「アメリカの行方」プロミスト・ランド(2012) チャーリーさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの行方
アメリカという土地で、何かが確実に失われていくことを見つめ続ける作品でした。アメリカには他のどの国にもない風景があると誰かが言っていたと思いますが、その風景をめぐって立ち尽くす、そんな映画です。
私、フランシス・マクドーマンド演じるスーに魅了されましたねぇ。なんだかすごい存在感なんですよね。ただのビジネスライクなやり手キャリアウーマンとしてだけ描かないで、彼女が抱えるものを丁寧に見せていたから、マット・デイモンとのコントラストが際立った感じがしましたね。
最初、何気なくアメリカの風景を描き、ガレージを開けるお爺さんが映ったりするんですが、それを見て、なんだか泣きそうなぐらい嬉しかったですね。その瞬間、アメリカへの思いを一気にこの作品にぶつける態勢になってしまって、その態勢がそのまま主題へと組み合わされていくという作りで、見事な感じがしました。
あと、ガス・ヴァン・サントって、車に仲間たちが同乗しているシーンがいつもうまいんですよね。お祭りの準備をしてバーに向かう皆の表情が忘れられません。
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