「クイアーな男性の独り立ち」わたしはロランス SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
クイアーな男性の独り立ち
「男が好きなんじゃない。性別を間違って生まれただけ。」
心は女性。他の女性のように装いたい。そして女性と一緒にいたい。
従来の性別役割に当てはまらないクイアーな主人公が心の望むままに生きていくことの困難。周囲の愛する人達の心も苦しみに巻き込んでしまう辛さ。ドラン監督の生まれ年1989年から10年のスパンで描く、主人公と最愛の女性の愛の葛藤の軌跡。
この映画をドラン監督は2012年に23才で制作。自分の人生を予想しているような、クイーンのフレディ・マーキュリーを思わせるような。更にもっと大変だったかもしれない自分より先の世代を慰めているような。そんなストーリーだった。
映像は現代絵画のような芸術性だけれど、2時間以上というのは長く感じた。
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