「【物件】」死霊館 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【物件】
この夏、YouTubeで結構怪談話を聞いた。
その中で、怖いけど、そんなこともあるのかと驚いた話があった。
(※ 前置き怪談話が長くなります。)
ある女性タレントが、街の不動産屋に物件探しに行った時の話。
クリアケースに入った間取りを束にして、何気に、選り分けていたところ、不動産屋のスタッフが、お客様もしかして“お見えになる方ですか?”と聞いてきたのだそうだ。
“どうしてですか?”と聞き返したところ、
“いや、除けている物件は、ちょっと噂があるやつなので”
“はあ…”
“ところで、謝礼はしますし、うちの仲介で賃貸していただけたら、当社の取分は結構ですので、いつくか見てもらいたいものがあるんですが…..。”
“えっ!?所謂、事故物件ですか?”
“いや、そうじゃないんですよ。そうじゃないのに、人がすぐ出ていってしまうんです。なので、オーナーさんも、うちも困ってしまって……”
“じゃあ、いいですよ”
と、一件目のマンション。
部屋じゃなくで、曲がった先にあるエレベータホール手前の入り口で。
“あっ、このマンション、ダメダメ”
“えっ、部屋に行く前ですよ”
“そこの角、エレベータホールが見えるカーブミラーがあるじゃないですか。何か見えませんか?”
“いや、なにも”
“映っているんですよ、女の人が。そもそもおかしいじゃないですか、カーブミラーって。”
“そうですよね。前に聞いたんですけど、マンションのオーナーさんが教えてくれないんですよ”
二件目のアパート、問題なし。
“単に巡り合わせだけの問題で、自分も住めますよ、ここ!”
三件目のアパート。リフォームしたて、システムキッチンの1LDK。南向きで明るい部屋。悪い感じはしないし、キッチンも、リビングも、脱衣所も、お風呂も、トイレも何も感じない。もう一つの部屋も大丈夫。
押し入れも、天袋もオッケー……と思っていたら……
“ガタン”と音がする。
ん?どこから?
リビングにもどったら、どこからか“ガタン”
脱衣所とお風呂でも、別の場所からか“ガタン”
トイレも異常なしだけど、また、どこからか“ガタン”
再度、押入れを開けて中を覗き込んでも何もない。
そしたら、背後で“ガタン”
振り返ったら、天井から下がったロープで首つりしているリクルートスーツの女性が見えて、すると、不動産屋のスタッフも“うわあああああああーっ”て、
二人で、ダッシュで部屋の外に出て、“今見えましたよね、ね、ねっ!?”って
ガタンって音は、踏み台にしていた椅子が倒れる音だったのだ。
物件の怪談話と、所謂“見える人”と行動を共にしていると、たまにシンクロして見えるようになることがあるという怖い話。
※ 長々とお付き合いいただいてすみません。
「死霊館」は、所謂、”物件話”なのですが、ロレインが見える人で、エドもつられて見えるようになるんじゃないか心配しながら観てました。
あと、僕の書いた怪談話もこの「死霊館」も首吊りの場面があるのも印象的で……。
日本では、幽霊は悲しい物語が背景にあったりしますが、キリスト教的には、幽霊は魔女や悪魔が操って出てくるものという考え方で、そこは、だいぶ違うし、悲哀などはないのかと、ちょっと考えたりしました。
僕としては、ロレインとエドが駆け付けるまでが、特に怖いような気がします。