「どうにも……」わたしはロランス ぱんだまるさんの映画レビュー(感想・評価)
どうにも……
胸騒ぎの恋人に続いてグザビエドラン作品をみるのは二作目ですが、どうにも「ぬめっ」としていて好きじゃない。「生理的に無理」というアタマからっぽの拒絶表現がありますが、残念なことにこれにぴたりと当てはまってしまいます(´・ω・`)
尺の長さで低い評価をされている方もいらっしゃいますが、今作においては私はそこは気になりませんでした。というかロランスとフレッドの関係を描いてあのラストへ観客の感情をまるっと持ってくにはこの長さは必要だったかなと。胸騒ぎの恋人も同様、みていてイライラ含む感情を降り幅大きく動かされましたが、これは監督さんの力量ゆえなのでしょう。高い評価を受けているのはわかる気がします。
インタビューなどを読んでいても若いのにしっかり自分で考えに考えているのだなぁと感心してしまう。作品のヴィジョン、撮影、演出から脚本、美術まで、ここまで考え抜いているひともこの若さではいないんじゃないのかなぁ(グザビエドラン自身は、若いのに~、という表現で自分を評価されるのが不快なようですがまあそれはしかたないよね)。
自分も見習わなくては(えっ
ゆえになのでしょうか、ドラン印のようなものをしっかりと作品から受け取れます。これはこのひとしかこういうふうに撮れないだろうなぁという。そこを評価されているのだろうし、それにハマるひとはとことんハマるだろうことも理解できる。
が。だから、そのアクの強さゆえに自分はなかなか受け付けられない。スッと入っていけない。
才能があるのはさすがに自分でも感じられるので、できればもう少し商業性を意識したドラン印薄めの彼の作品をみてみたいけれど……まあそんなのは撮らないだろうなぁ(^-^;
と、わたしはロランスとは関係ない話を長々書いてしまいましたが(汗)、今作はみて損はない作品。ぜひご視聴をオススメします(`・ω・´)