言の葉の庭のレビュー・感想・評価
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まず見て、コメンタリー聞いてもう一度見て!
新海監督の映画すべてと、PCGで作られていたムービーも結構見てきましたが、新しい作品になるにつれて着実に完成度が上がってきています。
まず、誰が見ても美しいとか、綺麗という印象をもたれるとおもいます。それはずっと以前から監督のこだわりのポイントであるとも思うので、その点に関しては今回も特筆して評価できるポイントのひとつです。
同じ描写という視覚的観点から、その細かさにもぜひとも注目してほしいで。ブルーレイのコメンタリーにもありますが、鉛筆で紙に絵を描くシーン。ぼけっと見ると「何かいてるんだろう」と、どうしても絵が気になるところですが、よーーく紙を見てみると・・・・
もしくは、タカオの家のテレビに一瞬映る画面。監督ファンならおおおおーー!!と声を張り上げるはず。
安定の例のものも描かれてますし、昔からのファンにとっても非常に見ごたえあるものになっています。
とりあえずブルーレイ買って、まずは普通に見て、コメンタリー聞いて、そしてまた見て・・・・ストーリーやセリフももちろんそうですが、とにかく味わい深い内容ですのでオススメです。
美しい
とにかく風景描写が美しい。美しいものを美しく描くのではなく、日常的な都会の喧騒を美しく魅せる作画には驚き。
内容は賛否両論かもしれないが美しいという点では見て損はないかと思う。
本来、私たちが見てる風景は本当は美しくてそれをみるレンズである自分の瞳が濁っているのかもなんて思わされる。
世界のありようは、観察者しだいだ
「27歳のわたしは、15歳の頃の私より少しも賢くない」
最高に心が震えて、せつなくて、美しくて、まだ心臓がバクバクいっています
この人が描く世界はなぜこんなにも綺麗なのか
ほんとに俺が今いる世界はこの人が描いた世界と同じなのか?
汚い新宿駅、汗臭さにむせ返るような雨を、なぜあんなにもきれいに描けるのか
ただ綺麗なだけではなく美しい映像と織り交ぜるように押し寄せる
人の醜さ、ままならない葛藤、先が見えない不安、純粋で不器用な主人公
こんなに真剣に映画を見たのはひさしぶりです
メディアが流す情報はいつも顔をしかめてしまうものばかりで
なんだか年を重ねるほど世界を嫌いになってしまっていたような気がするけど
もっと綺麗なもの、ワクワクするもの、楽しいものたくさん見よう、触れよう、感じよう
世界のありようは、観察者しだいだ
次回作も、ほんとに、ほんとに楽しみにしています
圧倒的な技巧に彩られた「孤悲」物語
この作品に関しては一々細かい事を書くのは無粋な気がするので短くまとめたい。
50分ほどの本編に詰め込まれているのは映像美とか言う言葉で表しきれない迫真の映像とストーリーが独特で難解と言われていた監督らしさを失わずに分かりやすく構成されたストレートな物語である。
新海監督作品は欝になるとか物語が分かりづらいとか色々言われて敬遠してる人もいるだろうがそんな人にも今作は見て欲しい、損はない。
良かった!
私は今まで新海誠監督で見た作品は「秒速5センチメートル」「星を追うこども」この2作品ですが、正直どちらも微妙でした。
作画は綺麗で素晴らしいのですが、基本的に内容がすごく微妙で、この監督は自分には合わないんだなぁと感じていました。
特に「秒色5センチメートル」は評価が高いものの個人的に脚本が苦手です。
なので、今回の「言の葉の庭」も正直期待せずに鑑賞しました。
いや~良い意味で今作は裏切られました。
45分という短い鑑賞時間でしたが、普通の映画並な時間を感じさせるぐらい長く感じまいした。
おもしろくなくて時間が長く感じられるのではなく、その逆というのも珍しいです。
まず文句の付けようのない作画。
この監督の作品は本当神秘的で独自の色合いのある作画が特徴ですが、この映画もやっぱり綺麗。
特に雨の描写は本当に素晴らしいの一言に限ります。
いろんな雨の描写を練習した、とどこかで拝見しましたが、その成果があると思います。
実写に近いようで独自の色合いを合わせ、本当に綺麗な作画でした。
またキャラの絵がすごく良くなっているなぁと思いました。
今までのキャラのデザインはジブリぽかったり、う~んという感じでしたが、今作は素直に見れるキャラでした。
そして声優さんもすごく良かったです。
最近のアニメ映画は声優さんは使わず、女優さんや俳優さんを起用することが多いですが、やはりそこは本職の声優さんを起用すべきだと思っています。
その点でこういった作品はやはり声優を起用することでしまる気がします。
主役2人の演技すごく良かったです。
そして後半にかかる秦さんの「Rain」。
もうねぇヤバイですよ。
ブワーってきました。
こういう演出は大好物です(笑)
秦さんの透き通る声で切ないメロディー。
主役2人を感じさせる歌詞。
エンドロール、そしてその後の描写まで本当に合っている曲だなぁと思いました。
期待していなかった、ということもありますが素直に観て良かった、と感じる映画です。
観る前は「悲恋」なのかなぁと思っていましたが、最後まで観るとそんなことも無いと思います。
私個人としてはハッピーエンドだと感じました。
ぜひこの映像美を劇場で感じてもらいたいです。
夢を持ってる人に観てほしい映画
靴職人を目指すタカオと謎めいた女性のユキノ。
雨の日の二人だけのベンチで、一方は絵を描いてもう一方は本を読んでる。
無言の空間が心地いい関係って良いよね。
映画観て思ったのは、夢を大切にしたいなということでした。
タカオの兄貴が「十代の夢なんて……」って言ってました。
よく、夢を仕事に活躍してる人が家族が一番の応援者ですって言うのはよく聞く話だけど。実際はこんなもんなんだよね、きっと。いつか飽きるんじゃない、って。
タカオと兄貴の違いは、夢を持って生きる人か特に夢も持たず平凡に生きる人かってとこだと思うなあ。世の中、前者が少数で後者が多数のように見えるけれど実際はどうなんでしょうね。笑。
無理でしょ、って周りに思われながら、それでも靴を作りたいって思ってずっとデザイン画を描いていられるタカオはすごいと思う。若いなあとも、思う。夢に夢中でまっすぐ。
なれるわけないって言われても、好きなものは好きだしやりたいものはやりたいんだよね。
きっと夢を目指す人って最初はみんなこんな感じ。初心を思い出させてくれました。
映像美は言うまでもありませんね。新海監督の作品はDVDでしか観たことなかったんですが……最初実写かと思いました。それくらいリアル。新宿の景色も実際と変わらないし。でも実写よりキレイ。緑が映える。自然の景色を見たくなりました。
立ち止まってるときに何度でも観たい、そう思える映画でした。
同時上映のものも良かったです。
また観に行きたいです。
ストレートな新海節
はじめて新海作品に触れたのは秒速5センチメートルでした。
映像の美しさ、心の琴線に触れるような繊細な演出とストーリーに魅了され、これは是非ともスクリーンで見たい!と思っていたのですが、今回の「言の葉の庭」でやっと叶えることができました。
すでに2回見ての感想ですが、スクリーンで見れて本当によかったと思っています。
「雲の向こう、約束の場所」のような、ちょっとファンタジックで不思議な空気のする作品も好きなのですが、こういう無駄がなくストレートな作品もとってもいいですね。
タカオが
「まるで世界の秘密そのものみたいに彼女はみえる」
とユキノを表現したように、彼女そのものがこの作品の神秘的な部分であって、それだけでこれほどの美しい物語を描けるのですから、新海監督の力量底知れずっといった感じです。(実際、ユキノはそういう魅力的な女性であったかは微妙なところですけどね笑)
逆にいうと、無駄がなさすぎて面白みがないとも言えますが・・・
例えば、「そう、私は世界そのものなの」とユキノが口を開いて、なにか重大な世界の秘密についてタカオに語る、みたいな展開があってもそれはそれで・・・(いや、それはナシかなぁ笑)
ただ、年下の男の子が、ああいう年上の女性に惹かれていくっていうのはそのくらい大げさにしてもいいくらいなんだと思います。
それを踏まえたうえで、2人の距離感というのがすごく丁寧に描かれていて、感情を爆発させるラストシーンの少し前のシーンから、ラストシーンまでの2人の会話、
その会話の中にある言葉(言の葉ですね)のもつ意味をすごく考えさせられ、タカオとユキノ、どちらの視点から見ても共感を得られるような素晴らしいシーンでした。
自分は男で、年もどちらかというとタカオに近いのですが、2回目見たときはとくにユキノの気持ちも痛いほどわかるような気がします・・・
これぞ、新海監督の真骨頂と言える演出で、改めて監督のよいところを感じられたのはとてもよかったです。
そして、他のレビューでも何人もの人が書かれているのですが、新緑、雨といった美しい日本の風景を描きたいという監督の意思がはっきりと示されており、映像美は流石といったところ。
その分ストーリーが後付けでつまらないと思う方がいても仕方がないかもしれませんが・・・笑
でもやっぱり、ユキノの足に触れるシーンとかすごく美しくて、ドキドキして、ずっとこの瞬間を感じていたいとも思ったくらいですので、とてもオススメな作品です。
物語と映像との一体感を素直に感じられれば、楽しめる作品だと思います。
1クールの連ドラを1話に凝縮して観たような満足感
映像がとにかく綺麗で、色彩美や、雨が水たまりに作る波紋、光の加減、切り取られた東京の雰囲気。もっと世に知られてほしい、こんな作品を作る人が日本にいるんですよ!
そして、映像だけではないんです。お話も美しいんです。
主演で声を当てている二人ですが、少年らしさを全面に出す入野自由(タカオ役)に対して、抑揚のない演技の花澤香菜(ユキノ役)がミスマッチだな……と、序盤からイライラしながら観ていました。
それが最後のあのワンシーンにおいて、感じていたイライラのすべてが入野自由演じるタカオのセリフに乗り、そして……この配役でなければ成立しなかったであろう感動。
この全体構成はエグいですよ。心に刺さりますよ。本当にイライラしながら観てて、それで最後のあれですよ。何度も何度もクライマックスシーンを再生しちゃうんです!
みんなも、映像ソフトを買って、狂ったようにリピート再生すればいいと思うよ!
この「言の葉の庭」は、シリーズものにしてほしいですね。浜離宮や千鳥ヶ淵など、ビル群の中に存在する異空間って東京に幾つもあるので、場面・登場人物・時代などを変えて、何度でも観ていたいです。
新海誠さんやっぱりいい
一言でいえば感情の爆発と受容。一瞬に掛けた監督の博打は当たったと思う。
キーワードに柿本人麻呂の歌を持ってきたのはすごい。
さて、ストーリーを把握したところでもう一回見たい名作。
もう一回見ないと完結しないような気がする。
同時上映の短編もかなりグットでありました
惜しい。だが、それでも挫けずこの「映像文学」を読んでほしい。
!超長文注意!
鑑賞後の熱量ととこの作品に惚れ込んだ故に抱くもやもやと勢いに任せてぶつけた。
超長文だがまだ見ていない、見ようか迷っている人にはぜひ読んでほしいです・・・。
↓
新海監督の作品を「絵がとにかく凄かった」とのみいう人もいれば「絵だけは一流」と辛口な感想を述べる人もいるし、「画だけでなく名作」と讃える人もいる。
今回もそんな感じのように思う。
この違いは一体何なのか考えてみた。
で、それは「何を受け手が求めているか」という事の差異、という結論に至った。
もちろんどこまで求めるかに観客の質の優劣を付けるつもりは無い。
新海作品は「画」のみでエンターテインメントとして完結してしまえる以上、それのみを求めて行くのすら十分な理由だと思う。
とりあえず受け手が何を求めるかでこの作品の満足度は大幅に変わってくる、という事をまずここに書いておく。
私は映画館で鑑賞した。
画造りは安定の新海クオリティどころか驚愕の新海クオリティだった。
確実に過去のどの新海作品を遙かに凌駕していて感動。
作品の8割を占めるという雨のシーン。
それだけに他のレビューにもあるが水の表現が素晴らしい。
水たまりの波紋、タイルを打って跳ね返る雨、窓を伝う雫…。
雨だけに絞っても小雨、夕立、土砂降り、霧雨等々を見事に表現している。
それらはどれも当たり前で、誰もが見たことのある風景。
なのに何故か新海作品において当たり前の風景は、穢れ無き、触れてはいけない神聖な物かのように見える。
雑多とした新宿の町並みでさえ、足跡一つ無い雪原のような処女性に溢れている感じ。
なにより凄いのは、アニメという「画に起こせるなら何でもアリ」な表現手法を取りつつも、その可能性をあえて捨て「実写にどこまで近づけるか」というベクトルに賭け、見事に<非現実的な現実にある風景>を描き上げている点だ。
そんなのできるのは新海誠ぐらいかと思う。
こう書くと「過去の新海作品でもそうだったじゃん」と言われそうだが、今回の作品においてはその美しさは過去の作品とは別次元だった。
加えて売りの一つの「反射光の描写」が良い。
反射光、つまりは背景の風景に当たった光の反射による照り返しを、背景の色彩を人物に反映させ(簡単なようで色彩選びが難しいという)反射光を再現することで、人物は背景に馴染みつつも画面の中で浮き上がり、より印象的な仕上がりとなっていた。
過去に新海作品を見たことがある人はその新海誠の表現の幅の広がりに驚くのではないか思う。
もちろん画だけではない。
話の展開、コンセプト、舞台、万葉集の相聞歌や靴作りというキーワード、タイトル、コピー、どれもが洗練された物だった。
プロットは完璧といえる。
特に「言の葉の庭」というタイトルと「“愛”よりも昔、“孤悲”のものがたり」というコピーは視覚的にも聴覚的にも美しく、文字から色が浮き上がってくるような力を持っていて、思わず声に出して読みたくなる日本語でだなあと思った。
シーンで言うとやはりクライマックスの雨打つ踊り場の場面を見て欲しい。
孝雄の不器用で悲痛な愛の叫びが胸に突き刺さって、ヤラれる。
あの入野自由の熱演に是非心震わせて欲しい。
あれは語り継がれるべき名演だ、とすら思った。
本当に、とても良かった。
しかし上映終了直後の私は期待していたほどの感動も出来ず、ただ首をひねり、もんもんとしていた。
アラや甘い点はあるけれど、プロットは完璧だしとても素晴らしい。
考えれば考えるほど絶賛するに値する作品であると感じる。
ではなぜそうなったか。
その原因は恐らくこの作品の余裕の無さではないかと思う。
分かりやすく言うと40分と少しという短い時間でまとめあげた構成が足を引っ張っているという事。
この作品は極端なほど主人公二人の逢瀬、“孤悲”のみに絞って描かれている。
本当にそれのみで、他の登場人物もあくまで二人を描くための単なる背景としての役割しか充てられていないに均しいと感じた。
雑多な情報は廃棄され、二人の事のみが描かれる。
こういう演出があってもいいと思う。
が、問題はコンパクトにまとめるために主人公二人の間の出来事も物語を描く為の最低限にまで削られていて、非常にシャープに「無駄一つ無い」構成となっている事。
それが非常に惜しい。
作品に無駄が無い、余裕が無いという事により、行間を読み切れず話が進んでいくからだ。
新海作品は映像文学であるという。
新海作品の登場人物の語る言葉が表す事はほんの極一部で、登場人物の表現や仕草、背景や環境音、小道具に至るまでを観察することでようやく何かが見えてくる気がする。
つまりは<行間を読む>ような行為が鑑賞するのに必要ではないかと思う。
にも関わらずこの映像文学は紙の上の文学とは違い、否応なしに物語は進む。
本を置いてゆっくりと展開を思い出して登場人物の心情を測る事は出来ない。
つまりこの映像文学においてはある程度の行間を読む余裕が作られていないと、十分に行間を読む事が出来ないままに進んでいくのではないかと感じる。
そしてこの作品は無駄が全く無いようにコンパクトに詰め込まれている。
それはそれで一つの形としてありだとは思うが、極度に削った事により命取りになってないかと感じだ訳である。
この作品の素材は素晴らしい。
話のプロットはとても良い。
しかし、それらの良さを作品の端々で感じつつ、作り手の表現したい事を拾い尽くすのは少々厳しい気がするのだ。
本当に素晴らしい作品で、大好きだ。
本当に惚れ込んだだけに、もしこの余裕の無い構造故に満足いかない人がいるならとてももどかしい。
分かりやすくしろ、とは言わない。
そんな安っぽい事をしてほしくない。
新海作品では本当に大事なところは台詞として語らせてはならないとすら思う。
ただ、行間を読む余裕を少しでも作るか、行間を読むきっかけがもう何個か欲しいのだ。
加えてこれは勝手な推測なのだが、画のみでエンターテイメントとして成立してしまうのが仇となって、物語を読み切らずとも満足して帰った人もいるのかな、と考えたりしている。
ネタバレになりかねないが例を挙げてみる。
例えば今回、「傘」が孝雄と雪野の距離を読む記号として出てきた。
雨の中「傘」をさして自分が雨に当たらない空間を確保する。
そうして歩いてきた二人が日本庭園の東屋という「傘」の下で出会う。
東屋の下で二人の“孤悲”が始まり、物語中盤に藤棚の下にて傘にまつわるある変化がある。
そして物語クライマックスでは「傘」が指していた距離について、孝雄は不器用な悲痛な愛の叫びで伝える。
「傘」を通して二人の距離を読んだかどうかで、ただ見ていても胸に響くクライマックスの熱量が10倍も100倍も大きくなると思う。
しかし藤棚での「傘」の変化に気付かない人がいるかもしれない。
繰り返すが、それを分かりやすく「傘」をアップに写したカットをいれたりはしないで欲しい。
分かりやすい意図的なカットを入れずにどうにかしてほしかった!(凄く勝手な事を言っている)
加えて“孤悲”という美しい古語、概念そのものを知らないであろう私達観客が見終わった後に「あ、これが“孤悲”という概念なのか」と気付くきっかけがもう少しあっても良かったと思う。
折角この美しい物を主軸において二人の物語を描いたのに、作品を通して“孤悲”の概念を理解しにくいことから鑑賞後に“孤悲”という言葉とこの物語をリンクさせづらい。
繰り返すが説明しろとは言ってない・・・!
・・・長々しく書いてきたがこの「言の葉の庭」は名作であると自信をもって言える。
ただ、その名作を名作として見れるか、物足りない作品とするか、ただ画がすごかったと感じるだけなのか、それは受け手による所がとても大きいと思う。
そういう意味で冒頭で書いた「受け手が何を求めるか」という事が重要だと感じた。
映像を楽しむために見てもいいし、普通に見てもいいと思う。
ただこの作品にほれ込んだ僕は、これから見る人には是非能動的に行間を読もうとして欲しいと身勝手に思う。
多分普通に見ただけだとあっという間にエンディングだから・・・。(←そうなりかけた・・・)
とにかく名作だ。
深いです。浮ついた恋愛ものではないです。
ラスト、雪野先生の部屋から階段まで。
秋月くんに告白され、雪野先生が頬を赤らめたのは?
私もあなたが好きよ、という理由で頬を赤らめたのではないと思います。
雪野先生が部屋を飛び出して秋月くんを追った理由は?
私もあなたが好きよ、という理由で追いかけたのではないと思います。
秋月くんは、若さだって片付けたくはないです。葛藤してるけど自分の心の声に正直で。
雪野先生は、苦しい局面から自分の声をちゃんと聞けるようになった瞬間なんだと思う。
とらえかたは人それぞれだけど、私は、この作品は恋愛や純愛なんていう浮ついた単純なものではないと思います。
ラストは、うっすら涙で微笑んで、とっても幸せな気持ちになりました☆
雨が好きになれそう
新海監督作品は雲の向こう、秒速、星を追う子供に続いて4作品目です。
とりあえずオープニングから最後まで美しい緑と水の描写に酔いしれました。
正直過去3作とも悪い感触では無かったのですが、イマイチ感情面で飲み込む事ができず、
DVD,Blu-ray見直してなんとなく理解出来る、秒速は書籍やコミックも読んで色んな角度からみて理解できたような…。
お布施はしていましたが、其ほど内容の評価はしてませんでした。
音楽と映像の美しさにお布施していたような。
今回は1時間弱という短い時間にテンポ良く時間軸、キャラクターの感情の流れがわかり易く、
エンディングに至っては主人公の素直な気持ちの描写があることから、腑に落ち易く安定して見れました。
音楽はKASHIWAさんのピアノの抑揚がアクセントに、山場に秦基博さんのRAIN 言葉にでき~ず~
こんなもん演出と分かっていても三十路のおっさんの涙腺を刺激するだけのインパクトはありました。
アニメ自体をそれほど見てない(ジブリもハウル以降のは見てないような、、)人間ですので、アニメの在り方とかは良くわかりませんが、新海監督作品では一番好きな作品になりました。
劇場でBlu-rayも買って早速見ましたが、ラスト手前の山場はやはり感情の渦に飲み込まれてしまいました。
梅雨の雨から夏の終わりの夕立?まで、ストーリーに華を添える雨、今まで鬱陶しい以外の何者でもありませんでしたが、雨の日の朝は公園行きたくなりました。
46分という短い時間に込めた純愛
新海誠監督の作品は今まで見たことがなかった。
なので、何故この作品は見たいと思ったのかも正直分からない。
他の作品は(今まで作品を見たことがないので先入観かも知れないが)主人公が少し子供すぎるところが避けていた理由かもしれません。
今回の主役は高校生と20半ばの女性。全くどのような作品かを知らずに観たので映像の美しさと話の分かりやすさでグイグイと引き込まれていきました。
で、最後の最後、主人公のタカオがユキノに自分の感情をぶつけるが、やはりというかそれをかわしたユキノ。「ああ、じれったい、本当は違うだろう!!」と思いながら、観客をやきもきさせた後に追いかけるユキノ。タカオのユキノに対する思いを聞いて、ユキノは実家近くで“一人で歩ける”ようになったことに、ホッとしてしまいました。
見終わった後は、「頑張れよ、少年」と言ってしまいたくなるような作品でした。
雨のカーテンから自分の激しさが見える
美しいです・・!
今回は、リアルタイム を 切り取った作品とのことで。
以前までの、かいこの糸が光る(笑)ような作風とは、
ちょ・・っとだけ 違っているけれど。
あいかわらず、男女のロマンチックすぎる純愛を描かせたら、
アニメーションでは 最高なのでは。。
ただ、今回の作品は、雨が 重要な小道具ということで、
あえて晴れの日に 見たほうがよいかもしれません。
最後の、大江千里さんの 雨の歌が、
すご~~く 効いています!
今回は、近所の劇場で 見られたので、
感激 倍増 でした~~ m--m ♪
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