エンド・オブ・ホワイトハウスのレビュー・感想・評価
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城は落つれどアメリカ魂は屈せず
ども。ちょっと久々のレビューです。
実は自分、ここ6週間ほど諸事情で米国におりました。
本作は、その滞在中に観た作品の内のひとつ。
原題は『Olympus Has Fallen』。
(TOMさんも書かれてるが、邦題はも少し何とかならんかったのか)
オリュンポスはギリシャ神話における神々の住む山の名だが、
ホワイトハウスを表す隠語としても使われるらしい。
なので、原題は『ホワイトハウス陥落』という物騒な意味になる。
あらすじをざっくりと。
大統領直属のSPだったマイクは、とある事故を機にSPを退職。失意の日々を送っていた。
ある日、ホワイトハウスが謎のアジア系武装集団に侵攻され、
大統領や他職員らがハウス内に拘束されてしまう。
近くに居合わせたマイクはハウスを奪回すべく、武装集団に単身挑む……。
本国R指定も納得の、ゾッとするようなシチュエーションが展開される映画。
しかもそれが完全に荒唐無稽には見えない点が益々怖い。
特に前半、軍用機や統率された武装集団が緻密な計画のもと、
SPや大勢の民間人を冷酷無比に銃殺してゆく様は戦慄必至だ。
日本人にも見覚えがある、ホワイトハウスやオベリスクが破壊されるシーンも衝撃的。
9.11の恐怖を連想せずにはいられない。
(アメリカのお客さん達も、やけに神妙に映画に観入っていた)
敵の正体そして真の目的が何なのかは観てのお楽しみだが、これまた物騒。
敵の頭を演じたリック・ユーンが超憎たらしい。
『ダイ・アナザー・デイ』のダイヤ男も演じてた彼だが、
なんか損な役回りばかり引き受けて気の毒ね。
後半の展開はジェラルド・バトラー演じるマイクが『ダイハード』のマクレーン刑事ばりに
敵集団と丁々発止の殺りとりを繰り広げる。
隠し部屋やら通信網やら、ホワイトハウスという特殊空間を知り尽くしたその戦術が面白い。
ま、その『ダイハード』に随所が似過ぎてるのがタマにキズでもある。
詳細は伏せるが、それを彷彿とさせる流れが幾つもある。
また、リアリティ重視+暗がりのシーンが多いせいもあってか
アクション映画としてのケレン味があまり感じられない点も残念か。
けど、観て損ナシ。
最後のある人物の言葉が勇ましい。
「我々は甦る。より力強くなって。」
家族愛や友情を善と信じるアメリカらしいアクション大作。
拒否反応を示す方も居そうだが、キライじゃないです、僕は。
<2013/3/26鑑賞>
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