風立ちぬのレビュー・感想・評価
全392件中、281~300件目を表示
純粋で綺麗すぎる映画かな
水が綺麗すぎる泉には魚が住めないという話しを見た後に思い出した。
それほどまでに作品全体に清らかで美しく潔い空気が流れているのだが、同時にそれは多くの観客を拒絶する冷たい空気でもある
「ジブリ」映画を見ようとして見に行った観客は大なり小なりこんな空気を感じると思う
なので名作だが他人に勧めはしないし☆も一つ減らしてみた
ジブリ作品という先入観なく見れば5つ星
前評判はいろいろあれど、わたしは面白かったです。
庵野さんの声も違和感は感じませんでした。
「愛してる」とか、あんな感じで安野モヨコさんに言ってるのかな~と思いました。
今までのジブリ作品のカタルシスや爽快感を求めていくとダメなんでしょうね。
賛否両論真っ二つなのがよくわかりました。
だってジブリ映画なのにやたらチュッチュッしてるし、結婚初夜のことも露骨に描いてあるし…
これ、デートで行ったら気まずい雰囲気になるんじゃないでしょうかね~
反戦なんだけど飛行機好き、ってところを監督はよく突っ込まれてますけど、わたしも同じなので同情申し上げます。
戦争が好きなわけでないんですけど、戦争に関わるものが持つ凛々しさ、ストイックさにはひきつけられちゃうんですよね。
そしてこの映画、学生の時に見たらぴんとこなかったと思います。
働くようになって味わった、自分がしたことの結果起こる不幸、それを受け入れる苦味、みたいな二郎の気持ちは僭越ながら非常に共感できました。
あれだけ全身全霊を込めた仕事も結婚も全てが悲しい結果になったわけで、そういう「喪失感」は若いうちには想像できなかったかも。
最後のシーンの、「風立ちぬ、いざ生きめやも」は、もののけ姫の「生きろ」よりズシンときました。
「零戦なんかを作ってしまった」ではなく、「零戦という素晴らしい飛行機を作った」でもなく、ニュートラルに事実を述べるラストは大人の味わいでございました。
号泣必須と聞いていたから大判のハンカチ持って行ったけど、その出番はありませんでした。
こういうジブリもあって良し
いろいろな人生経験を積んできた
年配者向けという印象でした
さほど苦労したこともなく
夢中になれるものもない
そんな人(自分も含めなんですけど・・・)には
物足りないかもしれません
ジブリに何を求めるか?
期待が高かっただけに…
「泣ける映画」と見る前からかなり評判が高かったため、期待値が上がりすぎていたのか、一度も泣くことなく終わってしまった。
ただ、さすが宮崎駿監督の作品で、「大人向けのジブリ映画」というだけあって、奥が深く、1度見ただけではすべてが理解できないような気がした。二度三度と見るうちにわかってくるものなのだろうと思う。
菜穂子のキャラクターがとてもステキだった。病弱だが、好きな人へキレイな姿を見せたいという意志の強さ。好きな人を愛する気持ちの深さ。芯のある強い女性だと感じた。
賛否分かれる映画だからこそ、良い映画。
久々の宮崎監督自身の映画。今までの映画とは違い、監督自身のやりたい事をやった感がある映画の印象を受けました。そう言った意味で、今までのようなエンターテイメント性は薄くはなりつつも、地味ながらも得体の知れぬ底力を感じさせる作品になっています。
ぼ~~っと見てわかりやすく楽しめる作品ではないので小さい子供や客層は選びますが、生産者及びクリエイター系の仕事に携わっている人達には評判がすこぶる良い作品だと思います。
生きるのが大変だった時代だけに、いつどうなるのかわからない。覚悟を決めて生きることを決意した人々は、何とも人間らしく、強く美しく「生きて」いる。
そんな素晴らしい作品でした。
個人的には涙は流さなかったのですが、むしろ劇場を出てからボディーブローの様に、かなり!!キました。創作物を見てこんな気持ちになったのは何十年ぶりか!?
涙は一時の感情で流すものであり、流したあとはスッキリして忘れるものだと自分は思うのですが、「風立ちぬ」は感情よりずっと奥にある、魂を撫でられ、それがピリピリとずっと残るような映画でした。
太い映画でした。おそらくもう一度見にゆくと思います。次は涙を流してしまいそうです。
庵野さんの声ですが、これしかねえだろ!というくらいハマり役と思いました。
"本物の"宮崎ワールド
実在の人物をモデルにしたそうですけど、やっぱりファンタジーじゃないですか(笑)
宮崎駿という一人の男の夢想(妄想?)の世界をひたすら見せられた気分。
ジブリ作品全部がそうじゃないかといわれればそれまでだが・・・
少なくとも従来の宮崎映画は、観る人たちのことも考慮した作りになっていたように思う。
しかし「風立ちぬ」という作品には、おそらくそんな配慮などまったくされていないといっていい。
誰かが「老人の睦言」と言っていたが、その寸評が一番しっくりきた。
この作品には、彼の好きな物、嫌いな物、欲望、理想──そして少しの思想が詰まっている。
あらゆる絵が素敵すぎて、美しすぎる(いったいどこの国だよ! とツッコミを入れたくなったこともしばしば)
それにつけて、老人らしい皮肉も冴えている。
色々な寓意が、あちこちに散りばめられている。
とはいえ、宮崎駿は本物の天才なので、ただのオナニー作品には仕上げない。
アニメーションとしてアウトプットすることの価値をおそらく誰よりも深く理解している彼は、「芸術の見せ方」を特段意識することもなく心得ている。
そう、この作品は実写映画では描けない。実写でこんな映画をやったら、それこそ本物の「オナニー」になってしまうだろう(それも、72歳の!)
それだけに、庵野監督の声優起用は、計算ずくで、自分だけの世界にわれわれが踏み込んでくることを邪魔しているのでは? とすら勘繰りたくなった。
でも多分宮崎は、庵野がしゃべるための台詞を書いていると思うので、他の声優が同じ脚本でやったら、それはそれで味気ないものになっていた気がする。
なんにせよ、「風立ちぬ」は、ある意味"本物の"宮崎ワールドを描いた作品である。
この作品が、宮崎駿という作家の、"最後の集大成"にならないことを願うばかりである。
うっさいわ下のハゲ。宮崎駿のトラウマ
宮崎駿自身のトラウマへの返信かな?
少年時代に空襲され近所の知り合いの少女を見捨て、家財道具を乗せた車で逃げ出した宮崎駿は、
家財道具1つ分空ければ空襲の犠牲になった少女を助けれたわけです
それをしなかった
少女を見殺しにした
それが宮崎駿作品全てが少女が幸せになるお決まりストーリーの意味です
このサイトの公式評価者はやたら美辞麗句だけでここの大切さを抑えていませんね
このアニメの欠点は零戦というどうでもいい、ただの侵略戦争の殺戮戦闘機をさも偉い何かのように描く事
それを作った者を賛美している事などです
これは宮崎駿が自身のトラウマ解決を見出したかったんじゃないかな?
ただアニメ映画をいくつ作っても罪とトラウマの解決にはならないようですね
詳しい評価は他の方のネタバレレビューをご覧下さい
コナンのヒゲの使い回しみたいなあんなヒゲの人、実世界でいないような
とても滑稽ですね
またポニョの海がやたら汚らしいように公式評価者が並べるような美辞麗句の美しさは本物の自然にしかないです
晩年を迎えた宮崎駿じいさんが滑稽にトラウマや憧れと向き合おうとしたかんじかな?
毎度毎度の鈴木プロデューサーってハイエナみたいな方いらないような
ま みんなわざわざ時間と金使わなくても普通にDVD待ちでいいんじゃないかな
おじいちゃんのトラウマや技術者(宮崎駿の投影)賛美の価値観なんかどうでもいいからね
庵野さんは声よりさっさとエヴァンゲリオンの続きをまともに作ってとしか。
庵野さんでなければならない必然性はないです
よくも騙してくれたな、、、ネットで評価してたヤツら
おい、ネットで書いてる奴らお前ら組織票やろ、コレ。
実在の人物かなんか知らんけどそれをわざわざ皆大好きジブリアニメにして、主人公のメガネ男の幼少期からおっさんになるまで一から順に言葉でダラダラダラダラ人生説明して2時間20分経って、ヒロイン血吐いて、メガネ頑張って飛行機できて、お決まりの変なイタリア人登場、、生きねば涙、、、んでハイ!おしまい!!.....なめとんか!!!
こんなもん金使うな!観に行くな!!!いい歳こいた大人が斜に構えて、「うーん、いい映画でした。。。トレビア〜ン」っていう映画じゃ!募金でもしときなさい!!
まあ、キャラがわざわざ口で感情や状況、空気感を人に伝えるなんてエンタメとしては1番滑稽で子供騙し、無知なガキが見る映画。細かな仕草でしょうもない夫婦愛伝えようとする暇があるなら、秒単位の鳥肌立つようなかっこいいシーンをやれよ、それがエンジニアとしてでも夫としてでもどっちでもいいから。そっちのがよっぽど重要でしょ?エンタメなら。
淡々としたフランス映画のよう
飛行機だし『紅の豚』のような活劇を期待したが、クライマックスを待つうちに淡々と終わってしまった。
画は美しく、アニメというよりフランス映画のようだが、いつものような強烈なキャラもなくアレ?と思って原作マンガを見た。原作はなんと、登場人物が全員、ブタ。激動の時代にシュールなゆるさでインパクト大。そのまま映画にしたらよかったのに、ふつうに人間が主人公でキレイ系になってしまった。
ナレーションや説明がないので時代背景を知らないと難しいと思う。
主人公に感情移入
出来るのは、理系男子やクリエイティブな仕事をしている人間だけだろなと感じた。
そういう人間以外はセリフの棒読みと、感情がわからない主人公に気持ちを乗せるのは困難だと感じるだろう。
映画を観ている内に自然と主人公に感情移入し、ジブリならではの世界に入りびたり、ずっとこの世界に浸っていたいと思いながら終幕を迎える。これはジブリ映画しか味わえない醍醐味だと長い間信じてきた。
しかし、この作品でその期待はゲド戦記以来2度目の裏切りにあった。映画を観て退屈で眠たい、早く終わらないかと思ったのもまた2度目だ。
最後にある少しだけの感動シーンとユーミンの曲だけが印象に残った退屈な映画だった。
監督には過去の名作のリピートで神格化されつつあるジブリの過去作品のような王道のファンタジーをまた作って欲しい。
こんな時代だからこそ、現実世界からより遠く離れた世界の話をみんな求めていると思う。
次回作に期待してます。
良い映画でしたよ
色々なところで酷評されているようですね。今日、見に行ったら良い作品でした。ジブリにしか作れない作品ですね。効果音や声優等新しい試みも違和感ありませんでした。確かに子どもが見ても楽しめない( 理解できない)と思います。大人の人に見て欲しいですね。特にモノづくりをする方は何か感じるものがあるのではないかと思いました。ジブリ=ファンタジー・子どもも大人も楽しめると思って見にいくとガックリくるでしょう。私には心に残る良い映画でした。
ストーリーや構成的にはアニメより実写向きかな・・・
ジブリといえばファンタジーアニメというイメージがどうしてもあるので、ファンタジー(わくわく感)と言う意味では物足りないかな・・・
リアルと言えばリアルなんだろうけど、子供には退屈なものになってると言えますね(理解できないだろうな)。
内容に関しては共感できるし良い作品だと思えるけどヒューマンドラマですね。
クリエーター賛歌
棒読み、演技力なしでも堀越二郎というキャラクターは庵野秀明以外には出来ないんだろうなぁ、まぁ話題性もあるだろうけど、この映画が宮崎駿の遺書?だとして、ものをつくることが素晴らしいということ、それを伝えるために、パイロットである声優や役者ではなく、設計者である宮崎側の人間が声をあてる必要があったんでしょうね
夢への情熱と儚い恋...人生でもっとも濃い若い日の物語
当時、世界でも稀に見る高性能戦闘機ゼロ戦(零式戦闘機)を設計した堀越二郎の若き日の物語です。関東大震災から第二次世界大戦終戦までの20年間。昭和の激動期にありながら、物語はいたずらにその歴史を語らず、ひたすら、その時代に生きた若者の『夢への情熱』と『儚い恋の行方』を描いてます。
青い大空やそよ風の吹く草原など大自然の描き方はもちろん、人々の立ち振る舞いも実に情緒豊かに表現されていて、すがすがしくもあり、物悲しくもあります。社名など実名で登場し、家屋や座敷の詳細まで当時のままを復元したかのように精巧に描かれ情緒を誘うシーンのある一方で、ジブリらしい自然や人物のやさしいデッサンの雰囲気もそのままです。
堀越二郎の人生を通じて堀辰雄の文学的テーマ「生きることへの情熱」を伝えようとしています。ジブリの作品としては、久々に単純明快でストレートなメッセージの伝わる作品になったと思います。中高年が見て懐かしむだけでなく、若者へのメッセージ性に富んだ作品にもなっています。
「日本の少年よ、風はまだ吹いているかね?」
(風)とは、(希望)であり(情熱)なのに違いない。
好きな映画のひとつとして数えられる作品でした.
従来とは違う
ジブリ作品はいつも観ていると
ワクワクする感じを心の中に持っている。
しかし、この作品はそれがなかった。
ジブリ好きの私がまさかの好きになれないジブリ作品、
それに当たってしまったかと懸念するくらい。
でも見続けていくと、
ワクワクはないが、心の何かに触れてくるものがあった。
大人のジブリ、そう言った意味がよくわかる。
そして、いつもの鈴木プロデューサーの字で書かれた、
「生きねば」
この言葉の意味もよくわかる。
実在の人物を扱いながらも、
その扱い方、戦争の扱い方への違和感があったが、
風立ちぬ原画展で鈴木プロデューサーが語った宮崎監督の想いを読み、納得がいった。
良くも悪くも期待を裏切る新しいジブリ作品。
そんな気がした。
いや〜、これは賛否両論出るだろうな。としみじみ思う。
これもファンタジー
前評価は色々あったが、やはりこの『風立ちぬ』も、従来の宮崎駿作品と同じくファンタジー映画だと言った方がいいだろう。ナウシカやラピュタ、ハウルを観て本気で戦争や文明社会のあり方を考察されることがないように、この作品も戦争や当時の日本の社会問題が本気で考察されるものではない。風立ちぬの詩にあるように、見えぬものを周辺の木々のざわめき感じ取るというコンセプトがあるようだが、当時吹き荒れていたのは暴風雨だったはずなのに、それを描くにしては今作はあまりにもそよ風ぎた。過去の作品としては、現実の大和朝廷のある日本を舞台にし、マイノリティへの差別や自然と人との相容れなさといった多くのテーマを詰め込んで、そして一言「生きろ」ととてつもなく真っ直ぐなテーマを投げかける『もののけ姫』がこれに近い。
しかし一方で、この作品にはこれまでの宮崎駿の作品と大きく異なるところがある。それは彼がインタビューで度々言及していた「失われた可能性」が存在していない点だ。これまでジブリの主人公たち、特にヒロインは圧倒的なシステム、権力の前に立ち向かう勇敢な女性ばかりだった。立ち向かい、乗り越え、そして些細であっても世界に変化をもたらし「失われた可能性」を取り戻すような、そんな健気で強い女性たちだったが、今作のヒロインの菜穂子は彼女たちとはまるで違っていた。彼女が選択したのはいかに立ち向うかではなく、いかに受け入れるかだった。彼女にとってすでに死が避けられぬなら、あとは死に方の問題だったのだ。死からの抵抗から死の受け入れ、いきなりこんな趣旨替えをされては、宮崎駿に長年連れ添った鈴木プロデューサーがプロモートとはいえ「宮さんの遺言だ」と発言してしまったのも仕方がないと言える。そしてこの「抵抗」するのではなく「受容」するという物語のあり方が、この作品の評価を大きく二分してしまっている大きな点ではないだろうか(庵野の声に関しては言われすぎているので自分はスルーするとして)。
なぜなら生き物にとって「抵抗」することは自然なことで、生命が脅かされたならどんな虫けらであってももがき「抵抗」するという、そこには無条件の必然性、リアリティが存在する。しかし一方で「受容」するということには無条件の必然性は存在しない。ゆえに観客がそこにリアリティを感じるためには、なぜ彼らがその選択をしなければならなかったのかという文脈が必要となってくるのだが、この物語にはその主人公たちが選択した「受容」にリアリティを持たせる文脈が不足していたのではないか。彼らが最後まで病気と戦う選択をしなかったのはなぜだろうか?結核は当時致死率の高い病気だったが、この病気から生還した人間もまた存在した。しかし彼ら、いや宮崎駿はそうしなかった。抵抗し続ける選択であっても、美しい人間の生き方を描けるにもかかわらずだ。確かに愛しい人と最も濃密な時間を過ごしたいという欲求は文脈の一つになりうるが、それが全てではあまりにも感傷的すぎるのではないか。結果として、宮崎駿の用意した文脈の一本に上手く乗ることができたならば、その人はこの物語にとことんハマることができるが、その網目からひとたびこぼれ落ちた人にとってこの作品はとんでもない駄作となってしまっているのだ。都合よく男女が再会し結婚し結核で死にかけで美しいという使い古されたツールを前面に押し出した根拠ない健気さを持つ女の横で好き勝手やっているメカマニア、そんな構図に落ちかねないのである。
それだけではない。果たして、この物語は堀越二郎と堀辰雄という二人の人間を組み合わせた形になっているが、その必要性はあったのかという疑問も残る。片方だけを重点的に描いたほうが、より説得力を持って描けなかっただろうか。飛行機製造のシーンは間違いなく美しかった。設計図から飛行の様子、事故へ至るビジョンを二郎がイメージする演出からは、きっと並外れた天才の風景はこんなふうに広がっているに違いないと思わせ、観客にその二郎と同じ天才の視点を共有させる演出のワクワク感は、決して飛行機マニアだけでなく楽しめたに違いないし、宮崎駿の独りよがりなどでは決してないエンターテインメント性があった。だが、その天才が作り出した美しい零戦が人を殺すという苦悩もより深く描けたはずなのに、それを最後に「一機も戻ってきませんでしたが……」と片付けさせているのが、この作品が他でもない「そよ風」に落ち込んでしまっているところだ。この作品のことをファンタジーだと前述したのは、ファンタジーならば許される文脈の不足と、戦争を「そよ風」で描いた現実感の無さがあったからだ。それが結果として、間違いなく美しく崇高なものと隣り合わせになりながらも、そんな文脈の不足から物語に乗れない、遠くで風でざわめく木々を眺めながらも、自分の体には風が一向に吹いてこない人たちに対し、ひたすらな後味の苦さを残す作りになってしまっているのである。
この『風立ちぬ』は時代と人の成長によってこれからも評価が変わり続けるだろう。受け手にも文脈があり、そしてそれは常に変化していくからだ。ある人は後々に素晴らしい作品だと言い、ある人は一時の自身の熱狂に首をひねるかもしれない。評価が良い意味で変動しないナウシカやラピュタと違い、そいういう点ではやはり宮崎駿の最高傑作だとして記憶されそうな作品ではある。
どうしちまったんだジブリ . . .
庵野秀明の声はまったく堀越二郎のイメージと合っていないと思う。(なぜこの人?)
この映画全体に対して夢のシーンが多すぎて、現実と夢が分かりにくい。
今の時勢で観てはいけないのだろうけど、タバコのシーンがやけに目につく。
生きねばと言うキャッチフレーズだが、本当の意味は深いと思うが、単純にみると主人公はそんなに死に切迫しているか?
ジブリ作品は、大きなテーマの中に単純明快な子供も大人も楽しめるアニメ映画でないといけない。(今回のは少し難しい!)
とは言ってもさすがジブリ、背景とかの描写は素晴らしいが、もう一度映画館で観ようとは思わない。
レビューで5点とか付けている人、難しく観てない? まあ、観方は人それぞれだが、自分にはなぜそんな点が付くのか分からない。
後味が程よい映画
予告からずっと気になって、夫と観に行きました。
館内は、ご年配のご夫婦が意外と多かったです。
最初から最後まで単調で、余白を読ませる映画、まるで昭和の邦画です。今にも李智衆さんでも出てきそうな感じがします。主役の二郎が、李智衆さんのような単調な喋り方ですね。そういう懐かしい白黒邦画の世界観をわざと出しだのではないかと思いました。
賛否両論あるようですが、私は嫌いじゃないです。
見終わったあとは、ほっこりした気分にさせてくれました。
何だろう?
今ココにある幸せを大切にしていこう、
精いっぱい生きてみようかな、
そんな気分になりました。
なんと言っても、主人公がうちの主人に似ていたのが笑えました。
ボソボソ喋る喋り方も、ボーッとした感じも、ちょっと天然?っぽいノンビリした感じがソックリでした。
本人も、見終わったあとに俺に似てたと言った程。
ノンビリ屋の優しいご主人をお持ちの方は、ご主人と観に行くとそんな楽しみ方もあるかもしれません(笑)
私は、タバコのシーン好きです。
タバコ吸いたいんだけど…と、手は奥さん握りつつ反対の作業してる手で吹かす。
ところどころ、そういう細かい愛情表現の描写が上手いなぁと、思いました。
全体的に、純粋な青年と病弱な少女の純愛ラブストーリー、夫婦愛のような印象を強く受けました。
思い切り感情移入をするでもなく、ギャラリーとして一歩引いて観て、作品として読む小説のような映画だと感じました。
ご夫婦で観に行くと、新婚時代の初々しさやウブな感じが懐かしく思えるかも…。
ちょっぴり胸がキュンとなりますよ。
全ての先入観を捨てて見る
じわじわと感動が湧いてくる作品です。文学小説のように、行間を読む映画です。
今時の映画は説明が多く、見る側も頼ってしまいがち。でも、たまにはこういう不親切なまでに省略されて、そこからみた側に様々な思いを読み取らせる映画もいいと思います。
Yahoo評でもそうですが、ジブリだからこうじゃなくちゃいけない、とか、ジブリファンだけどこれは酷いとか、戦争シーンがないとか、話しが突然飛ぶとか、結核患者のそばでタバコはあり得ないとか、一つの今の価値観でしか見ないと全くわからない、盛り上がりのない駄作となってしまう。ひいてはジブリは終わったとか、じいさんの独り言となってしまうのです。
この作品はそんな表面的なことに縛られたら良さを見つけることができません。ジブリの美しい絵に乗せた壮大な文学を読み取って欲しいと思います。庵野さんの声もそれを読み取れば、声優には出せない味を感じられます。
全392件中、281~300件目を表示