劇場公開日 2013年7月20日

「引導を渡す映画」風立ちぬ 赤い山田さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0引導を渡す映画

2013年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

これは宮崎駿に引導を渡す映画です。これまでアニメーションの第一線で活躍されてお疲れ様でした。今後は、息子さんや後身に道を譲られてアニメーション製作の第一線から引退され、好きなことをなさったらどうかと思います。

宮崎駿が作った数々の漫画映画、「長靴をはいた猫」から始まり、「未来少年コナン」、「アルプスの少女ハイジ」、「名探偵ホームズ」、「カリオストロの城」、「風の谷のナウシカ」、そして「天空の城ラピュタ」。どれもこれも子供の時に興奮し、大人になっても面白い一級品の漫画映画でした。

でも、「風立ちぬ」にはこれらのワクワクした面白さは全くありません。話のジャンルが違うから?いえいえ、往年の宮崎駿なら、悲しい話でも観客をワクワクさせたと思います。

私は「風立ちぬ」は自信を持って「駄作」だと言い切ります。業界関係者や大のジブリファンは言いたく無いし、認めたく無いのだと思いますが、宮崎駿は引退の時を迎えたのですよ。「崖の上のポニョ」の時点で既に引退時期は来ていたと思います。

それが今回の「風立ちぬ」でハッキリしたでしょう。これは宮崎駿という天才を卑下している訳ではありません。しかし、事実は事実、現実は現実として受け止めるべきです。

もう二度と、子供の頃に感じたあのワクワク感を味わうことができなくなるのは悲しいですが、宮崎悟郎や若手のアニメーターの成長に希望を残して、これからもジブリを応援したいと思います。

赤い山田
つむさんさんのコメント
2013年8月31日

わたしは、逆に、復活おめでとうございます!と、言いたいのですが……。

私も、ラピュタまでの作品が好きでしたし、ワクワクして、凛々しい気持ちがするの、
大好きです。

でも、宮崎駿の時間を使って、昔と同じようなものを作ってほしいとは、
思わないんです。

漫画のナウシカを書き終えて以来、すっかりものを言わなくなった宮崎駿さんの、
魂の叫びを聞いた気がしました。

つむさん