「宮崎ブランドがなくても評価されただろうか?」風立ちぬ somekoさんの映画レビュー(感想・評価)
宮崎ブランドがなくても評価されただろうか?
とても退屈な映画だった。
「この映画を酷評する人は理解力がない」だの「感じる心がない」といった人格否定的レビューも多々見られるが、果たして、この映画を宮崎駿の冠をつけずに全くのノーブランドで世に出した場合、どれだけの人が賛辞を贈るだろうか?
観客にメッセージを伝えることをあまり意識せず、わかりづらいことを良しとして作った作品のような気すらしてならない。「ま、あとはみなさんが頑張って読み取ってください」といったドSっぷりすら感じる。
飛行機設計においても、病気の嫁 菜穂子とのことにしても、あまり内面の葛藤が描かれておらず、観ている側は「きっといろんな葛藤があったはずや・・・」と物語を自分の中で作って補ってあげなければならない。
個人的に感動したポイントは、視覚的な美しさとユーミンの歌だけ。
また、主人公の顔と庵野監督の声がまるで合っておらず、おまけに滑舌も悪くてどうしようもない。終始、庵野監督の顔が見え隠れしてしまい、特にラブシーンがきつかった。
「宮崎ブランドがなくても・・・」
どうでしょうねぇ、私は宮さんの著書は何点か読んでますし、零戦も多少の知識はありました。
その背景を消すことは出来ないので、なんとも言えませんが
思うのは、興行的にはここまでの成果はなかったと思いますが、私は好きな映画だったと思います。
また、原作や過去の作品がある場合、知ってて当たり前って作り方をしてる映画は多いですよね?
何故か、ジブリだから子供向け、宮崎駿だからファンタジーという先入観で余計に酷評になってる面も多いと思います。
良くも悪くも「宮崎駿」という看板の大きさを感じますね。
理解力が無いとか、感じる心が無い、という言い方は確かに失礼だと思います。その一方で、特にYahooレビューなどで酷評してる方達の製作者や高評価者への人格否定な書き方の多さは尋常では無いですね。高評価への揶揄を最初に持ってくるバランス感覚の感じられないレビューも含めて。