、“どこか胡散臭い”というバーニー像は、彼自身が感じた“胡散臭さ”だったんじゃないかと思う。
バーニーを知る町の人のほとんどは口を揃えて「バーニーが人殺しをするわけがない」と証言するが、皆が皆いい人だと証言すればするほど首を捻りたくなってくる。
確かに、バーニーに対するマージョリーの扱いには、彼が衝動的に彼女を殺してしまうのも無理はないと思わせるほど酷いのは事実。しかし、酷い扱いに耐えかね衝動的に殺す→何事もなかったかのように彼女のお金を使い続ける→死体は発見される恐れのある冷凍庫に隠す、という一連の彼の行動には一貫性がない。バーニーは“いい人”というより、“よく分からない人”なのだ。
一見、善人による衝動的な殺人。
しかし、悪人による計画的殺人という10%の疑惑が残る。
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