「真っ直ぐな思いと夢」風立ちぬ ミエさんの映画レビュー(感想・評価)
真っ直ぐな思いと夢
息子と二人で見に行きました。
ジブリ作品だけは、どうしても劇場で見たかったので、今週末までと知りあわてて行きました。
今回の宮崎駿映画は、いつもと違う違和感はありました。実在の人物像をモデルにしたからでしょうか。
子供向けのファンタジーという要素は少なく、ただしひたむきさ、純粋さ、夢というものを時代背景のなかに強く描いた様に思います。
現代の日本が不景気であることで、監督のメッセージは映画の背景と重ね、失われつつある何かを訴えたかったのかもしれません。
奈穂子の思いは、私自身の思いと重なるものがあり、しかし、私が貫けなかった愛が映画のなかにはありました。
主人公次郎の一貫とした奈穂子への愛、飛行機への情熱に感動し、胸が詰まりました。
世界大戦へ突入していく当時の背景の絵が美しくも懐かしい感じもしました。祖母から見せてもらった戦時中の写真を思い出します。
人間は逆境の極限でしか、純粋にはなれないのでしょうか。現代は、夢や愛ですらも何か大切なものが忘れられようとしている気がしてなりません。
真っ直ぐに生きることを再確認させられました。
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